
5月 9日(金)
5時頃に目覚めると、「朝早いですから」と豪語されていた自転車遍路の方をはじめ みなさん爆睡中。
いつものようにカップスープとステックコーヒーで朝食を済ませ、6時出発。 電気ポットが使えてテントの撤収がいらないので早いです。
早朝の高知市街を駆け抜けR195に入り、奥物部、べふ峡を7時頃に通過。
下調べをしているときの印象では、奥物部ってもうちょっと秘境感が漂っているところかと思っていたら、観光地なんですね。

そして、ついにやってきました剣山スーパー林道。


ここは終点なので派手な看板などはないけど、晴れで気温16℃のベストコンディション。 気分が盛り上がってきます。


重たいものをリックサックに移し、固縛綱を追加して準備完了。 ちょっと気持ちを落ち着かせて、8時ちょうどにスタート。
88番札所からまわられるお遍路さんを「逆打ち」と言うそうなので、剣山スーパー林道の「逆打ち」ってとこでしょう(?)

走りはじめは、キャンプ道具満載で思うようにコントロールできないこともあり、ほぼ3速固定でトコトコと高度を上げていき、
40分程で、山の家「奥戸倉」を通過し、道は尾根筋へ。


ここで、"もうちょっとスピード上げても大丈夫だよ" と悪魔の囁きが聞こえ、"だよね~" ってことで、スピードアップ...

しばらくは快調に走っていたのだが、緩い下りの右カーブで深い砂利に前輪を取られ、あれよあれよという間に大転倒。
左側に倒そうとしたけど、なぜか右側に倒れ 右足がバイクの下敷きに。 おまけに、給油キャップからガソリンがだだ漏れ。
頭の中をよぎる「剣山スーパー林道で黒焦げの死体発見!」の新聞見出しを振り払うように、荷物をおろす余裕もなく しかも片方はだしで
必死になってバイクを起こしたのでした。 ふ~、助かった。
"こういう時こそ冷静になろうよ" と自分に言い聞かせ、まず怪我とバイクの状況を確認することに
右足の内側くるぶし付近に血が滲んでいるが、歩行に支障なし、オーバーズボンの右ひざが破れているが擦り傷なし、右手肘からちょっと出血。
それに、バイクを起こす時にハンドルを支えた太ももが痛い。
バイクは、右側サイドバッグがばっくり開いて中身丸見えで、バックミラーが曲がって傷だらけ、それにフロントフェンダーとライトにも深い擦り傷。
でも、走行に支障はないようです。


今まで、「バイクに足を挟まれるなんて信じられな~い」っと思っていたりしたのだが、コントロールできなくなったバイクから飛び降りるのは無理です。
それに、転倒しないオフロードライダーを目指していたこともあって、怪我やバイクのことより 精神的なショックが大きかった。
ってことで 良い子の皆さんは、自分でコントロールできる範囲のスピードで走るか、転んでも大丈夫な装備を身に着けて走りましょうね
あと、給油後は確実にキャップが閉まっているか自分で確認しましょう。 さもないと、「剣山スーパー林道で黒焦げ」になりますよ
では、気持ちも落ち着いてきたので、細引きで右側サイドバックを縛って、走行再開。
しかし、ここまでの間、すれ違うバイクも追い越していくバイクもありません。 平日の剣山スーパー林道ってこんな感じなのでしょうか


走りはじめて2時間半、川成峠で第1旅人発見。 この方、四季美谷温泉から自転車で登って来られたそうです。
お話によると「R193から先の通行止め区間も走れますよ」とのことで、あきらめていた全線走破に期待が膨らみます。


その後は、風の広場、徳島のヘソ、スーパー林道最高地点と休憩をとりつつ順調に走り抜け


11時半、ファガスの森までやってきて つ、ついに 第1オフロードライダー発見! しかも三人、 お~、ちょっと感動。

関東ナンバーの二人組は 起点から走ってこられたそうで、起点入口の通行止めゲートは簡単に通過することができ、
R192側の出口は、コンクリートと鉄パイプでガッチリ塞がれているが、側溝に石が積んであるので そこから突破できるとのことでした。
ん~、関東地方のオフロードライダーは 通行止めのゲート突破は普通のことで、さほど最悪感はないようです。

そして、12時ちょっと前に、剣山スーパー林道の第1ステージの62kmを無事(転倒したけど)クリアー。

R192を挟んで第2ステージへ(逆打ちだけど)。 ↓↓↓ これが問題のゲートです。

近くで お昼ごはんを食べられていた お爺さんお婆さんが注目されていたので軽く会釈をして、ブォ~ンとゲートを通過。
長かった剣山スーパー林道も最終ステージです。
今までと違って浮石が多くて走り難い個所もあったりしましたが、もう転倒はしたくないのでゆっくり慎重に走って、


ついにさダート区間が終了。 どうも、交通止めの原因は ↓↓↓ この、落石のようです。


そして、13時半 長かった剣山スーパー林道を完走! 夢にまで見た起点の大看板の下で記念撮影で~す。

終点からの走行距離は約92Km、そのうちダート区間は73Kmぐらいでした。 ん~、疲れたけど、大満足!

さて、これからどうしましょう。
なぜか、めったに飲まないコカ・コーラが無性に飲みたくなり、緊急事態に備えて持ってきたアンパンとコーラで、遅めの昼食とし、
とりあえず徳島市街へ向かって走ることにしたのでした。
そんなことで、今夜の宿は鳴門市にある お四国ゲストハウス というところにしました。
汚れたチェーンの掃除と、擦り傷の手当てをしたくて宿を探していたら、「オーナーさんも旅人林道系ライダーです」との謳い文句が目にとまったからです。

でもね~、これが全くの期待外れ。
「ここはみんなの協力で作り上げていく宿です。」までは良かったのだが、その後は ぐじぐじぐじと30分以上も泊まり客の悪口ばかり
途中で別の宿を探そうかと思ったけど、疲れ果ててその元気もなく、ただハイハイと受け流すだけにすることにしました。
それに、埃をかぶったオーナーのバイクらしきものが数台ありましたが、工具と錆びたケミカル用品の缶がそこらじゅうに散乱していて、
とてもバイク好きの方がやることとは思えません。 いったい このゲストハウスでなにが起ったのでしょうか(?)
おかげで、泊り客は 物静かなお遍路さんと二人だけ。 またまた一部屋を独占でき、大変静かな夜を過ごすことができましたけどね。

では、では、
走行距離 : 221km
燃費 : 35.1km/L
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