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伊藤久志@アイズサポートのブログです。

偏食

2023-03-26 10:52:49 | Weblog
自閉スペクトラムをはじめとした発達障害の子どもには、偏食が伴うことが多いと言われている。
仕事上、偏食に関して相談にのることもある。
このテーマ限定で研修の講師の打診が何度かあったが、「自分はこの分野に明るくない」ことを伝えて、連絡が途絶えることが続いた。
絶対に克服しなければならない問題ではないと思うので、介入の意義やバランス感覚が難しいと以前から考えあぐねていた。

ただ、自分が研究テーマとしたトイレットトレーニングも、偏食と同様の範疇にある。
つまり、必ずしも解決しなければならない問題ではないが、その取り組みによって保護者・支援者が療育スキルを身に着けて、そのスキルがその後の子育てや支援に広範な影響を及ぼす可能性があるという「ポジティブな相互作用の構築」が意義としてある。
偏食に取り組むことで、適切な目標設定のコツを学んだり、事前の工夫の引き出しを拡げたり、強化のコツを学んだり、やりすぎない引き際を知ったり、そんなことが他の分野の支援にも波及すれば大成功と言える。
もちろん、食べられるものの幅が拡がれば、それはそれで良し。ただ、それだけを目標にすることは、バランス感覚が悪い。

このような支援の意義問題は、トイレットトレーニングや偏食に限らず、多くの分野で見られると思う。
小難しいことを捏ねているように聞こえるかもしれないが、これを明確にしておかないと、後々ややこしいことになる。


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