ファイターズの快勝を見届けた翌日は、妻も私も趣味を優先して単独行動。朝10時前に札幌を出る電車で、札沼線を北へ向かう。
札沼線は札幌の隣駅である桑園から石狩川右岸を新十津川まで結ぶ路線である。その名のうち「札」はすぐに分かるだろうが、「沼」というのは、かつての終点である留萌本線の石狩沼田から取られたものである。
沿線の地名からつけたように見える路線名が、実はかすりもしないというのはたまにある。その上、後で見るように札沼線は札幌近郊の通勤・通学需要が多い電車区間と、北端の極端に列車が少ない区間とに分断されている。
そんなこともあり、前者の区間は学園都市線という愛称の方が通りが良い。後者の区間に至っては、札幌市民の間でもさほど知られていないのか、実際私も説明するのに苦労した。
ともあれ、鉄道の旅を愛する者にとって、1日3本しかないディーゼルカーで、盲腸線の終着駅に降り立つというシチュエーションは、それだけで心を惹きつけるものがある。
そんな期待を胸に乗り込んだのは、真新しいステンレスの電車。車内に多いのは学生とおぼしき若者の姿。渡した載ったのは学園都市線、目指すのはさらにその先なのだ。
札幌から桑園で函館本線と別れると、いかにも都市圏という感じの高架複線が続く。それが次第にビルの姿を見かけなくなり、家並の間隔が拡がり、住宅地が途切れる間に、路線は地上へと降り、複線から単線に変わる。
ニュータウンの風景が終わると、これぞ北海道という田園地帯が姿を現す。そんな中を、電車は学生同士のいつつきるともないお喋りを乗せて走り、終点の北海道医療大学に着いた。
この日は大学でイベントでもあったのか、休日なのに学生の数は多い。しかし彼らがすべて駅を去ると、人影はすっかりなくなっていた。
駅につながる建物にはコンビニがあったのだが、あろうことか日曜休業。昼食の準備をしていないので、昼食にあぶれる不安が頭をよぎる。確か新十津川周辺にもコンビニはあったはずで、何とかなれば良いのだが。
しばらくすると、札幌方面に向かうであろう乗客の姿も2、3と現れる。そこで見かけた70代の老人は、ファイターズのファンクラブ会員特典のリュックサックを背負っていた。
ファイターズの浸透ぶりをあらためて実感するとともに、球団が抱える課題の大きさに思いを致す。ここまで広がった熱を冷ますことはできない。そればかりか、ここからさらに拡げなければならないのだ。
駅のホームで立っていても、他にすることはない。新十津川方面からのディーゼルカーがやってきたので、これで1駅先の石狩当別まで引き返す。
私が持っているのは1日乗り放題の乗車券だから、途中で行ったり来たりしようが何の問題もない。それに、パターンからすればこのディーゼルカーが再び新十津川に折り返すのだから、そのまま乗っていればいいのだ。
しかし、読みが1つ外れた。終点の石狩当別では別のホームにディーゼルカーが停車中で、これが新十津川行。とはいえ、乗り損ねなければいいのだ、跨線橋を渡ってそちらに乗車。
車内はそこそこ乗客がいて、4人掛けの席はすでに埋まっている。仕方なく隅の席につくと、ほどなくディーゼルカーは石狩当別を発車した。
そこそこ賑わっていた車内から、ディーゼルカーが進むにつれて乗客の数が減っていく。狭まりゆく石狩川沿いの平野地帯の縁を走る車窓の左手には、小高い山や丘地や森林が続く。
一方の右手には、田園地帯の中に時折集落が現れては消えていく。そして目にするのは、広く整備された道路。
そんな中で、1日3本のローカル線がどこまで走り続けられるのだろう。苦い問いを呑み下し、押し流すうちに時は過ぎ、ディーゼルカーは新十津川へと到着した。
新十津川駅全景。駅を離れたのはこの写真を撮るためでもあるが、それよりなにより、駅から少し離れたところにあるはずのコンビニで昼食を調達するためである。私は急ぎ足で駅からの道路を歩き始めた。
札沼線は札幌の隣駅である桑園から石狩川右岸を新十津川まで結ぶ路線である。その名のうち「札」はすぐに分かるだろうが、「沼」というのは、かつての終点である留萌本線の石狩沼田から取られたものである。
沿線の地名からつけたように見える路線名が、実はかすりもしないというのはたまにある。その上、後で見るように札沼線は札幌近郊の通勤・通学需要が多い電車区間と、北端の極端に列車が少ない区間とに分断されている。
そんなこともあり、前者の区間は学園都市線という愛称の方が通りが良い。後者の区間に至っては、札幌市民の間でもさほど知られていないのか、実際私も説明するのに苦労した。
ともあれ、鉄道の旅を愛する者にとって、1日3本しかないディーゼルカーで、盲腸線の終着駅に降り立つというシチュエーションは、それだけで心を惹きつけるものがある。
そんな期待を胸に乗り込んだのは、真新しいステンレスの電車。車内に多いのは学生とおぼしき若者の姿。渡した載ったのは学園都市線、目指すのはさらにその先なのだ。
札幌から桑園で函館本線と別れると、いかにも都市圏という感じの高架複線が続く。それが次第にビルの姿を見かけなくなり、家並の間隔が拡がり、住宅地が途切れる間に、路線は地上へと降り、複線から単線に変わる。
ニュータウンの風景が終わると、これぞ北海道という田園地帯が姿を現す。そんな中を、電車は学生同士のいつつきるともないお喋りを乗せて走り、終点の北海道医療大学に着いた。
この日は大学でイベントでもあったのか、休日なのに学生の数は多い。しかし彼らがすべて駅を去ると、人影はすっかりなくなっていた。
駅につながる建物にはコンビニがあったのだが、あろうことか日曜休業。昼食の準備をしていないので、昼食にあぶれる不安が頭をよぎる。確か新十津川周辺にもコンビニはあったはずで、何とかなれば良いのだが。
しばらくすると、札幌方面に向かうであろう乗客の姿も2、3と現れる。そこで見かけた70代の老人は、ファイターズのファンクラブ会員特典のリュックサックを背負っていた。
ファイターズの浸透ぶりをあらためて実感するとともに、球団が抱える課題の大きさに思いを致す。ここまで広がった熱を冷ますことはできない。そればかりか、ここからさらに拡げなければならないのだ。
駅のホームで立っていても、他にすることはない。新十津川方面からのディーゼルカーがやってきたので、これで1駅先の石狩当別まで引き返す。
私が持っているのは1日乗り放題の乗車券だから、途中で行ったり来たりしようが何の問題もない。それに、パターンからすればこのディーゼルカーが再び新十津川に折り返すのだから、そのまま乗っていればいいのだ。
しかし、読みが1つ外れた。終点の石狩当別では別のホームにディーゼルカーが停車中で、これが新十津川行。とはいえ、乗り損ねなければいいのだ、跨線橋を渡ってそちらに乗車。
車内はそこそこ乗客がいて、4人掛けの席はすでに埋まっている。仕方なく隅の席につくと、ほどなくディーゼルカーは石狩当別を発車した。
そこそこ賑わっていた車内から、ディーゼルカーが進むにつれて乗客の数が減っていく。狭まりゆく石狩川沿いの平野地帯の縁を走る車窓の左手には、小高い山や丘地や森林が続く。
一方の右手には、田園地帯の中に時折集落が現れては消えていく。そして目にするのは、広く整備された道路。
そんな中で、1日3本のローカル線がどこまで走り続けられるのだろう。苦い問いを呑み下し、押し流すうちに時は過ぎ、ディーゼルカーは新十津川へと到着した。
新十津川駅全景。駅を離れたのはこの写真を撮るためでもあるが、それよりなにより、駅から少し離れたところにあるはずのコンビニで昼食を調達するためである。私は急ぎ足で駅からの道路を歩き始めた。
私の好きなのは「いかの三升漬」というやつ。
大畠精肉店は本当においしい老舗で、本当はジンギスカンも松尾のより大畠の方がおいしい、と思ってます(URL参照)。
懐かしい地名が出てきたのでつい書き込んでしまいました。
昔は紙箱に入って、プラスチックのカップなんかが付属していたり。それをくいと飲み、胃が焼けるような感じがいい(病気じゃないです)
世間的には飲んだくれとしか見られないのでしょうが。
私は生まれも育ちもその沿線(ぷ)
小さいころは同じように「沼」の意味と位置を知らずにいました。
幼少期にはなかった、「百合が原駅」というのが最寄駅になります。
さいたま在住の義兄が車窓風景を見るのが好きなんですが
札幌駅~百合が原の風景が「田園じゃない!」と。
当別駅を越えると本当にのどかな風景になりますよねぇ。
…すみません、勤務地もその沿線上のため、
かなり長文になってしまいました。
あの近郊はF人口、結構高いんですwww
ホルモンと塩辛と聞くと俄然気になりますね。
もうビールでも日本酒でもご飯でも、なんでも合うでしょうし←盛り上がり過ぎ
今回はトワイライトエクスプレスということで、洋酒にしてみました。
で、正解でした(笑)チェイサーにも恵まれましたし。
今夏もローカル線の旅に出るので、また仕入れておかないといけません。
新十津川から石狩沼田までが廃止されたのは、国鉄民営化どころか、
さらに昔の話なので、分からない方が多いのも当然ですよ。
新十津川駅ではそこそこ写真を撮ったので、後ほど公開します。お楽しみに。