〔観戦記〕小久保裕紀、最後の関西：檻鷹戦＠京セラ(10/5)

　関西でのパ・リーグ公式戦もあと2試合。この日はホークスの京セラでの最終戦、小久保にとっては関西での最後の試合となります。



　この機会に記念のTシャツ販売に出た檻球団。
　便乗商法との声もあるようですが、関西はホークスゆかりの地ですし、何よりオリックスは小久保の打撃成績にだいぶ奉仕したんですから、少しは取り返してもいいんじゃないかと。



　その小久保はスタメンには並んでいませんでした。いずれ代打で登場するのは間違いないでしょうが。



　檻先発には帰ってきた金子千尋。とうの昔に最下位が決し、岡田監督も追い出された後ですが、来季の復活を懸けて臨みます。



　ライトにはこのところよく起用される元関西独立リーグ明石の深江。こちらも来季のスタメン定着が期待されるところです。



　レフト側下段は満員。もともとホークス戦は入りが良いのですが、さらに小久保効果もあったのでしょうか。



　そのホークスの先発は大隣。2位奪取に向けまったく後がない中、最後の望みを懸けて登板します。



　打線にはケガから復帰した松田。3塁側から大きな拍手が送られました。
　しかし、ホークスはなかなかチャンスを活かせず、序盤は0-0のまま。



　試合が動いたのは4回裏、イ・デホの分かりやすい一発でまずは檻が1点。



　何とかするしかないホークスは6回に2死1塁の場面で松中を代打に送りますが、凡退に終わってしまいます。



　逆にその裏には宮に痛恨の一発を浴び、2点差に。点差の大きさよりも、点差があること自体がホークスに重くのしかかります。



　それでも諦めるわけにはいかないホークス。7回には1死満塁のチャンスを作ります。今宮が倒れますが、ここで満を持して小久保が登場。



　おそらく関西最後の打席、お膳立ては十分です。



　レフトスタンドからは現役時代の応援歌メドレー。その中には巨人時代のものも入っていました。



　しかし、最後はセカンドフライ。金子千尋が勝りました。



　その裏には逆に1死3塁の場面で、ケガからの回復に時間を取られた坂口がついに復帰。



　坂口はダメ押しとなるタイムリーを放ち、檻がリードを3点に広げます。坂口は大事を取ってすぐさま交代しましたが、来季に向けたアピールにはなったことでしょう。



　8回には2番手として中山が登板。今季は起用法が定まりきりませんでしたが、最終的には中継ぎに。来季は勝利の方程式に定着するのか、はたまた再び先発に挑戦するのか。



　一方のホークスはビハインドながらファルケンボーグを起用。なんとか流れを変える糸口を手繰り寄せようとします。



　9回表はもちろん平野が登板。



　ここでホークスは先頭ペーニャが二塁打を放つと、その後1死3塁から長谷川の犠牲フライで生還。ようやく1点を返します。



　しかし反撃はここまで。平野が後続を抑え、これでホークスの3位とライオンズの2位が確定しました。



　試合終了後、小久保を先頭に選手・監督・コーチ一同がレフトスタンド前へ向かいます。



　今季の応援に感謝を表す一同。



　小久保にとっては、今季のみならず現役時代を通じた応援への感謝でしょう。ときに厳しい言葉と生卵が飛んだこともありましたが、それでも応援は今日まで続いてきたのです。



　一礼とともに大阪を去った小久保。この後仙台を経て、福岡での最後の試合に臨みます。