2009ドラフト会議、関西独立リーグ所属選手からの指名なし。そして……

　例年ファイターズの指名に注目してきたドラフト会議。それに加えて、今年は若干異なる点にも注目してました。
　それは、関西独立リーグ所属選手の指名があるかどうか、という点です。
　1年間、いろんなことがある中でもプレーを続けた選手たち。彼らの夢はやはりNPBですし、1人でも多く指名を受けてほしい。
　本ドラフトは厳しいとしても、せめて育成なら。実際、紀州の徳田が広島の入団テストに合格し、育成枠での指名が確実という話題を新聞で読みましたし……と、期待は持っていました。


　現実は、ご存じの通りです。徳田の育成指名すらありませんでした。


　先ほども書きましたが、関西独立リーグはこの1年、本当にいろんなことがありました。あり過ぎました。
　それでも私自身前向きに見てこられたのは、今は苦しくとも、大阪・神戸・明石・紀州の4球団が力を合わせて、知恵を絞れるだけ絞れば、なにか光明が見えてくるに違いないと思えたから。
　そしてなにより、4球団がいる関西独立リーグが楽しくて、大好きだったからです。
　しかし、これが現実です。書きたくないことですが、これが現実です。
　さらに、来シーズンに向けて、今まで目をそむけてきた、もう1つの現実があります。

■　球団経営に関するご報告（大阪公式・2009年10月19日）

　以前のエントリを書いた時は、まだ気楽な部分も残ってました。
　ですが、実は今度の日曜日、関西独立リーグのファン感謝デーがあるとのこと。神戸・明石・紀州からは案内は出てますが、大阪は出してないようなのです。
　大阪と他の3球団が別々の道を歩む……これまた認めるのは辛いことですが、現実は現実です。
　この件で大阪球団を責める気にはなれません。どうしてもなれません。彼らが頑張ってきた姿を見てきたから。
　ただ、来シーズンも4球団で頑張っていくものだと思っていた私からすれば、どうしようもなく寂しい気持ちでいっぱいです。
　神戸ファンを自任していたけど、むしろ住之江に通っていた私。
　大阪対紀州のコアな対決に、失くしたと思っていた何かを取り戻したと思った私。
　そんな私からすれば、大阪がいなくなることにわが身を引き裂かれる思いを感じずにはいられません。
　正直なところ、私は今の状況に対して、どう思っていいのか、どうすればいいのか、まるで分かりません。
　このままの状況で、「関西独立リーグファン」でいられるのか？
　決して誤解してほしくないんですが、チームや選手、マスコットたちへの気持ちが冷めたとか、嫌いになったとかじゃないんです。
　そうじゃなくて、自分が気持ちを向けようとする対象が何なのかが分からなくなったという感じ。
　何を好きであり続ければいいのかが分からない、という感じです。とにかく引き裂かれる思いです。
　ただ、後悔はありません。実は私の人生において稀有なくらいのことで、自分でも不思議でしかたないのですが、後悔を感じないのです。
　「関西でプロ野球をただ楽しむ」という諦めていた夢を、喜びを、とりあえずこの1年叶えることができたのは事実だから。
　その事実は、来年以降何があろうとずっと、私たちの中に残り続けるから。