大阪・尾道をはじめ世界各地で展開されている「ラバーダック・プロジェクト」。今年も1月にシドニーにアヒルちゃんが登場するという話を聞き及んだばかりだ。
その時は何とか見に行けないかと一応調べてはみたのだが、仕事の都合もあり早々に断念。いずれ大阪に再び登場するのを待つしかないと思っていた。
ところが、3月も下旬のある日、海外からの報道を見た私は色めき立ってしまった。
■ Rubber Duck waits in the wings for Hong Kong trip(South China Morning Post・2013年3月23日)
まぎれもなくアヒルちゃんが登場するとの記事である。しかも16.5m。でかい。大阪のアヒルちゃんよりもでかい。どんなものか気にならないわけがない。
しかも、登場するのは香港だ。ヨーロッパやオーストラリア、ニュージーランドともなると行き帰りの時間も費用も大変だが、香港なら何とかなるかも知れない……と考えた時点で、だいぶ冷静さを失っている。
とはいえ、それで簡単に出掛けられるほど甘くはない。いくらなんでも1泊2日は無理だし、そうなると連休を利用するしかない。当然他の時期より旅行代金は張るだろうし、そもそも航空券が取れるかどうか。
何より気がかりなのは、報道では当局が計画について提出と申請を待っている段階だったことだ。あまり考えたくはないが、申請の結果却下される可能性だってある。
高い金を払い、貴重な連休を費やして、肝心のアヒルちゃんがいなければ何の意味もないではないか。なら無理に訪れることもあるまいと思い、まずは野球観戦の遠征に行くつもりで計画を立てることにした。
ところが、今年の日程はどうにも遠征向きではない。鎌ケ谷で試合がないのがあまりに痛い。西武ドームは既に何度も行っているので、何日も観戦する気にはなれない。
そうなると、一度は却下した香港行きが再び頭をもたげる。続報が出ないので、本当にアヒルちゃんが登場するのか不安は消えないが、作者のフロレンタイン・ホフマン氏のサイトを見る限り、当の本人はやる気満々である。
それに、もし香港に行くなら急いでチケットを手配しないといけない。確実な報道を待ってから動いたのでは間に合わないかも知れない。
ならば、ここはアヒルちゃんを信じて動くしかない。
旅行会社のフリープランツアーは既にあらかた販売終了、あるいは成田経由とかかなり無理のある日程しかないし、そんなツアーでも代金たるや、普段の旅行とは比べ物にならない。
そこをなんとか調べに調べて、航空会社のツアーに何とか空席を発見。しかも直行便で、ホテルは意外と選び放題。これは啓示だ。香港まで会いに来なさいというアヒルちゃんの導きだ。
さらに地図を調べて、アヒルちゃんの出現予定場所に近いホテルを予約。その後はたして予定は決定事項となり、香港まで無駄足を踏む可能性はなくなった。人間思い切りが大事だということだろう。
かくして5月3日、われわれは大阪から香港へと飛び立った。
香港までは4時間ちょっと。久々のロングフライトだ。連休で空港が混み合ったせいでかなり離陸は遅れたが、これも仕方あるまい。結局遅れは完全に回復できないまま、定刻より20分程遅く香港に着陸した。
空港からは機場快綫(エアポート・エクスプレス)で市街地へ。列車の写真を撮りたかったのだが、ホームドアに阻まれたため断念した。
ちなみにこのチケット、機場快綫の往復(片道のみのチケットもあり、値段が安い)に加えて、香港の鉄道システムMTRの路線は3日間乗り放題。
しかも八達通(オクトパス)というICカード機能がついていて、チャージすればトラムやバス、ピークトラム(ケーブルカー)にも乗れるほか、買い物にまで使えるという優れもの。
ネットで事前購入して現地で受け取ることができるので、われわれも出発前に手配しておいた。
空港から駅には改札なしでそのまま乗り込み、目的地の九龍で下車。サービスセンターで予約完了のメールと予約時に使用したクレジットカードを見せてチケットを受け取り、改札を出る。
ここからは機場快綫利用者専用の無料シャトルバスに乗ってホテルへ。チェックインも無事完了し、部屋で荷物を降ろしたところで、アヒルちゃんが浮かぶヴィクトリア・ハーバーに向かった。
今回のプロジェクトはヴィクトリア・ハーバー前のショッピングモール海港場(ハーバーシティ)が企画している。
ハーバーシティの力の入れようは凄いもので、レストランにはタイアップしたメニューが登場している。中には寿司屋や牛角まである。
ギャラリーには記念の展示もあるが、かなり混んでいて入場制限中。こちらは後で行くとして、まずはアヒルちゃんそのものだ。
モールをさらに進むと人だかりができている。アヒルちゃんは登場したばかり、しかも最初の週末とあって大賑わいだ。
そして、人々の視線とスマートフォン、デジカメが向けられた先に、アヒルちゃんがいた。
その時は何とか見に行けないかと一応調べてはみたのだが、仕事の都合もあり早々に断念。いずれ大阪に再び登場するのを待つしかないと思っていた。
ところが、3月も下旬のある日、海外からの報道を見た私は色めき立ってしまった。
■ Rubber Duck waits in the wings for Hong Kong trip(South China Morning Post・2013年3月23日)
まぎれもなくアヒルちゃんが登場するとの記事である。しかも16.5m。でかい。大阪のアヒルちゃんよりもでかい。どんなものか気にならないわけがない。
しかも、登場するのは香港だ。ヨーロッパやオーストラリア、ニュージーランドともなると行き帰りの時間も費用も大変だが、香港なら何とかなるかも知れない……と考えた時点で、だいぶ冷静さを失っている。
とはいえ、それで簡単に出掛けられるほど甘くはない。いくらなんでも1泊2日は無理だし、そうなると連休を利用するしかない。当然他の時期より旅行代金は張るだろうし、そもそも航空券が取れるかどうか。
何より気がかりなのは、報道では当局が計画について提出と申請を待っている段階だったことだ。あまり考えたくはないが、申請の結果却下される可能性だってある。
高い金を払い、貴重な連休を費やして、肝心のアヒルちゃんがいなければ何の意味もないではないか。なら無理に訪れることもあるまいと思い、まずは野球観戦の遠征に行くつもりで計画を立てることにした。
ところが、今年の日程はどうにも遠征向きではない。鎌ケ谷で試合がないのがあまりに痛い。西武ドームは既に何度も行っているので、何日も観戦する気にはなれない。
そうなると、一度は却下した香港行きが再び頭をもたげる。続報が出ないので、本当にアヒルちゃんが登場するのか不安は消えないが、作者のフロレンタイン・ホフマン氏のサイトを見る限り、当の本人はやる気満々である。
それに、もし香港に行くなら急いでチケットを手配しないといけない。確実な報道を待ってから動いたのでは間に合わないかも知れない。
ならば、ここはアヒルちゃんを信じて動くしかない。
旅行会社のフリープランツアーは既にあらかた販売終了、あるいは成田経由とかかなり無理のある日程しかないし、そんなツアーでも代金たるや、普段の旅行とは比べ物にならない。
そこをなんとか調べに調べて、航空会社のツアーに何とか空席を発見。しかも直行便で、ホテルは意外と選び放題。これは啓示だ。香港まで会いに来なさいというアヒルちゃんの導きだ。
さらに地図を調べて、アヒルちゃんの出現予定場所に近いホテルを予約。その後はたして予定は決定事項となり、香港まで無駄足を踏む可能性はなくなった。人間思い切りが大事だということだろう。
かくして5月3日、われわれは大阪から香港へと飛び立った。
香港までは4時間ちょっと。久々のロングフライトだ。連休で空港が混み合ったせいでかなり離陸は遅れたが、これも仕方あるまい。結局遅れは完全に回復できないまま、定刻より20分程遅く香港に着陸した。
空港からは機場快綫(エアポート・エクスプレス)で市街地へ。列車の写真を撮りたかったのだが、ホームドアに阻まれたため断念した。
ちなみにこのチケット、機場快綫の往復(片道のみのチケットもあり、値段が安い)に加えて、香港の鉄道システムMTRの路線は3日間乗り放題。
しかも八達通(オクトパス)というICカード機能がついていて、チャージすればトラムやバス、ピークトラム(ケーブルカー)にも乗れるほか、買い物にまで使えるという優れもの。
ネットで事前購入して現地で受け取ることができるので、われわれも出発前に手配しておいた。
空港から駅には改札なしでそのまま乗り込み、目的地の九龍で下車。サービスセンターで予約完了のメールと予約時に使用したクレジットカードを見せてチケットを受け取り、改札を出る。
ここからは機場快綫利用者専用の無料シャトルバスに乗ってホテルへ。チェックインも無事完了し、部屋で荷物を降ろしたところで、アヒルちゃんが浮かぶヴィクトリア・ハーバーに向かった。
今回のプロジェクトはヴィクトリア・ハーバー前のショッピングモール海港場(ハーバーシティ)が企画している。
ハーバーシティの力の入れようは凄いもので、レストランにはタイアップしたメニューが登場している。中には寿司屋や牛角まである。
ギャラリーには記念の展示もあるが、かなり混んでいて入場制限中。こちらは後で行くとして、まずはアヒルちゃんそのものだ。
モールをさらに進むと人だかりができている。アヒルちゃんは登場したばかり、しかも最初の週末とあって大賑わいだ。
そして、人々の視線とスマートフォン、デジカメが向けられた先に、アヒルちゃんがいた。