2日目スタート。今日はとにかく移動距離が長くなる予定だが、まずは軽く朝食。駅前のセイコーマートで、オリジナルのパンとミルクティーだ。粗食といえばその通りだが、ある面で北海道気分を味わえる。
本日最初の日程は、特別快速「きたみ」で旭川へ移動。北海道・東日本パスや青春18きっぷでは特急に乗れない(知らなかった方、要注意!)ので、こういう列車は本当にありがたい。
快速列車の主力、キハ54形。たった1両でロングドライブを務める働き者だ。
ただ夏の観光シーズン、車内は地元の学生、私のような鈍行旅の乗客、さらにサイクリングの学生たちが折りたたみ自転車を持ち込み、結構な混雑。
その自転車の置き場をどうするかで手間がかかり、発車は3分遅れとなった。
列車は遅れこそあるものの快調に飛ばし、途中の遠軽に着いた。かつては鉄道の要衝だったが、いまでは石北本線の途中駅の1つでしかない。
ただ、線型上、遠軽で列車はすべて進行方向を変えることになるため、列車はすべて停車する。
「きたみ」も当然ここで停車して、向きを変えてから発車することになるのだが、ここでまたも手間取る。自転車を最後部に固めて置いていたのを、場所を入れ換えなければならないのだ。
ただ、これがすこぶる手際が悪い。学生たちがああだこうだと言って行ったり来たりしながら、入れ換えはなかなか進まない。
輪行するぐらいなのだから、事前に旅程を調べておけば、途中で向きが変わることぐらい気づけただろうに、どうにもその辺を想定していなかったように、学生たちは右往左往している。
いやはや。遅れを取り戻すはずが果たせず、列車は4分遅れでようやく遠軽を後にした。
遠軽の市街地を離れると、瀬戸瀬、丸瀬布と山の中を走り抜けていく。そして丸瀬布を越えると、自動車道の高架橋が目の前に姿を現した。列車は橋脚と、並行する一般道にあるインターチェンジの標識を通り越していく。
こんなところに、と言っては地元の方に失礼だが、それでも、自動車道が作られるのか……
不祥事が相次いで明るみになったJR北海道。その原因の一つは、高速化を急いだことにあるのだろう。伸びゆく自動車道、その上を走るバスや乗用車の脅威を
だから、いかに身の丈を超えた課題であっても、高速化に挑むよりほかなかったのだ。この石北本線はまだ高速化がなされていないが、今後延伸するであろうこの自動車道に、このままで対抗する術はあるのか。
JR北海道の苦悩の深さを、真新しい高架橋に思い知らされた気がした。雨は若干強くなり、その後晴れ間は出たものの、小雨が降ったり、止んだり、安定しない。
北見から3時間と少し。山間地の風景から一気に平野が広がり、畑が住宅地になり、住宅地が市街地になり、そして都心の高架橋に登った末に、旭川着。3分遅れの到着であった。
駅には函館本線の不通と、列車の運休を告げる掲示がある。やはり、あさっても「はまなす」運休を覚悟しておいた方が良いのかも知れない。
全国的には「旭山動物園のある街」というイメージになった旭川。夏とはいえ、主役は冬の動物だ。
駅近くのコンビニで昼食を調達するついでに、駅舎を撮影。
まだ工事が済んでいないとはいえ、さすがは道内第2の都市のターミナルである。
しかし、駅の南側に出てみると、我が目を疑った。市街地が拡がる北側とは異なり、整備中の歩道があるだけで、ほかはまるで何もなかったのだ。
おそらくは、すぐそばを川が流れているのが理由なのだろうが、それにしても大違いだ。北見から山林や田畑を長く走ってきたせいで、旭川が大都会に見えていたのが、この光景で一瞬にして崩壊した。
【参考文献】「ディーゼル特急を守れ」、JR北海道のギリギリの闘い (Newsweek日本版・2013年9月5日)
本日最初の日程は、特別快速「きたみ」で旭川へ移動。北海道・東日本パスや青春18きっぷでは特急に乗れない(知らなかった方、要注意!)ので、こういう列車は本当にありがたい。
快速列車の主力、キハ54形。たった1両でロングドライブを務める働き者だ。
ただ夏の観光シーズン、車内は地元の学生、私のような鈍行旅の乗客、さらにサイクリングの学生たちが折りたたみ自転車を持ち込み、結構な混雑。
その自転車の置き場をどうするかで手間がかかり、発車は3分遅れとなった。
列車は遅れこそあるものの快調に飛ばし、途中の遠軽に着いた。かつては鉄道の要衝だったが、いまでは石北本線の途中駅の1つでしかない。
ただ、線型上、遠軽で列車はすべて進行方向を変えることになるため、列車はすべて停車する。
「きたみ」も当然ここで停車して、向きを変えてから発車することになるのだが、ここでまたも手間取る。自転車を最後部に固めて置いていたのを、場所を入れ換えなければならないのだ。
ただ、これがすこぶる手際が悪い。学生たちがああだこうだと言って行ったり来たりしながら、入れ換えはなかなか進まない。
輪行するぐらいなのだから、事前に旅程を調べておけば、途中で向きが変わることぐらい気づけただろうに、どうにもその辺を想定していなかったように、学生たちは右往左往している。
いやはや。遅れを取り戻すはずが果たせず、列車は4分遅れでようやく遠軽を後にした。
遠軽の市街地を離れると、瀬戸瀬、丸瀬布と山の中を走り抜けていく。そして丸瀬布を越えると、自動車道の高架橋が目の前に姿を現した。列車は橋脚と、並行する一般道にあるインターチェンジの標識を通り越していく。
こんなところに、と言っては地元の方に失礼だが、それでも、自動車道が作られるのか……
不祥事が相次いで明るみになったJR北海道。その原因の一つは、高速化を急いだことにあるのだろう。伸びゆく自動車道、その上を走るバスや乗用車の脅威を
だから、いかに身の丈を超えた課題であっても、高速化に挑むよりほかなかったのだ。この石北本線はまだ高速化がなされていないが、今後延伸するであろうこの自動車道に、このままで対抗する術はあるのか。
JR北海道の苦悩の深さを、真新しい高架橋に思い知らされた気がした。雨は若干強くなり、その後晴れ間は出たものの、小雨が降ったり、止んだり、安定しない。
北見から3時間と少し。山間地の風景から一気に平野が広がり、畑が住宅地になり、住宅地が市街地になり、そして都心の高架橋に登った末に、旭川着。3分遅れの到着であった。
駅には函館本線の不通と、列車の運休を告げる掲示がある。やはり、あさっても「はまなす」運休を覚悟しておいた方が良いのかも知れない。
全国的には「旭山動物園のある街」というイメージになった旭川。夏とはいえ、主役は冬の動物だ。
駅近くのコンビニで昼食を調達するついでに、駅舎を撮影。
まだ工事が済んでいないとはいえ、さすがは道内第2の都市のターミナルである。
しかし、駅の南側に出てみると、我が目を疑った。市街地が拡がる北側とは異なり、整備中の歩道があるだけで、ほかはまるで何もなかったのだ。
おそらくは、すぐそばを川が流れているのが理由なのだろうが、それにしても大違いだ。北見から山林や田畑を長く走ってきたせいで、旭川が大都会に見えていたのが、この光景で一瞬にして崩壊した。
【参考文献】「ディーゼル特急を守れ」、JR北海道のギリギリの闘い (Newsweek日本版・2013年9月5日)