磯堤防から狙う陸っぱりの鯵釣り 鯵釣亭






釣りバカGの釣行記と釣りのあれこれ

房総の海況と釣況 2019.3.3

2019年03月03日 | 海況速報
黒潮は現在流心が御蔵島周辺をとおり房総半島沖を北東に進んでいます。(関東・東海海況速報
野島崎から上総勝浦にかけての沿岸海表面の海水温はほぼ平年値の15℃前後で推移しています。(最近の表面水温偏差図

外房から南房にかけての釣況は夕マズメから朝マズメにかけて15~25cmのキアジがぼつぼつ釣れてはいますが依然として例年にない厳しい状況が続いています。
 
数釣りは難しそうですが美味しさで定評のある房総の磯根に定着したキアジを釣りに出かけませんか。!

また、釣れた小アジや小サバを泳がせてヒラメを狙うのもお奨めです。

朝夕のマズメは遠投サビキが、また、夜間は遠投カゴアジ仕掛けがお奨め、LEDウキトップがスパッと消し込まれ竿先からブルブルッと伝わる確かな魚信が遠投カゴ釣りの醍醐味です。

投げサビキ・遠投カゴ釣り・投げ釣りをされる方は投げる時に後方を確認して「投げますよ」とひと声掛けるなど安全な釣行に心掛けてください。

朝晩の釣り場は街中よりも冷え込みますので防寒と防風の対策をしっかりして釣行してください。

         2019年3月3日            鯵釣亭々主 良 竿



外房勝浦~南房白浜の海表面水温のここ数年の平均値です。
湾奥や漁港内は潮の循環が悪くなりますので、冬期は0.5~1.5℃程度低く、夏期は0.5~2.0℃程度高くなります。
また、表面水温は黒潮本流の離接岸の状況に左右されますし、外房では南西の強風の後は下がりますので、釣行前数日の風向などを確認してくださいね。

海上保安庁のホームページ
 表面水温図&海流推測図を開いて、表面水温図(PNGファイル)か同カラー版

Yahooの72時間風波予報
 全国の風波予報がアニメーションで見られます。

千葉県水産情報通信センターのホームページ
 関東・東海海域水温・海流のデータ海面水温図(カラー版)

イシモチ釣り

2019年03月03日 | イシモチ釣り


サーフからの投げ釣りでポピュラーなのが、シロギス、イシモチ、カレイですが、中でも最も釣りやすいのがイシモチです。
中型は、煮魚・から揚げしてから野菜をたっぷり使った甘酢あんかけ・甘塩の開き・ナメロウなどに、25センチを超える大型はお刺身でも楽しめます。
コッコッグーとアタリは明確ですから、手持ちでも置き竿でも楽しめます。
釣期は、九十九里栗山川堤防から鴨川青年の家下にかけては4月下旬~11月、南房南三原から千倉瀬戸浜にかけては翌年1月中旬頃までと比較的長く楽しめることも多くのフアンを集める理由のひとつではないでしょうか。

スズキ目スズキ亜目ニベ科 標準和名イシモチ(石持:シログチ)
宮城県から中国にかけての浅い砂泥地に生息し、サーフからの投げ釣りの絶好のターゲットとなります。
投げ釣りで釣れるのはほとんどが近似種のニベ(膠鰾)で、イシモチはやや深場に生息して底引き網漁の対象であることから市場に流通し、市販されている多くがイシモチです。
イシモチとニベの見分け方ですが、尾鰭がほぼ垂直で鰓蓋に黒斑があるのがイシモチ、尾鰭が中心に向けて三角に突起し鰓蓋に黒斑がないのがニベですので、釣り上げたときに確認するのも面白いのではないでしょうか。
ニベ科の魚をグチと呼びますがこれは、釣り上げたときに鰾(浮き袋)をグーグー鳴らし愚痴のように聞こえるところから、また、石持はその耳骨が白い石のように見えるところから来ています。
無愛想で取り付く島もないことを「ニベもない」といいますが、語源はニベ科の魚からきているようです。
また、膠鰾の漢字を当てるのは鰾(浮き袋)を煮詰めて膠(にかわ)を作ったことによるそうです。
ニベ科には、東海沖から東シナ海に分布し、1.5メートル10キロ以上にまで育つオオニベがいて、これも大物釣りのターゲットとなります。


イシモチ釣りにはこれが必要だ!
 投げ竿:27~35号負荷4.5メートル
 リール:PE2~3号が150メートル以上巻ける遠投用大型スピニング
 竿掛け三脚:漁港やヘッドランド用
 竿掛け:サーフ用
 クーラーボックス
 水汲みバケツ
 ヘッドランプ
 ハ リ:セイゴ型15号ヒネリ、ネムリ15号、金チヌ4号
 ハリス:3~4号
 餌  :イワイソメ、袋イソメ、アカイソメ、チロリ、アオイソメ、秋刀魚の切り身



仕掛け
九十九里海岸から南房にかけて陸っぱりのイシモチ釣りは、サーフからか堤防やヘッドランドからの投げ釣りで、いずれも胴突き仕掛けで釣ります。
九十九里一帯は潮流が強く、ナツメ型や亀の甲型のオモリでは流されてしまいますので、通称弾丸オモリといっている球オモリか三角錐型のオモリを使います。
また、漁港内など潮流の弱い場所ではナツメ型や亀の甲型のオモリも可能ですが、釣果に差が出るものでないので、球オモリか三角錐型のオモリを用意すれば兼用できます。
市販されている仕掛けは下オモリの胴突き2本バリが中心ですが、中通し球オモリを使えばオモリの下にさらに1本出すことが出来ます。
ハリの号数と蛍光玉やウキ玉は釣場やその時々の状況で使い分けてます。
私の場合セイゴバリ14~16号、ムツバリ14~16号の白と金バリがメインです。
羽根(赤orピンク)の有無、蛍光玉やウキ玉の有無、ビニールパイプの有無などです。
ウキ玉は小さいカニや虫の餌取り防止ですので、餌取りが多いときだけ使います。
ハリだけ各種作っていって、画像のようにエダス脱着用サルカンを付けた幹糸に、釣場の状況に応じたハリをその場で付けるようにしています。








イシモチは濁りを釣れ!

[サーフ]
イシモチは濁りがあって周囲よりも深いヨブや離岸流(カレント)を好みますので、釣場に着いたら海岸一帯を眺め濁りを見付けてください。
ヨブと呼んでいる周りより深い場所は、濁りが入ってなければ周りより青く見えますし、途中まで砕けていた波がそこの場所では盛り上がる程度になりますので、慣れてくれば容易に見付けられます。
また、離岸流(カレント)は寄せた波が沖に払い出している流れですから周りよりも深くサラシの泡が沖へ沖へと流れさざ波が立っているように見えてイシモチやヒラメの付き場となっています。
濁りのあるヨブや離岸流は餌が溜まりやすく、また、透明な浅瀬より隠れやすく危険が少ないため、イシモチやヒラメ釣りでは絶好のポイントです。

一松海岸の写真を拡大してみてください。写真中央のサラシの手前にヨブが出来ているのがわかります。
こうした、濁りのあるヨブや離岸流は、潮の干満や潮流により移動したり、消滅したり、また出来たりを繰り返していますので、サーフでの釣座はこれに合わせて移動します。
サーフからの釣りで心掛けたいことは、潮流の影響を少しでも和らげるために、ラインがなるべく空中にあるように竿を高く掲げラインを張った状態でアタリを待つことです。
アタリはグッグッーと明確に出ますので、軽く合せを入れて巻き上げ、良型は寄せる波に合わせて取り込みます。

[ヘッドランド]
ヘッドランドでの釣りは、濁りのある離岸流がその左右に出来たり、斜め前方にヨブが出来たりすることが多いので、届く範囲であれば、その中に投げ込みます。
このヘッドランドは、海岸からの潮流がぶつかり沖に払い出す時、ヘッドランドに沿って深みが出来ますので、竿下であっても夜釣りの絶好のポイントになります。
ヘッドランド2の写真を拡大してみてください。ヘッドランドに沿って濁りのある深みが出来て沖へ流れているのがわかります。
ここは、大型のクロダイやアイナメの寄り場にもなりますので、朝夕のマズメにカニを餌にした前打ちで攻めてみるのも面白そうです。
この画像を撮った時は、2人の釣り師が前打ちで攻めていました。
フラシが下りていましたので釣果があったようです。

[漁港堤防]
漁港堤防の場合は、濁りが入った深みのある船道とその両側の掛け上がりにイシモチが寄って来ます。
チョイ投げで釣れますので、遠投が苦手なビギナーや女性にとっては最適な釣場です。

イシモチ釣りの外道
イシモチ釣りの外道は大物が多いのをご存知ですか!
外道が少ない釣りですが、釣れれば型物が多いんですよ。
私が釣り上げた外道は、
 スズキ    97センチ  6.2キロ
 イシガレイ  68センチ(胃袋にはアケミ貝が詰まってました)
 クロダイ   48センチ(同じくカニが詰まってました。)
 マダコ    2.6キロ
 キス     31センチ(アカイソメ)
 アカエイ   62センチ
 アイナメ   35センチ
 カニ(ショウジンガニ、ヒラツメガニ)
 ゴマサバ、大アナゴ、シャコなど
です。

付け餌
イシモチ釣りの付け餌ですが、私の経験からは、有効な順にイワイソメ、袋イソメ、アカイソメ、チロリ、アオイソメです。
隣同士で釣っていても、釣果は歴然です。
最盛期には差が小さいのですが、喰い渋り気味の時には是非試してください。
秋から暮れにかけての釣りでは秋刀魚の切り身も有効です。
入れ食いが続くようでしたら、餌持ちがいいので手返しが早くなります。

イシモチ釣りのいま一つの楽しみに、感動的な出会いがあります。
一つは、小型鯨類のスナメリです。
体長は成獣でも1.8~2メートル、ヘッドランドの20~30メートル近くまで餌を追って接近します。
突然目の前に現れますので、それはそれは・・・・・まさに感動の出会い!
ペアか3~5頭、時には数十頭の大きな群れを作ります。
一宮海岸の7~9月頃の朝マズメなら、かなりの確率で出会えますよ。
いま一つは、アカウミガメです。
6月から8月にかけて産卵のため上陸します。
私は一松海岸の夜釣りで、面前に上陸し、涙を流しながら無事産卵、払暁の海に帰って行くまでの感動のドキュメントを目撃したことがあります。
詳細は 「釣りと魚の四方海話」 第21話 にありますが、生涯にたった1度であろう貴重な体験をしました。
夜釣りでアタリが遠のいたときには、波打ち際に沿って歩いてみてください。
上陸してから、産卵場所まで歩いた跡が見つかるかもしれませんよ。
また、孵化した子ガメが砂から這い出して、波打ち際に向かって一目散に駆け出すシーンは朝マズメに見られることもあります。
カラスや海鳥が騒いで狙っていますので、少し離れた釣座にいても気付くかもしれません。
そんな感動的なシーンに出会ったら、傍に行って1頭でも多くの子ガメが海まで辿り着くよう、海鳥や砂浜に残った轍から守ってあげてください。









サーフトローリング

2019年03月03日 | サーフトローリング




弓角(ゆみづの)は、ショゴ・ソウダガツオ・イナダ・シマアジ・シイラ・サバなどの青物をターゲットに使う日本独特のルアーの一種で、牛の角やアワビの貝殻等を弓型に削って作られていました。
素材が高価な貴重品であったことから、職漁師や一部の「角師」と呼ばれる愛好家がそれぞれ工夫を凝らして大切にしていたようです。

プラスチック素材が開発され、牛角やアワビの貝殻の代用として使うようになったことから、今日では大変安く入手できるようになり、多くのファンに楽しまれるようになりました。
今でも本物志向の角師には、牛の角・白蝶貝・黒蝶貝・アワビなど天然素材の弓角に根強い人気があります。

プラヅノ(プラスチック製の弓角)のカラーバリエーションは、赤・ピンク・オレンジ・パール・白・ブルー・レインボーなど豊富で、ベイトの種類、ターゲットの魚種、天候、時間帯、潮の濁り具合、場所などにより使い分けるようですが、私の経験ではカラーよりも小魚が逃げ惑うようなアクションがヒットに差が出るように感じています。

江ノ島裏磯や大磯で秘かなブームとなっていたこの弓角を使ったショワ(陸)からの釣りは、シンプルなアイテムでルアー感覚で釣行できることなどから関東太平洋側を中心に広がり、今では「サーフトローリング」という新しい分野として確立され全国に広がりつつあります。




ショワ(陸)からの釣りですが、サーフ(砂浜)、磯、漁港堤防から遠投しますので、タックルは釣り場によって異なります。
ターゲットの青物は、初夏から秋にかけて接岸しますが、青物以外にも、スズキ・ヒラメ・マゴチなどが狙えます。

弓角の内側からハリスを通して結びコブでしっかりと止めてください。
巻き上げることで弓角が回転し、ターゲットに小魚が逃げ惑うようにアピールするのですが、回転は角(プラスチック部分)の曲がり具合で異なります。
角の曲がりが大きいとよく回転し、逆に小さい場合は回転も小さくなります。
プラスチック製の弓角は、ハリの部分をペンチで掴み熱湯を掛けて曲がりを調整することも出来ますが、火傷しないように注意してください。
よく回転する弓角にヒットの確率が高くなるものではありません。


[サーフ]
外房の砂浜からは100メートル超の遠投が必要になります。
ロッドは27~30号負荷で3.5~4.5メートル前後の投げ竿
リールは投げ専用または6000クラス
ラインはPE3号を200メートル超
弓角トレーラーはジェット天秤20~25号またはスキップバニーか遠投マウスの20号or25号
ハリスはフロロカーボン5~7号を2.5~3メートル
弓角は4~5センチを基本に、ターゲットのサイズにより9センチまでを使い分けます。

なお、ナブラや鳥山が見られる時のトレーラーは、デュエルのスキップバニーかヤマリア(YAMARIA) の遠投マウスで海面を飛び跳ねているように演出すると好いようです。
シンキングタイプのトレーラーも早や巻きによって海面を飛び跳ねます。

             トレーラー規格
スキップバニー
 デュエル 「ST」スキップバニー(F) 20号 14(オレンジ)
 デュエル 「ST」スキップバニー(S) 25号 Y(イエロー)  
遠投マウス
 ヤマリア(YAMARIA)遠投マウス2 F20号 ピンク
 ヤマリア(YAMARIA) 遠投マウス2 S25号 イエロー

遠投マウスシンカー
 ヤマリア(YAMARIA) マウスシンカー 20号 イエロー
 ヤマリア(YAMARIA) マウスシンカー 25号 イエロー


[磯・堤防]
磯や堤防からは50メートル以内でも釣れますが、遠投した方が広く探れます。
ロッドは3~5号4.5~5.4メートルの遠投磯竿か10~12フィートのショワジギロッド
リールはダイワの3500またはシマノの5000クラス
ラインはPE2~3号を150メートル超
弓角トレーラーはジェット天秤10~15号またはスキップバニーか遠投マウスの10~20号
ハリスはフロロカーボン5~6号を2~3メートル
弓角は4~5センチを基本に、ターゲットのサイズにより9センチまでを使い分けます。

             トレーラー規格
スキップバニー
 デュエル 「ST」スキップバニー(F) 10号 14(オレンジ)
 デュエル 「ST」スキップバニー(S) 15号 Y(イエロー)
 デュエル 「ST」スキップバニー(F) 20号 14(オレンジ)

遠投マウス
 ヤマリア(YAMARIA) 遠投マウス2 F10号 紫/ピンク
 ヤマリア(YAMARIA) 遠投マウス2 S15号 イエロー
 ヤマリア(YAMARIA) 遠投マウス2 F20号 ピンク

遠投マウスシンカー
 ヤマリア(YAMARIA) マウスシンカー 15号 イエロー








ナブラや鳥山が見えたらベスト、進行方向前方沖目に投入して素早く巻き上げます。
ソウダカツオやサバは、海面を飛び跳ねるような早や巻きで、ショゴやワカシは水面から飛び出さない程度のスピードで巻きます。

ナブラや鳥山が見えないからといって、ターゲットが回遊していないわけではありません。
ナブラや鳥山が見えない時にヒットさせているケースがほとんどですので、より広角に粘り強くキャストしましょう。

また、漁港など水深のある場所では、ターゲットの泳層が時間帯などにより変化しますので、ボトムまで沈めてから巻き上げることも試してください。

よく釣れる時間帯は、朝マズメの日の出前後と夕マズメの日没前後ですが、セグロイワシなど小魚が接岸している時は日中でも釣れますので、固定観念を持たずにキャストを繰り返してください。

アタリはガッンと明確、早や巻きしてますので軽くアワセて巻き上げてください。
大アワセは口切れや結びこぶがスッポ抜ける原因になります。

なお、ハリ掛りした魚よりも巻き上げのスピードが遅れるとバラシの原因になりますので注意してくださいね。












堤防は、キスの投げ釣りからクロダイの団子釣りまで幅広く楽しめる好釣場