オストメイトの「漏れ」の不安や悩みを解消!、「安心パウチ」を広めるブログ

「安心パウチ」を装具に取付ければ、漏れが発生した時でも確実にキャッチして被害の発生を防止できます。

014「安心パウチ」を自作する手順 (補足その1) 標準タイプと簡易タイプの比較

2021年03月13日 | 「安心パウチ」を自作する手順の解説

皆様の自作のプランは進行していますか?

さて、「安心パウチ」に使用するポリ袋の違いにより「標準タイプ」と「簡易タイプ」がありますが、装具に取付けた状態、及び使用した時にどの様な違いがでるのか?…、を比較してみます。

まず、「安心パウチのユニット」の状態でそれぞれを比較してみます。

左側が「標準タイプ」ですが、明らかに右側の「簡易タイプ」よりもコンパクトに仕上がっています。 簡易タイプは市販のチャック付きポリ袋をそのまま使用している関係で小さくできません。 また、ビニールの厚みが厚いものが多く流通しているのも不利な点になります。(写真上)

上の写真は、「ユニット」を装具に取付けた状態を面板側から見た状態です。「標準タイプ」では粘着シートからビニールが僅かにはみ出ていますが、「簡易タイプ」では特に下方向が大きくはみ出ています。 はみ出ている部分は、装着した時に皮膚に当たる部分になるので、発汗してベタベタしたり、皮膚障害を起こしたりする可能性もあります。 特にビニールの角は皮膚に当たるので好ましくありません。(上写真) 

最後の写真は表側から比較した写真で、パウチをめくり上げた状態です。 皮膚に接触するポリ袋の部分の大きさが明らかに異なります。 装具のパウチには、皮膚に接触する部分に不織布を配置していて、装着時のべた付きを防止しようとしています。 同様に「安心パウチ」の内側にも不織布タイプのメディカルテープを貼り付ける工夫などがあっても良いかもしれません。

しかし、それよりは、多少の金額を払ってシーラーを購入し、手間を惜しまずに無駄な部分をカットする「標準タイプ」で自作される事を推奨します。 シーラーにはハンディータイプの「クリップシーラーZ-1」をお勧めしています。(使用する道具の項目を参照)  本来の使用方法である食べ残した食材などをシーリングする事も出来ますのでお薦めします。


013「安心パウチ」を自作する手順(その4) ユニットを面板に取付けて完成! 

2021年03月13日 | 「安心パウチ」を自作する手順の解説

「安心パウチ」付きの装具を自作するステップは、

(その1) 使う材料と道具の準備

(その2) 型紙の設計

(その3) 「安心パウチ」ユニットの制作

(その4) ユニットを面板に取付けて完成!………………今回の解説

 

いよいよ、「安心パウチ」のユニットを装具に取付けます。 「簡易タイプ」と「標準タイプ」はポリ袋の形状が異なるだけで構造は同じなので、夫々の違いを意識する必要は無く作業していきます。

2品系装具への取付け方

2品系装具は面板部とパウチ部で構成されていますが、ユニットは面板部に取付けます。 パウチ部には手を加えません。 面板部には嵌合部材が備えられています。 この嵌合部分の外側の寸法に2~4㎜のゆとりを加えた寸法の穴をビニール2に開けるように設計してあります。 よって、ビニール2を嵌合部分の周囲に重ね合わせても、ビニール2が嵌合部分に挟み込まれる事は無い筈です。 この様になっている事を目視で確認してください。(写真左)

この事を確認して全体を手で押さえて固定します。 ビニール2の端をめくり上げながら、嵌合部材の周囲にボンドを乗せるようにして塗って行きます。(写真右)  その際にボンドが嵌合部分に接触しないように注意してください。塗り終えたら所から、ビニール2を上から軽く押さえて接着して行きます。 ビニールやボンドが嵌合部分に接触してしまうと、嵌合不良の原因になるので注意して下さい。全周に渡って接着して終わりです。 以上が取付け方法の基本です。

円形以外の面板の場合

面板形状が円形以外の場合には、粘着シートと面板との位置関係を設計した時と同じ向きになるように位置合わせをする必要があります。 以前の記事(その2)の粘着シートの型紙の設計の項を思い出して下さい。 上の写真の例では正方形の面板の場合を示しました。 

ベルトタブ付きの場合

円形の面板であってもベルトタブが備えられている面板では、タブが横方向になるように置いて下さい。 ビニール2は面板とタブの間に挟まれた状態で接着される必要があるので、タブを上に曲げてビニール2の上にタブを通します。 その状態で、ビニール2の端をめくり上げながらボンドを面板に塗っていき、全周を接着して終了です。(下写真)

「安心パウチ」ユニットを面板に取付けた状態では、面板と粘着シートの間に1~5㎜巾のスリットが上下左右方向に形成されている事を確認してください。 勿論この設計値通りにはなかなかなりません。 上下左右のバランスが多少崩れていても、装着する際に粘着シートの位置をずらして貼付する事によって解決できます。

単品系装具への取付け方

単品系装具の場合は、パウチと面板の結合部にビニール2を挟み込んだ位置で、面板とビニール2を接着する必要があります。 それには、パウチ部分を一旦小さく折り畳んだ状態にしてビニール2の穴に通します。(写真左) 通し終えてからパウチ部分を広げる事によって、パウチと面板の結合部にビニール2が挟まれます。 ベルトタブ付きの場合は、この段階でタブを上方向に曲げてビニール2の上にタブを通しておいてください。(写真中央) 次に粘着シートと面板との位置関係が設計時の位置関係になるように、及びベルトタブが横方向の位置になるように、ユニット全体を回転させて位置を微調整します。 面板と粘着シートの間に1~5㎜巾のスリットが上下左右方向に形成されている事も確認してください。 その位置関係を保ちながら、ビニール2の端を手でめくり、ボンドを結合部近くの面板に塗り、面板とビニール2の穴を接着していきます。 結合部の全周を接着させて完了です。(写真右)

まとめ

装具には何百もの種類があるので、それぞれの品番に適合するように「安心パウチ」を設計し、正しく加工し、正しく取付ける必要があります。

難しい点や特殊なケースについては順次、追加解説していく予定でいます。 一人でも多くのオストメイトの皆様が「安心パウチ」付きの装具を利用され、皆様のQOLの向上に貢献できればと思って止みません。 また、自作をされた皆様からのご意見、ご感想、解説不足な点や疑問点など…、コメントやメッセージを大歓迎でお待ちしています。

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