ライオンズドラフト2巡目指名選手、無免許運転で摘発

■　スピード違反:ドラフト・西武指名高３、仮免で運転し摘発（毎日・2012年12月7日）

　まず、弁護しづらい話です。
　完全な無免許ではない、市街地で暴走したわけではない等、酌量の余地はあると言えなくはないのでしょうが、それにしても入団前の大事な時期に触法行為に走ってしまうこと自体、考えが甘いと言わざるを得ません。
　事故を起こさなくて良かったのは良かったのですが、これはいうなれば「不幸中の幸い」というレベルの話。本人の責任を軽くする材料にすべきだとは思えません。
　まして、ライオンズは鉄道会社のグループ企業です。交通の安全を常に最優先に掲げ、いついかなる時も実現し続けなければならないのです。危険につながる交通違反にはより厳しい姿勢で臨まねばなりません。
　すでに高校から無期限謹慎の措置が言い渡されていますが、球団からもいずれ相応の処分が講じられることでしょう。

　で、それはそれで当然のこととして、加えて一言二言。
　昔、入団初年度のキャンプ中、休日にパチンコに行ってタバコを吸ったのがバレた馬鹿な高卒ルーキーがいました。
　当時彼の行為は大きく報道され、バッシングと、長く厳しい処分の対象となりました。
　7年以上たった今でも、とあるブログにはその時のエントリを見に来る人が後を絶ちません。それだけ愚かな行為だったのです。

　ただ、ですね。

　もし当時、その馬鹿な高卒ルーキーを所属球団が切り捨てていたら、日本を代表する名投手が生まれていなかったのも、これまた事実です。

　喫煙と交通違反では、他者に危険を及ぼす可能性が違います。それだけに同列に語りづらいのは確かですし、寛大な処分をすべきとも思いません。
　ですが、処分は下せばそれで終わりではない。球界に、何より本人に、その先の将来がある。司法や行政が法に則って下すものでもないのですから、その将来を見据えた処分を下すべき、とは思います。

　そして、広池・上原・大島の3副寮長には、就任早々厄介なミッションが降りかかってくることになるようです。彼らの腕と人間力の見せ所です。