Runrun日記

足軽小頭仁義/弓組寄騎仁義

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まだまだ暑い日が続きます。散歩は、行けなかったり…
あまり暑いと心が折れるのだ!
今朝は頑張って朝散歩。その後はシャワーを浴びて屍のポーズでバタンキュー。

井原忠政著作 『三河雑兵心得参 足軽小頭仁義』 双葉文庫

元亀元年(1570)姉川の戦いの後、植田茂兵衛は十名の槍足軽を指揮する小頭・徒侍になっていた。しかし初恋の女性綾女に失恋、綾女は遠江の国衆・浅羽小三郎に嫁してしまった。失意の茂兵衛。

武田勢は、信濃から遠江・東三河に出没し、武田と徳川との小競り合いが酷くなる。一言坂の戦いとか大滝崩れの陣とか、知らんがや。茂兵衛の隊は、若き松平善四郎の初陣の寄騎となって付き添い、二俣城で籠城することになる。二俣城は水手を切られ落城するが、ここで茂兵衛は配下の足軽や松平善四郎らを鍛え?信頼を得る。

三方ヶ原の戦い、徳川勢の大敗戦だよね。茂兵衛の恩ある夏目次郎左衛門と大久保四郎九朗は、家康の身代わりとなって、ここで憤死する。せめて恩人たちの形見をと現場に立ち戻った茂兵衛は、浅羽小三郎が敵方と戦い苦戦しているのに遭遇する。これを助け敵を撃ち小三郎を背負て浜松城に帰還、綾女の待つ家に連れ帰る。恋心は辛いね! 小三郎はその時の傷がいえず数か月後に死んでしまう。

松平善四郎は足軽大将となり、茂兵衛はその寄騎として弓足軽隊の副将格、騎乗の身分となった。

井原忠政著作 『三河雑兵心得四 弓組寄騎仁義』 双葉文庫

騎乗の身分となった茂兵衛は、故郷植田村に凱旋。天正二年(1574) 松平善四郎の姉、寿美と結婚。善四郎は茂兵衛を戦の師、人生の師として慕っていた。

武田勝頼は、美濃、東三河、遠江と織田徳川の兵を分散しようとあちこちに進軍してくる。そして手薄になった浜松城城下に火を放つ。茂兵衛は、綾女の住まうあたりが気になって駆け付けるが・・・。

いよいよ長篠の戦いだね。鳥居強右衛門の逸話は有名だよね。この小説では援軍を求めて岡崎城に向かう強右衛門を善四郎・茂兵衛が助ける。強右衛門が勇敢に事を成し、死んでいくのは逸話通り。
設楽原の戦いでは、茂兵衛は鳶ヶ巣砦の奇襲に参加する。

獅子奮迅の戦いだね。
この小説の面白い所は、強く心優しい茂兵衛の大活躍。
戦国の有名な戦いを、武将目線ではなく下層の足軽目線で描いている。名門松平家の娘を嫁にしてしまうので、これからの出世が楽しみ。
綾女はどうなってしまうのだ。

この本のお気に入り度:★★★★☆

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