■ 西武現金供与:新たにアマ5選手に計6160万円 調査委(毎日新聞・2007年4月4日17時25分)
今回の裏金・ドラフト問題についてどういうわけか割と詳しめに報道している感のある毎日がまとめたところによると、この中間報告の時点であきらかになったのは以下の事実だそうです。
ここでもやっぱり球団「創設」っていうのねとか、「410万円の支払い」の10万円の端数にナマナマしさを感じたり、300万円を商品券で貰っても使いでが悪そうだなぁとか、いろいろありますが、それはさておき。
(1)から(3)をもとに手元で計算してみたのですが、この報告書で明らかとなった現金供与額は14億570万円になりました(ただし、(2)については年間合計500万円×27年+1000万円+500万円+410万円で計算)。
この額を大きいと見るか、小さいとみるかは難しいところですが、個人的には後者の意見を採ります。確かに14億円は大金ですが、一般に言われる西武球団の赤字額からすれば、1年分にすら達していないのです。
もっとも、西武に関しては他球団よりも裏金を使わなくて済む要素はあったと思いますけどね。常勝チームとしてのイメージがあり、プリンスホテルという裏技もあり、引退後はグループ企業に就職あっせんなんて説得材料も使えたでしょうから、カネだけに頼る必要もなさそうですし。
それよりも私が注目しているのが、現金を供与した相手が、選手はたった5人なのに、アマの監督では170人もいるということです。選手と比べれば、アマ監督でカネを受け取った人数があまりにも多すぎます。
最終報告では若干の変動があるかも知れませんし、選手に関しては「大人の事情」で公表されていないケースもあるかも知れません。ですが、それらを加味しても、この報告によって選手よりもアマ監督にカネがより広く行き渡っていることが明らかになった、とは言えるでしょう。
となると、今度はアマ側が報告書の内容についてどう反応するかが焦点となります。もちろん、西武球団と同じように過去30年近くにわたって調査すると言うのはさすがに難しいでしょうが、170人もの人物に疑惑が出てきて、何もなしで済ますわけにはまいりますまい。
要するに、西武球団が中間報告を出したことで、疑惑のボールは西武・プロからアマに投げられたのです。その点にこそ、必ずしも調べる義務があるとも思えない倫理協定以前の問題について調べた意義がある。結果論ではありますが、私はそう考えています。
西武球団の最終報告が出るのは20日ごろとのことですが、アマ側がそれまでに何らかの反応を示すのか、最終報告を見て動くのか、あるいは知らぬ存ぜぬを決め込むのかにも注目です。何もしなければ、今度は彼らが叩かれる番かも知れません。
あと、最悪のタイミングでオールスターにカネを出すハメになったガリバーが、今頃禿しく後悔してるんじゃないかという希ガス。
今回の裏金・ドラフト問題について
(1)78年10月の球団創設から05年6月の倫理行動宣言前までの27年間で、清水勝仁元選手、木村雄太選手以外のアマチュア選手5人(1人は外国人)に、契約金や報酬金の前渡し、海外渡航時のせん別金として計6160万円を契約前に渡した。うち2人には学生時に支払われた(日本学生野球憲章13条に違反)。
(2)上記27年間に延べ170人の高校、大学、社会人監督やチーム関係者に対し、入団成立の謝礼として1人当たり10~300万円の商品券や現金を年間合計約500万円を支払った。このほか1000万円、500万円、410万円の支払いが1回ずつあった(同憲章20条に違反)。
(3)ドラフト2位以内の「指定枠採用選手」との契約金について、プロ側が94年度以降、最高標準額を1億円以内、翌95年度には5000万円までのインセンティブ契約金を設定できるとする申し合わせを行った。しかし、94年から05年までの対象15人に対し、申し合わせ違反となる11億9000万円の超過契約金が渡された。
<(1)~(3)について、いずれも倫理行動宣言後の支払い事実はない>
(4)03年ごろまで数回、学生をテストしたり、練習に参加させたりする接触行為があった。(同憲章10条に違反)
(以上、前掲リンク先記事より引用)
ここでもやっぱり球団「創設」っていうのねとか、「410万円の支払い」の10万円の端数にナマナマしさを感じたり、300万円を商品券で貰っても使いでが悪そうだなぁとか、いろいろありますが、それはさておき。
(1)から(3)をもとに手元で計算してみたのですが、この報告書で明らかとなった現金供与額は14億570万円になりました(ただし、(2)については年間合計500万円×27年+1000万円+500万円+410万円で計算)。
この額を大きいと見るか、小さいとみるかは難しいところですが、個人的には後者の意見を採ります。確かに14億円は大金ですが、一般に言われる西武球団の赤字額からすれば、1年分にすら達していないのです。
もっとも、西武に関しては他球団よりも裏金を使わなくて済む要素はあったと思いますけどね。常勝チームとしてのイメージがあり、プリンスホテルという裏技もあり、引退後はグループ企業に就職あっせんなんて説得材料も使えたでしょうから、カネだけに頼る必要もなさそうですし。
それよりも私が注目しているのが、現金を供与した相手が、選手はたった5人なのに、アマの監督では170人もいるということです。選手と比べれば、アマ監督でカネを受け取った人数があまりにも多すぎます。
最終報告では若干の変動があるかも知れませんし、選手に関しては「大人の事情」で公表されていないケースもあるかも知れません。ですが、それらを加味しても、この報告によって選手よりもアマ監督にカネがより広く行き渡っていることが明らかになった、とは言えるでしょう。
となると、今度はアマ側が報告書の内容についてどう反応するかが焦点となります。もちろん、西武球団と同じように過去30年近くにわたって調査すると言うのはさすがに難しいでしょうが、170人もの人物に疑惑が出てきて、何もなしで済ますわけにはまいりますまい。
要するに、西武球団が中間報告を出したことで、疑惑のボールは西武・プロからアマに投げられたのです。その点にこそ、必ずしも調べる義務があるとも思えない倫理協定以前の問題について調べた意義がある。結果論ではありますが、私はそう考えています。
西武球団の最終報告が出るのは20日ごろとのことですが、アマ側がそれまでに何らかの反応を示すのか、最終報告を見て動くのか、あるいは知らぬ存ぜぬを決め込むのかにも注目です。何もしなければ、今度は彼らが叩かれる番かも知れません。
あと、最悪のタイミングでオールスターにカネを出すハメになったガリバーが、今頃禿しく後悔してるんじゃないかという希ガス。
しかし、球団創世期の中心人物といえば、「根本陸夫」氏で、個人的にはこの方すごく尊敬しているんですが、新人発掘の手段の1つとして、球団から¥10,000,000までは費用としてすぐに出したり、とある投手を獲得するのに家族が経営している建設会社に、これまた球団から親会社を介して優良な土砂の採掘権を譲った等、やはり「特殊なやり方」で無いと20年以上Aクラスを守る事はできんわなと思い知らされます。
とはいえ、尊敬とルール違反は全くの別問題。
西武球団に限らず、球界全体の問題として、あらいざらい調査していただきたいですな。
どん底にあえぐチームを、しかも2つも常勝軍団に変えるというのは誰にもマネできないことですし、尊敬に値する人物だと思います。
とはいえ、当時許容されたことが、今のルールや価値観で認められるとは限りません。
もちろん、今のルールや価値観ですべて割り切るのもどうかと思いますが、今後の対策を考えるためにも、西武以外の球団も含め、ヤミの部分の解明は必要でしょうね。
野球界限定のルールを無しとした一般社会の観点からしたら、数少ない優れた人材を手に入れるために当人同士で行われたやりとりは、人材が球団で働いてお返しすればいいことなのでそこまで汚い事だとは思っていません。
球界のルールを「ちゃんと」すれば済む事ですしね。
やはりアマ側のたかり体質の方が問題大有りでしょう。
プロ側は問題あるとは言え営利団体ですので理解はできます。
しかし、アマ側は教育者が含まれているので問題は深刻ですね。
まあ、スポーツ関係の教育者がろくでもないのが多い事は私も良く知っているのですが。
(それに加えて、西武グループとして、法令を守る企業というイメージを植えつけたいという意識もあったと思います)
その意味では、あるいはいずれ出るべくして出た問題に対して、出すべくして出したのが今回の報告である、とも言えそうです。
で、アマ、より詳しくは高大生の野球なんですが、教育教育というものの、現実はどないやねん、という疑問は常々(松井の全打席連続敬遠以来)感じています。
少年野球や中学時代、監督と折り合いが悪く、他県の高校に進学して伸びた…とか、教育機関である先生はどうなっているんだ?と阿倍首相じゃなくとも心配です。
社会人ならともかく、学校等教育機関の処罰は、教育委員会まで巻き込む騒動になりそうだから、学校ごと校長の裁量に委ねる、というのが、落としドコロになりそう。だがこれでいいのか?
なぜ栄養費やら裏金が問題視されるのか、そもそも問題なのか、という点も含め、一度整理してみないといけないなぁと思ってはいます。
>教育機関
中間報告で挙がった全員が処罰されることはないでしょうし、その必要も感じませんが、逆に全員お咎めなしともいかないでしょうね。
この辺のバランスが難しいところです……
例)F商は100万出さんとレギュラーにせんらしい
…のような。
事実だったらイヤですね~。
事実としか思えないのもまたイヤですが。
ただ、代理人はどうしてもメジャーの年俸や契約金の高騰化の要因のように語られていますし、日本でも導入には抵抗感はあるでしょうね。
と書きはしましたが、入団交渉プロセスにリベート目当ての第三者がつけ込むのを阻むという発想は賛成です。交渉対象を限定できれば、カネやモノを無駄に渡す必要はなくなると思います。
具体的な金額までは聞きませんが、カネはもちろんのこと、ひどい場合には枕営業(当然選手自身ではないですが)のような話を聞いたことすらありました。10数年前のことですが……