「記憶と教訓語り継ぐ」=震災10年、誓い新た-発生時刻に黙とう(時事通信)
◆東日本大震災は11日、発生から10年が経過した 地震発生時刻の午後2時46分、目を閉じ手を合わせた遺族らは、亡き人への尽きせぬ思いを胸に、教訓を次代へ語り伝える誓いを新たにした
◆岩手県宮古市田老地区の防潮堤では、遺族や地元の小中学生ら約600人が並んで黙とう 今年は新型コロナウイルス対策のため、手をつなぐ代わりにメッセージを付けた風船を、地区の死者・行方不明者の数と同じ181個、青空に放った
◆宮城県石巻市では、市内の犠牲者のうち3695人の名前が刻まれた慰霊碑の除幕式があり、大勢の人が花を手向けた 486人が亡くなった福島県相馬市の沿岸では、遺族らが追悼メッセージを記した木の葉を海に流した 東京電力福島第1原発事故で、一時全町避難を強いられた福島県富岡町では、慰霊碑の前で町民ら約30人が祈りをささげた
阪神大震災被災地からも祈り「忘れない3・11」(産経新聞)◆阪神大震災の犠牲者を悼む神戸市中央区の東遊園地「慰霊と復興のモニュメント」で11日、発生から10年となった東日本大震災の追悼行事が開かれた 阪神大震災の犠牲者の遺族ら約50人が参加し、神戸から東北へ深い祈りをささげた
防災情報、紙袋で共有=記事印刷し配布-福島、神戸、熊本3紙・東日本大震災10年(時事通信)
◆東日本大震災の発生から10年の節目を迎えた11日、福島民報社は、防災に関する記事を印刷した紙袋「おみやげ防災」をJR福島駅前で配布した 被災地が持つ防災情報や経験を、お土産と一緒に持ち帰って共有してもらう 大きな地震災害を経験した地方新聞3紙が連携した取り組みで、神戸新聞社も1月17日に実施 熊本日日新聞社は4月14日に行う
豊田自工会会長、車産業雇用増で貢献=アイリスは農業支援-東日本大震災10年(時事通信)
◆東日本大震災から10年を迎え、日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は11日、オンライン記者会見で、自動車業界が雇用の増加などにより「復興に実業として貢献してきた」と強調した 仙台市に本社を置くアイリスオーヤマの大山晃弘社長は同日、コメントを発表し、震災後に参入した精米事業を通じて東北の農業を支援する考えを示した
「10年を区切りとせず」=小早川東電社長が黙とう-東日本大震災(時事通信)
◆東日本大震災発生からちょうど10年となる11日午後2時46分ごろ、福島第1原発事故を起こした東京電力ホールディングス(当時東京電力)の小早川智明社長が、犠牲者に約1分間の黙とうをささげた 小早川社長はその後、社員に向けて「10年を区切りとせず福島への責任を全うする」と訓示した
祈りの日、風化防止へ誓い=遺族「後世につなぐ」-東日本大震災10年・追悼式(時事通信)
◆東北地方を中心に未曽有の被害が出た東日本大震災から10年を迎えた11日、政府主催の追悼式が東京都千代田区の国立劇場で営まれた 天皇、皇后両陛下、菅義偉首相ら三権の長、遺族代表ら約210人が出席 地震発生時刻の午後2時46分に全員で黙とうし、犠牲者に哀悼の意をささげるとともに、風化の防止を誓い合った
◆首相は式辞で「復興は着実に進展している」と語り、東京電力福島第1原発事故の被災地でも帰還困難区域の一部で避難指示が解除されたと強調 一方でコロナ禍もあり住民生活はなお苦しいとして「福島の本格的な復興・再生、東北復興の総仕上げに全力を尽くす」と表明した
◆皇太子時代を含めて初の出席となった天皇陛下はお言葉で、「これからも私たち皆が心を合わせて、被災した地域の人々に末永く寄り添っていくことが大切であると思います」と述べられた
東日本大震災10年、世界各地から追悼=台湾総統、仏大統領ら(時事通信)
◆東日本大震災から10年の11日、海外からも追悼のメッセージが寄せられた。激励の気持ちや、復興の取り組みへの敬意も示された 台湾の蔡英文総統は日本語で「台日一緒にさまざまな困難を乗り越え、その絆はますます強まっていると思います。犠牲者のご冥福を心より祈ります」とツイッターに投稿した
◆フランスのマクロン大統領は動画を公開し、「(困難に)耐えて復興する日本人の力に敬意を表する」と共感を示し、日本語で「皆さんと一緒に、未来を」と締めくくった 欧州連合(EU)のミシェル大統領もツイッターに「共に犠牲者を追悼する。3重の災害に直面した日本の回復力に敬意を表す」と
◆グテレス国連事務総長は、より安全な復興に向けて取り組んでいる日本を「未来のためになる教訓の共有に貢献してきた」と評価 韓国外務省報道官は「当時、日本国民が毅然(きぜん)と難局を克服していく姿は感銘を与えた」と
米国務長官「日本は揺るぎない友情」 東日本大震災10年で声明(毎日新聞)◆ブリンケン米国務長官は10日、東日本大震災の発生から11日で10年となるのに合わせて声明を出し、「日米は揺るぎない友情で結ばれており、どんな逆境に直面しようと、今後も共に力強く立ち向かう」と表明した 日米同盟の強い絆を改めて示した
米ロサンゼルスで在住邦人らオンライン追悼集会 震災復興を応援(毎日新聞)
◆東日本大震災の発生から10年を迎え、米西部ロサンゼルスでは10日夜に現地在住の日本人らが企画したオンラインの追悼集会があった 震災の翌年から毎年開催していたが2020年は新型コロナウイルスの影響で中止 今年はバーチャル形式で実施した
◆参加者はビデオメッセージを寄せ「米国からいつも東北の復興を応援しています」「それぞれの場所で一生懸命生き続けてください」などと、被災者へエールを送った
フランスメディアが東日本大震災を大特集 原発大国で高い関心(毎日新聞)
◆仏紙ルモンドは、東日本大震災から10年の節目に合わせ、10日付で1面など計6ページに及ぶ特集を掲載した フィガロ紙、リベラシオン紙も11日付で1面を含む5~6ページで展開し、電力の原発依存率が7割の原発大国フランスで、東京電力福島第1原発事故への根強い関心をうかがわせた
米からの復興支援に感謝の動画 NY総領事館、松井秀喜さんも(共同通信)
◆在ニューヨーク日本総領事館は10日、東日本大震災10年の節目に、東北の復興を紹介し、米国民の支援に感謝する動画を公開、大リーグで活躍した松井秀喜さんも参加した
◆SNSを通じ配信された約1時間の動画には、プロ野球ロッテ監督も務めたボビー・バレンタインさんらが登場 米国の子どもが唱歌「故郷」を合唱し、ジャズベーシストのロン・カーターさんの演奏も披露された
◆山野内勘二総領事は「つらい時にこそ真の友情が分かる」と米国の支援に感謝を表明 松井さんは「東北のみなさんを思い、支援の力になれるよう生活していきたい」とあいさつした
節目の10年、黙とうささげる=楽天-ロッテのオープン戦-東日本大震災10年(時事通信)
◆仙台市に本拠地を置くプロ野球楽天は、東日本大震災から10年となった11日、静岡草薙球場でロッテとのオープン戦に臨み、8-5で逆転勝利を収めた 試合開始前の12時54分には楽天が一塁線、ロッテが三塁線に沿って整列し、スコアボード上に掲げられた半旗の方向を向き、1分間の黙とうをささげた
◆震災当時を知る楽天の田中将大投手も目を閉じ、犠牲者へ哀悼の意を示した 岩手県普代村出身の銀次内野手は「自分は常に(震災について)思って野球、生活をしているし、一つの節目でしかない。みんながこの10年だけ、と思わないで心のどこかに置きながら前に進んでいってほしい」と
◆小学3年時に岩手県陸前高田市で被災したロッテの佐々木朗希投手も黙とうに参加 球団を通じて「10年前の僕はたくさんの人に支えてもらい助けてもらい、勇気や希望をもらいながら頑張っていくことができた。今後、自分が勇気や希望を与えられる存在となれるように頑張っていきたい」とコメントした
ヤクルト嶋「前に進みたい」 震災当時の楽天選手会長(共同通信)
◆ヤクルトの嶋基宏捕手は東日本大震災の発生から10年となった11日、埼玉県戸田市の戸田球場で取材に応じ「3月11日が来るともう一度気が引き締まる。決して忘れてはいけないが、後ろを向いていてばかりでもいけない。しっかり前に進んでいきたい」と語った
◆当時26歳で楽天の選手会長を務めていた 開幕が延期となっていた4月2日に札幌ドームで行われた日本ハムとの慈善試合でチームを代表して「見せましょう、野球の底力を」とスピーチ その言葉は被災地をはじめ全国から共感を呼んだ
手倉森監督「重苦しさはね返す」 震災10年で誓い-J1仙台(時事通信)
◆サッカーJ1の仙台は11日、オンラインで取材に応じ、手倉森誠監督(53)は東日本大震災発生から10年の節目に際し、「いろんなニュース番組が取り上げているが、すごく重苦しい。スポーツという分野は、重苦しさをはね返す力を示さないといけない」と語った 2011年当時も仙台を指揮し、今年8シーズンぶりに復帰した (時事ドットコム)
浦和・興梠「鮮明に覚えている」 鹿島時代の震災から10年(共同通信)◆J1浦和の興梠が11日、練習後にオンラインで取材に応じ、東日本大震災で被害のあった茨城県鹿嶋市が本拠の鹿島に所属していた2011年から10年が経過したことに触れ「今でも忘れることなく鮮明に覚えているし、あの出来事は忘れてはいけない」と語った
「忘れてはいけない」=白鵬ら、風化させぬ決意-東日本大震災10年(時事通信)
◆横綱白鵬ら大相撲の力士が11日、相撲記者クラブの電話取材に応じ、東日本大震災の被災地への思いと、風化させない決意を語った 白鵬にとってこの日は自身の36歳の誕生日でもある 発生からの10年を「早かった」と振り返り、「人間は忘れる生き物だが、決して忘れてはいけない」と強調した
◆福島市出身の幕内若隆景は「毎年、3月11日が来るとあの日のことを思い出し、また新たに頑張ろうという気持ちになる」。当時は大相撲を観戦する立場だったが、今は「自分が頑張って福島を少しでも勇気づけられたら」と
◆十両天空海は茨城県大洗町の実家が被災し、がれきの撤去に加わった 経験を語り続ける構えで、「これから生まれてくる人たちにも伝えていかないと」
有村智恵「あのとき思い出す」 女子ゴルフ、東北高校出身(共同通信)
◆女子ゴルフで宮城・東北高校出身の有村智恵選手(33)が11日、高知県香南市の土佐CCで明治安田生命レディースの前日記者会見に臨み、東日本大震災の発生当時を思い出して涙を流した
◆10年前も同じコースでプレーし、初日を終えた時点で大会は中止 「ここに来るたびにあのときを思い出す。少しだけ悲しい気持ち。だから、いい成績を残して、いい思い出としても刻みたいと思う」と目を潤ませた 震災から間もない5月には、宮城県山元町の山下小学校を訪問 津波で流れ着いた生活用品などが並べられた体育館の光景が忘れられないと
NBAウィザーズの八村「あの日を忘れない」=東日本大震災から10年(時事通信)
◆米プロバスケットボール協会(NBA)、ウィザーズの八村塁は10日(日本時間11日)、東日本大震災発生から10年を受けてチームの公式ツイッターで動画メッセージを発信した
◆八村は「僕はまだそのとき13歳でしたが、あの日のことを覚えています」と振り返った 富山県出身で、高校は宮城・明成高(現仙台大明成高)に進学 「地震と津波の被害を受けた仙台の高校に進み、渡米するまでの3年間を過ごしました。きょう、いろんな思いを持ってこの日を迎えている人が多いと思いますが、僕もあの日を忘れません」と
「復興貢献への決意新たに」 東日本大震災10年で五輪組織委会長ら(時事通信)
◆東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は11日、東日本大震災発生から10年の節目を迎えてメッセージを発表した 「復興への貢献の決意を新たに、安全で安心な大会開催を通じ、コロナによって分断された世の中において人々のつながりや絆に貢献し、社会における役割を果たしていきたい」と
◆日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は、オリンピアンらによる被災地での交流活動などを踏まえて「スポーツが社会に支えられていること、全力でプレーする姿が人の心を一瞬でも前向きにし得ることを改めて学んだ。復興そして社会にスポーツが果たすべき役割と真摯に向き合いながら、歩んでまいります」とのコメントを発表した (時事ドットコム)
「心からお見舞い」=バッハIOC会長-東日本大震災10年(時事通信)◆国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は11日、東日本大震災から10年となる日に開かれたIOC総会であいさつし、「オリンピック・ムーブメントを代表し、2011年3月11日の出来事で影響を受けた全ての方々に、心からお見舞いを申し上げたい」と述べた
五輪聖火、平泉・中尊寺に展示 震災10年、犠牲者法要(共同通信)◆東日本大震災から10年に合わせて東京五輪の聖火が11日、岩手県平泉町の世界遺産・中尊寺に展示された 東京都内からランタンで運ばれた聖火に見守られる中、境内で震災犠牲者の法要が営まれた 地震発生時刻の午後2時46分には約50人の参列者が黙とうをささげた
ガガさん「いまだ戦っている人いる」 震災10年でメッセージ(毎日新聞)
◆東日本大震災から10年を迎えた11日、シンガー・ソングライターのレディー・ガガさんは自身のツイッターに「Aishitemasu Japan」とコメントを添えて、日本への応援メッセージ動画を投稿した
◆ガガさんは、「ニュースで地震と津波の衝撃的な映像を見たのが、まるで昨日のことのよう。私に何かできることはないかと考え、あの日、何度も電話をかけたことを覚えている」と振り返り、「何年にもわたって、日本の美しい都市の復興について見たり聞いたりしているうちに、みなさんのまっすぐな優しさとお互いに愛をもって接する姿に尊敬の念を抱くようになった」と
◆一方で、「感情的にも精神的にも、いまだ戦っている人が多くいることも想像できる」として、「これからもみんなで支え合っていきましょう」とエールを送った