私は物心がついてから“吐く”ということができない。吐けば楽になるようなこともあると思うのだが、吐けないのだから仕方ない。小学校の時はバスに酔ったりして何度か吐いたことはあったが、その後吐けなくなってしまった。しかし二度だけ例外がある。一度は二十歳ぐらいの時、職場の新年会で食べた牡蠣鍋。牡蠣が古かったのかどうか知らないが、牡蠣に当たるというのは強烈であった。今でいうノロウイルスというやつだろうか?
もう一度は二十代前半の頃、亀岡の祖父母の家で、果物の柿を大量に食べ過ぎてのことだった。何せ柿が田んぼのあぜ道にたくさん実をつけていて、食べ放題だったので、ついつい欲張って柔らかいのを片っ端から食べてしまったのだった。
というわけで牡蠣と柿。しかしどちらも今でも大好きである。
牡蠣で思い出すのは2018年の12月、播州赤穂の銀波荘へ牡蠣尽くしの料理を食べに行ったことだ。予約しておけばJR播州赤穂駅まで迎えのマイクロバスが来てくれる。
広々としたロビーとこの景色。平日だったので人も少なかった。
この冬も行こうと思っていたのだが、感染症対策をしっかりしているなどと書かれていたので止めた(笑)。こんなところまで行ってマスクなどを強要されてはかなわない。街中のホテルなどであれば、海外からの来客もあってマスクなどしていなくても受け入れ側も慣れているだろうが、田舎は何せ情報も遅いし、幻のコロナを妄信している人も少なくあるまい。全く滑稽にもほどがある。コロナを信じるなど、幽霊を信じるのと変わりない。いや、まだ幽霊の方が現実味がある(笑)。
私の店選びの基準は、滑稽な感染症対策をしていないことである。
この銀波荘での食事には入浴もセット。これだけ人が少ないと快適だ。
今頃は多分浴場でもマスクをしている馬鹿がいるのだろうなあ。
温泉の後は牡蠣料理のコース。しかもこんなに眺めの良い部屋で。
帰りはマイクロバスの出発時刻が決まっているので、それに合わせて乗車。
牡蠣については神戸市内でも沢山食べられる店がある。それが中山手通にある中華の良友酒家だ。
中華料理店のひしめく神戸でもここはイチオシだ。11月から3月にかけては牡蠣のシーズン。特に牡蠣焼きそばと牡蠣汁そばには、大粒の牡蠣が10個も入っていて食べ応え満点。これで1450円はお値打ちだ!
牡蠣以外にも美味しい料理は沢山ある。この若鶏のから揚げもおススメだ。
今年に入って私はすでに三度、ここで食事をした。一時、滑稽なアクリル板を置いたりして、座席数を制限したりしていたのだが、今はそういった阿呆な“対策”は一切しておらず、店のおばちゃんもよくマスクを外したりしている。まあ“対策”中も私はマスクだけはしたことがなかったが(笑)。
三回とも牡蠣汁そばを注文した。今の時期は牡蠣がお目当てだが、料理自体が美味しいので牡蠣がなくてもおススメしたい店である。