![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/d6/679c8aad605ec32893d3120656cd92e1.jpg)
はじめにお断りしておきたいのですが、2004年日本シリーズ第5戦の記事は都合で掲載を断念させていただきました。
と言いますのも、途中までは中継を見ていたのですが、
久万・野崎両氏辞任のニュース速報を見て萎えました
いくら日本シリーズとはいえ、あんな不祥事をテロップで出されればさすがにショックです。
そういうわけですので、それ以降はほとんど中継を見ていませんし、詳しい結果が分かったのも今朝の朝刊を見てのことです。
現時点で日本シリーズについて言えることは、今日のテレビ番組であの金村義明氏が落合夫人について、
「猛犬?…猛犬ちゃうわ、猛妻」
とネタにしていたくらいでしょうか(( ̄▽ ̄;;))
…本題に移ります。
昨日以来の一場事件は横浜と阪神のオーナーが辞任する事態にまで発展しました。讀賣の渡邉前オーナーと合わせますと、スカウトによる裏金供与を理由にオーナーを辞任したのは3人になります。球界のイメージ失墜につながる事件を起こしたのですから、辞任は致し方ないでしょう。
ところが、中には自ら金銭授与を認める発言をしておきながら、職を辞する気配が全くないオーナーもいるのです。
すでに「マリンブルーの風」さんや"irreguLar diaRy"さんが取り上げていますが、10月23日付の雑誌『東洋経済』で、オリックス宮内会長へのインタビュー記事「プロ野球再編『抵抗勢力』批判に反論」というものが掲載されていました。
記事全体についての詳しい内容や解説については特に「マリンブルーの風」さんが詳しいのでここでは省略しますが、この中にインタビュアーとのこういうやりとりがありました。
--選手獲得での裏金も問題になっています。
怒り心頭だ。おかしいことをやってはいけない。(オリックスは)全部調べさせたが、何万円くらいの許していただける範囲。私の知る限り怪しげな取引はゼロ。それでは有力選手が来てくれない。
(『東洋経済』より、下線は引用者(ジョーンズ)による)
この発言は非常に重大な問題をはらんでいます。まず、ここで宮内氏は不正の恐れがある金銭の供与があったことを自ら認めているのです。
日本学生野球憲章第十三条には、「選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、他から選手又は部員であることを理由として支給され又は貸与されるものと認められる学費、生活費その他の金品を受けることができない。」という規定があります。
もし宮内氏の言うところの金銭が高校生・大学生に渡ったとなれば、讀賣・横浜・阪神と全く同じく、この規定に違反する行為を行ったことになります。また社会人に対してのものであったとしても、契約金以外の金銭の授与が正当なものと言い切れるかは疑問です(この点に関して、詳しい方のご指摘をいただければ幸いです)。
さらに、「何万円くらいの許していただける範囲。私の知る限り怪しげな取引はゼロ。」という言葉があったのも見過ごせません。他球団に対しては厳しい批判を向けながら、自らの球団については非を認めないというのは少々勝手な気がします。
「何万円かぐらいなら見逃してもいいのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、先ほど紹介した学生野球憲章の条文では、いかなる金品の授受も認められないということになります。
つまり、金額に関わらず違反は違反であり、自分たちは何万円だ、よそは200万円だと言うのはまさに「五十歩百歩」を地で行く言い逃れに過ぎません。
もちろん、こういう行為を全て非難し、例外を全く認めないというのも厳しすぎるでしょう。例えば、球団のスカウトが喫茶店でコーヒー一杯180円すら払えないのでは、それこそ話になりません。いや、スカウトならもっといい店に行くでしょうが、あくまで例えです、例え(^^;)
ですが、これらはあくまで個人としてのつきあいとして認められるべきものではないでしょうか。宮内氏は金額が少ないから「許していただける」と決めてかかっているようですが、これも虫のいい話と言わざるを得ません。
それに、「何万円」「怪しげな取引はゼロ」という保証はどこにあるのでしょうか?8月に讀賣の金銭授受が発覚した際、阪神・野崎球団社長は内部調査を元に「ルールを守っています」と疑惑を否定しましたが、結局は同じことをしていたわけです。
そもそも、内部調査の結果が報道や第三者の監査でひっくり返る例など山ほどあるわけです。今や内部調査という手法そのものすら、疑惑を打ち消す手段として十分かどうか疑わしいのです。にもかかわらず、氏の発言を鵜呑みにして、オリックスは悪くないと言い切れるのでしょうか?
さらに「怪しげな取引はゼロ」という言葉も曲者です。黒がグレーに見えないのと同じように、明らかな不正取引も「怪しげな取引」には見えません。単なる言葉のあやに思えるかも知れませんが、このレトリックをうまく使えば、いざ不正が露見した時に「怪しげな取引はなかった」と言い張り、責任を逃れることも不可能ではないのです。
今まで宮内氏の発言について見てきましたが、どうやらこれは不正の可能性を認めた上での言い逃れと言わざるを得ないようです。
これほど不正の疑いが高いにもかかわらず、(ハナから期待はしていませんが)NPBの調査が行われるという気配もありませんし、メディアによる取材記事も全くありませんが、本来ならこれはオーナー辞任に発展してしかるべき問題なのです。
渡邉、砂原、久万の3オーナーは責任をとって辞任しましたが、同様の強い疑惑があるにもかかわらず、逃げおおせそうな球団オーナーがいることには気をつけておくべきではないでしょうか。
と言いますのも、途中までは中継を見ていたのですが、
久万・野崎両氏辞任のニュース速報を見て萎えました
いくら日本シリーズとはいえ、あんな不祥事をテロップで出されればさすがにショックです。
そういうわけですので、それ以降はほとんど中継を見ていませんし、詳しい結果が分かったのも今朝の朝刊を見てのことです。
現時点で日本シリーズについて言えることは、今日のテレビ番組であの金村義明氏が落合夫人について、
「猛犬?…猛犬ちゃうわ、猛妻」
とネタにしていたくらいでしょうか(( ̄▽ ̄;;))
…本題に移ります。
昨日以来の一場事件は横浜と阪神のオーナーが辞任する事態にまで発展しました。讀賣の渡邉前オーナーと合わせますと、スカウトによる裏金供与を理由にオーナーを辞任したのは3人になります。球界のイメージ失墜につながる事件を起こしたのですから、辞任は致し方ないでしょう。
ところが、中には自ら金銭授与を認める発言をしておきながら、職を辞する気配が全くないオーナーもいるのです。
すでに「マリンブルーの風」さんや"irreguLar diaRy"さんが取り上げていますが、10月23日付の雑誌『東洋経済』で、オリックス宮内会長へのインタビュー記事「プロ野球再編『抵抗勢力』批判に反論」というものが掲載されていました。
記事全体についての詳しい内容や解説については特に「マリンブルーの風」さんが詳しいのでここでは省略しますが、この中にインタビュアーとのこういうやりとりがありました。
--選手獲得での裏金も問題になっています。
怒り心頭だ。おかしいことをやってはいけない。(オリックスは)全部調べさせたが、何万円くらいの許していただける範囲。私の知る限り怪しげな取引はゼロ。それでは有力選手が来てくれない。
(『東洋経済』より、下線は引用者(ジョーンズ)による)
この発言は非常に重大な問題をはらんでいます。まず、ここで宮内氏は不正の恐れがある金銭の供与があったことを自ら認めているのです。
日本学生野球憲章第十三条には、「選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、他から選手又は部員であることを理由として支給され又は貸与されるものと認められる学費、生活費その他の金品を受けることができない。」という規定があります。
もし宮内氏の言うところの金銭が高校生・大学生に渡ったとなれば、讀賣・横浜・阪神と全く同じく、この規定に違反する行為を行ったことになります。また社会人に対してのものであったとしても、契約金以外の金銭の授与が正当なものと言い切れるかは疑問です(この点に関して、詳しい方のご指摘をいただければ幸いです)。
さらに、「何万円くらいの許していただける範囲。私の知る限り怪しげな取引はゼロ。」という言葉があったのも見過ごせません。他球団に対しては厳しい批判を向けながら、自らの球団については非を認めないというのは少々勝手な気がします。
「何万円かぐらいなら見逃してもいいのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、先ほど紹介した学生野球憲章の条文では、いかなる金品の授受も認められないということになります。
つまり、金額に関わらず違反は違反であり、自分たちは何万円だ、よそは200万円だと言うのはまさに「五十歩百歩」を地で行く言い逃れに過ぎません。
もちろん、こういう行為を全て非難し、例外を全く認めないというのも厳しすぎるでしょう。例えば、球団のスカウトが喫茶店でコーヒー一杯180円すら払えないのでは、それこそ話になりません。いや、スカウトならもっといい店に行くでしょうが、あくまで例えです、例え(^^;)
ですが、これらはあくまで個人としてのつきあいとして認められるべきものではないでしょうか。宮内氏は金額が少ないから「許していただける」と決めてかかっているようですが、これも虫のいい話と言わざるを得ません。
それに、「何万円」「怪しげな取引はゼロ」という保証はどこにあるのでしょうか?8月に讀賣の金銭授受が発覚した際、阪神・野崎球団社長は内部調査を元に「ルールを守っています」と疑惑を否定しましたが、結局は同じことをしていたわけです。
そもそも、内部調査の結果が報道や第三者の監査でひっくり返る例など山ほどあるわけです。今や内部調査という手法そのものすら、疑惑を打ち消す手段として十分かどうか疑わしいのです。にもかかわらず、氏の発言を鵜呑みにして、オリックスは悪くないと言い切れるのでしょうか?
さらに「怪しげな取引はゼロ」という言葉も曲者です。黒がグレーに見えないのと同じように、明らかな不正取引も「怪しげな取引」には見えません。単なる言葉のあやに思えるかも知れませんが、このレトリックをうまく使えば、いざ不正が露見した時に「怪しげな取引はなかった」と言い張り、責任を逃れることも不可能ではないのです。
今まで宮内氏の発言について見てきましたが、どうやらこれは不正の可能性を認めた上での言い逃れと言わざるを得ないようです。
これほど不正の疑いが高いにもかかわらず、(ハナから期待はしていませんが)NPBの調査が行われるという気配もありませんし、メディアによる取材記事も全くありませんが、本来ならこれはオーナー辞任に発展してしかるべき問題なのです。
渡邉、砂原、久万の3オーナーは責任をとって辞任しましたが、同様の強い疑惑があるにもかかわらず、逃げおおせそうな球団オーナーがいることには気をつけておくべきではないでしょうか。
宮内さん、言語道断ですわ。ワンマン会社なのでどうしても辞められないんでしょうね。これが経済紙でなく一般新聞に出ればどうでしょう?
そもそも渡す側のプロに罰則がない。自由枠制度になれば、金額の多寡がカギになるのは自明の理。ドラフトと言っても自由競争と全く同じではないかいな。
かといってスカウトがコーヒーも飲めないのは如何か。「何千円までの饗応はOK」と子供の遠足みたいにするか。
一番いいのは「○○選手獲得経費」として領収書を連M利に提出、閲覧可能にする。それ以外が発覚したら問答無用で罰を与えることとする。
ホンマ自由獲得ワク、悪いことは言わん。今度の会議からやめなはれ。何、もう貰ってしまったって?そっと球団に返しておきなはれ。
それでも不手際含めてオーナー、社長が辞任している
ので、その中で数万ならいいという感覚はオカシイ
でしょうね。
ハムぞーさんの所で書かれている全員返却方式で
まずやるしかないでしょうね。
それをいうなら、ほぼ全ての選手は「永久失格」相当でしょう。その現実を受け止めず、あれは失格、それは失格。
現実を如何に「都合の良い」ところしか見ていないのか、と言う気がするのですけども。
冷静な分析を読ませていただきました。
実際のところ、どこのチームも、選手もやってることなんでしょうね。
しかし、明るみに出てきたタイミングだからこそ、今後を改善できるとも考えられます。
オーナーが辞任して、いったん白くなったチームじゃないと、先導役を務められないでしょうが。
私も「範囲」というものはあると思います。キチキチッと規定しても、実際に運用する時には暗黙の範囲が設定されるでしょうから。でも、その「範囲」は誰が判断するのか。球団側?… いや、選手側?… いや、最終的にはファンや世論。こんなことわざわざ指摘されなくても分かってらっしゃるであろうオーナーがなぜこう言った「許していただける…」なんて発言をするのか。こういうことを平然と言えるのってオーナー職だからなのか、宮内さんだからなのか???
>そもそも渡す側のプロに罰則がない。自由枠制度になれば、金額の多寡がカギになるのは自明の理。ドラフトと言っても自由競争と全く同じではないかいな。
ウェーバーならウェーバー、自由競争なら自由競争でルールは必要ですし、それを守る意識も必要でしょう。その意識があまりにも低いことに今回の問題があると思います。
>かといってスカウトがコーヒーも飲めないのは如何か。「何千円までの饗応はOK」と子供の遠足みたいにするか。
>一番いいのは「○○選手獲得経費」として領収書を連M利に提出、閲覧可能にする。それ以外が発覚したら問答無用で罰を与えることとする。
バナナはおやつに入るんですか(笑)というと話がそれますが、一般には公開しないまでも、やはり何らかのチェック体制は必要でしょう。
スカウトの裁量が大き過ぎたことも問題の一因ですし、球界自身が明朗な処理をできないと、国税に関心をもたれたら大変なことになる恐れも(怖
>ホンマ自由獲得ワク、悪いことは言わん。今度の会議からやめなはれ。何、もう貰ってしまったって?そっと球団に返しておきなはれ。
所長が研究所で提唱されたように期限内自己申告の制度は早く設けるべきであると思います。
結果を全て公表する必要はないような気もしますが(そうでないと申し出る人が出て来なさそうですし)、自ら襟を正すという姿勢を見せなければ、プロ野球全体のイメージがさらに損なわれかねません。
この点、宮内氏の認識は甘いと言わざるを得ませんね。
一方、選手側には後ろめたい気持ちを抱えている人もいるでしょう。自己申告するなり何なりした方が本人も楽になれると思います。
ですが、野球協約上はこのような行為への罰則規定がありません。ですので、該当する選手をまとめて永久失格としてしまうこともないと思われます。
(自己申告させたほうがよいのでは、というのもそのためです。永久追放されるような行為なら、申告を求めるのは現実的ではありません)
また、不正行為はあくまでも不正行為です。たまたま発覚した選手が気の毒でないということもないですが、といって何もお咎めなしでは話にならないでしょう。
それなら、はじめから禁止規定など作る必要はないわけですし、むしろ規定を破って何とも思わない風潮を作るだけです(現にそういう風潮があるように思えてなりません)。
制度として金銭授受が合法化されているならまだしも、れっきとした禁止規定がある以上、それを適用するのは理に適ったことであると思います。
ただ、勝手に許してもらえると決めてかかるオーナーが居座っているようでは、あまり期待はしにくいとは思います…
それを「このくらいなら問題ない」と勝手に決めてかかれば、そのうち覆面パトカーの餌食です(笑)
ただ球界の場合はこういう取締りがないので、宮内氏のような物言いが通用してしまうのでしょう。
あるいは「何万円なら問題なし」という暗黙の了解が業界内にはあるのかも知れませんが、それこそ「球界の常識は世間の非常識」です。
金額云々というより、むしろ狭い世界での常識がそのまま通用するという判断の甘さには疑問を感じざるを得ません。