新たにフォロワーになって下さった「猫と私の庭」さんの画像をお借りして一枚描いてみた。似ているかどうかわからないが、フォローして下さった方の犬猫兎鳥魚爬虫類その他を描くのが私の“公約”だからである。
https://blog.goo.ne.jp/rou-daisuki-aitaiyo
11年前の今頃はフランスで休暇を過ごしていたのだが、私が初めてフランスへ行ったのは1985年4月のことであった。まだ伊丹空港が国際空港だった頃で、エールフランスに搭乗した。今では考えられないことだが(いや当時でも考えられなかったことだ)、機長が私のフランス語を褒めてくれ、何と飛行中にコックピットに招待してくれ、一時間以上も機長の横に座っていたのだ。まだ副操縦士と技術士と3人体制の時代である。東京-アンカレッジ間の出来事だった。
それ以来、フランスには住んだことはないが、トータルで30回ぐらいは行っている。ほぼ毎年のように行っていたが、最初は9区に住んでいた友人宅に泊まることが多かった。しかし90年代後半からは6区サンジェルマンデプレに定宿を見つけ、行く度にそこに宿泊していた。
そのすぐ近くにカフェ・コンティがあり、そこの看板犬に出会ったのが2005年であった。ケアンテリアという犬種で、滅多に見かけない。日本では一度だけ見たことがある。これは2005年11月の写真↓。
以来、パリへ行く度に私はこのわんちゃんに会った。下の写真は2007年に撮ったもの。
これは2009年。常に放し飼いで、店の周りをうろうろしていた。だいぶん毛がボサボサになっているが。
こちらは2011年のちょうど今頃の季節。6月は日が長くて夜の10時半頃まで明るいため、何もしなくてもバカンス気分だ。カフェの賑わいも中途半端ではない。
絵もプレゼントした。
この時点ですでに老犬のようだったが、最後に会ったのが2012年の11月だった。
それから3年間フランスへ行く機会がなく、2015年3月に再度訪れた時には、カフェの外観も変わり、オーナーも変わってしまっていて、わんちゃんもいなくなっていた。
そしてその2年後2017年にはカフェもなくなり、別の店になってしまっていた。
ちなみに私が定宿としていたパリ6区のホテル・サンタンドレデザールは、古~い建物で床も傾いていてエレベーターもなかったのだが、一昔前のパリを思わせる趣があった。しかもこのパリ6区にあって一泊83ユーロと激安だった。地下鉄4号線のオデオン駅から徒歩3分程度。サンミシェル駅、サンジェルマンデプレ駅も徒歩6分程度とこれ以上ないほどのアクセス。
趣のある階段。歩くとギシギシと床のきしむ音がした。
私がここを利用し始めた頃は、オーナーご夫妻自らがこんな風に受付に座ることもあるなど、本当に手作り感いっぱいのアットホームなホテルであったし、当然スタッフも私を覚えていた。
朝食はこのパンのみ。ドリンクがコーヒー、紅茶、ココアから選べるだけで、フルーツジャムとバターが置いてある。何とも超シンプルだが、このパンがまた美味しかった。
ホテルの向かいにはこんなパサージュがある。
最後にこのホテルに宿泊したのが2019年の3月。残念なことにその後大手資本に買収され、全く別のホテルとして昨秋再オープンした。かつての面影はなく、単なる高級ホテルに変わってしまった。
思い出のホテルもカフェ(わんちゃん)も消えてしまった。一期一会だ。