酒よありがとう~日向市原町編集局(酒乃宮崎)

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ポルトガル~ピントゥ イ クルスさんのドウロ

2012年04月25日 | イベントのお知らせ

 ピントゥ イ クルスさんのドウロはプルーンやブラック チェリーを煮詰めたような香りの中に甘草(カンゾウ)や胡椒を連想するニュアンスがあります。

渋みがワインに溶け込んでいて、バニラやキャラメルを思わせる後味が印象的。しっかりと熟した果実の恵みが詰まったような、まろやかで厚みのある赤

ステーキなどの肉料理にたっぷりの付け合せ野菜を用意して、自宅でゆっくりと楽しみたい1本です。
16-18℃でどうぞ。

甘口ポルトが大半を占めるドウロ地方(ポルトガル)では珍しい、甘くない重めの赤=辛口タイプ。

カザウ ドス ジョルドスの魅力

ドメーヌのカザウ ドス ジョルドスは、トルト川流域の高度90~350m(Aクラス)に渡る谷間の村、サンジョアン ダペスキエラで43haの畑を所持しています。この村はAOCワインの1つであるドウロを産出する地域の中心に位置しています。片岩質の丘陵は、傾度が15~30度に及びます。1994年以来、オーガニック生産を行い、Socert(ECOCERTポルトガル)の認証を受けています。ドメーヌ自体は設立以来ほぼ1世紀を迎え、その製品は国内はもちろんのこと国際的なレベルに於いても、定期的に高い評価を得ています。

その畑たるや、素人目から見ると断崖絶壁に近く、よくここでぶどうづくりが出来るものだと思ってしまうほど。
立っているだけで少々怖くなるような急勾配です。

急勾配の畑

荒々しく、石がゴロゴロしている(というか岩山がはがれたような感じ…)ような土壌ですが、きちんと耕されているおかげか、意外にも地面はふかふかとしています。

石だらけの畑

この乾燥した土地で、ぶどうは水を求めて地中深く根を張ります。寒暖の差も大きく、苦労はありますが、ぶどう栽培には向いているのです。

見事に実るぶどう

地形的に機械は使えないので、人力とロバ力(ロバぢから)に頼るしかありません。収穫も手で丁寧に行います。


【EU認証取得オーガニックワイン】
マヴィのワインは全て無農薬、無化学肥料、無除草剤で3年以上栽培し、遺伝子組み換えを使っていないぶどうから造られ、全て公的に認められた第3者機関の認証を取得しています。選定基準についてはマヴィのオーガニックワインをご覧下さい。

 

使用品種

トウリーガ フランセ―ザ、ティンタ ホリス

合う食材・料理

地鶏、豚肉、野ウサギ、ハード系チーズ、ローストチキンタルタルステーキチキンのパスティーヤ気候も、大西洋から吹く湿潤な風がスペインの高原にぶつかって雨が降るため、ぶどうにカビがつきやすいという、厳しいものです。

石だらけの畑 段々畑
(左)ごつごつした岩が多く、厳しい環境の土地 (右)機械が入らない段々畑

土地の農家ですら「ここでオーガニックは不可能」と言い切るこれらの条件の中で、ピントゥ イ クルスさんが素晴らしいオーガニックワインを造ることができるのは、コインブラ大学で農学・醸造学を学んだ農業エンジニアであるという彼の経験と知識の賜物です。


■最高ランクの畑の最良の果実

ピントゥ イ クルスさんの畑は、底に細いトルト川が流れる谷の、その両岸全てがぶどうの段々畑になっている中にあります。谷間にある村の名前はサン ジョアン ダ ペスキエラです。

そこでは畑は高度によってクラス分けされており(A&Bクラス=海抜90-350m、C&Dクラス=350-450m、Eクラス=450m以上)、彼の43haの畑は全てAクラス(90-300m)です。

全てのぶどうがオーガニックですが、自家醸造に使うのは最上の質の果実のみです。
その量は何と全体のたった20%だけ。
残りは大手ワインメーカー(サンデマン)に売っているそうです。


醸造所は急傾斜地にあるため狭く、少量しか生産できないので、全量を醸造・貯蔵することはできず、質を保つため、また安定した収入を得るために必要なことなのだそうです。
でも、大切に作られたオーガニックぶどうが大手メーカーのワインの中に混ぜて使われているなんて、なんてもったいない!

畑の大部分はポルト用で、残りの畑ではドウロDOCとヴィーニョ ヘジオナウ Vinho Regional(フランスのヴァン ド ペイに相当)に使われています。主な栽培品種は土着のトウリーガ フランセ―ザ Touliga Francesa、ティンタ ホリス Tinta Roris、ティンタ バホーカ Tinta Barroca、トウリーガ ナシオナウ Touriga Nacional、ティントゥ カゥン Tinto Cao等です。

ポルトワインには赤と白があり、ピントゥ イ クルスさんは赤を生産しています。


■手間のかかる足踏みを取り入れた醸造

収穫したぶどうは機械で潰して石桶(ラガレス)に移し、人間の足でさらに良く踏み潰して、一次醗酵させます。足で踏む方法はピサと呼ばれます。その後、ステンレスタンクに入れて二次醗酵。

ほとんどの生産者はプレス機で潰したらそのままステンレスタンクで醗酵させますが、ピントゥ イクルスさんによると、足踏みをする古式製法の方が果実が完全に潰れるので、より良いワインが出来るそうです。欠点は生産性が悪いこと。それが出来るのは彼が少量生産農家だからこそです。

これだけの環境でこれだけの取り組み、そしてこれだけの品質、有り得ない価格帯です。

価格 3,570円(税込)



 

 

 



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