らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

155.懐かしの'70年代(ラジオ深夜放送)

2006-04-09 | 52.The Past
【ALBUM "BITTERSWEET SAMBA(Limited Edition)" HERB ALPERT & THE TIJUANA BRASS】

 現在、テレビでは一部の局アナがあたかもタレントのように扱われ
ている。当り前のようなこの現象のルーツは1970年当時ラジオで深夜
放送が開始された頃
であろうか。当時の深夜放送で人気が出たパーソ
ナリティは、「リスナーの頼れる兄貴、おねえさま」的存在であった
のだ。

 それでは、以下に「老舗」を紹介しよう。

1.パック・イン・ミュージック(JOKR)

【開始当初の主なパーソナリティ】
  八木誠・若山弦蔵,野沢那智・白石冬美,永六輔,ロイ・ジェー
  ムス,北山修,福田一郎

 最初に登場したのは「パック・イン・ミュージック」である。この
番組では、アナウンサーというよりも声優タレントが主にパーソナリ
ティに抜擢された。
 日によって番組のイメージがまったく異なっていたのだが、全体的
には多くの聴衆者から支持されていた。福田一郎はニューロック、八
木誠はポップス、北山修は日本のフォークやロックのファン層を開拓
していった。またナチチャコこと、野沢那智・白石冬美は浪人生・受
験生のファン層を、ロイ・ジェームスや永六輔は大学生のファン層を
開拓していった。

 この番組の顔といえば、やはり「ナチチャコ」であった。浪人生や
受験生の悩み事にユーモアをまじえて答える姿が支援された。
 個人的には、山本コータローの「たいこめコーナー」が好きだった
なあ・・・。

2.オールナイト・ニッポン(JOLF)

【開始当初の主なパーソナリティ】
  斉藤安弘,糸居五郎,高崎一郎,今仁哲夫,亀淵昭信

 続いて「オールナイト・ニッポン」が登場した。午前 1時、テーマ
ソングはあの「ビタースウィート・サンバ」だ。
 当時は、糸居五郎、高崎一郎以外はすべて局アナが深夜放送のパー
ソナリティを担当していたニッポン放送。亀淵さんなんて、今や社長
だ。昨年、ライブドア社買収関連のニュースで登場していたのは記憶
に新しい。
 そして、局アナはラジオだけの活躍にとどまらず、シングル・レコ
ードやLPを出した。これは、1980年代以降もよく見られる現象であ
る。

 LF。深夜放送の中ではこの番組を一番よく聴いたと思う。特に、
高校生の頃に聴いた中島みゆきは、「歌う時のイメージ」と「しゃべ
り」との間の「ギャップ」が衝撃的であり新鮮であった。夏場の夜明
け近くになり流れてきた「時代」がその時間帯の雰囲気とマッチして
いて感動的だったなあ。土曜日の深夜、笑福亭鶴光の「つぅるこうで
おまっ!」も懐かしい。二部も好きで、明け方 5時まで聴き通し「宗
教」関係の番組が流れてきた頃、つかの間の眠りについたものだ。

3.セイ!ヤング(JOQR)

【開始当初の主なパーソナリティ】
  土居まさる,落合恵子,みのもんた,橋本哲也,はしだのりひこ

 「夜明けが来る前に愛し、夜明けが来る前に語り合おう」をキャッ
チ・フレーズに猛ダッシュをかけたのが、「セイ!ヤング」である。
 深夜放送で後発の文化放送は、もともと日中に「電話リクエスト」
なる番組があった。この番組のファン層をそのまま深夜にシフトさせ
た結果、先行のKR・LFに追いつくことに成功したのである。特に
土居まさる・落合恵子は、そのしゃべりで深夜放送族の超人気アイド
ル的存在にまでなってしまった。落合恵子は「レモンちゃん」なんて
呼ばれていたっけ。

 中学生の頃はこれ。QRでは、午後10時前にみのもんたの「カム・
トゥゲザー」とセットで聴いていた。「セイ!ヤング」では、やはり
谷村新司の「天才・秀才・バカシリーズ」が秀逸で、出版物も発売さ
れた。当時これを聴かないと翌日学校で話題についていけなかった。
パートナーにバンバンのばんばひろふみが出ており、その「ケンケン
のような笑い」も番組には欠かせなかった。
 
 その後、「セイ!ヤング」は「さだまさしのセイ!ヤング」と改名
され存続していった。

◇◆◇

 現在でも「復刻版」として番組が企画され放送されているようだが
やはり、当時のパーソナリティの「熱気」に勝るものはない。何もか
もが新鮮な時代であった。

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