自分で作ったスケジュールを見ると、昨日は何も入れていなかった。土曜日は、子供達がいて、なかなか集中できない。何かしなければ!!と思うと、焦るから、ちょうどいいのかもしれない。
次女が朝からクッキーを作りたいと言い出し、一緒に作って、そのあと、いつもの家事をしてると、お昼。ラーメンを作って、食べたあと、やっと一息つくことができた。
読みかけだった梨木香歩さんの『沼地のある森を抜けて』(新潮社)を読む。児童文学の世界でも、独特の光を放っておられたけど、小説の世界でも、彼女のオリジナリティーは変わらない。ヒタヒタ感とでもいうのだろうか…。文章を読んでると、泉の中に足を浸してるような気持ちよさがある。淡々とした台詞の中にも、関西人だから?と思わせるニヒルな笑いもある。
物語は、何百年も受け継がれたぬか床から、人が誕生するという奇想天外な発想から始まる。あー、そうか…と感嘆する。昔、一人暮らしをしていた時、パンに塗るクリームチーズを腐らせてしまったことがあった。会社の帰り、ワインとクラッカーを買って、ルンルンで家に帰り、お気に入りのビデオをセットして、クリームチーズのフタをパカッと開けたとたん、ギャ~~~~~ッ!! 青いカビが、モコモコと巨大な泡のようにふくらんでいて、腰を抜かしそうになった。すんごいスピードで黒いゴミ袋にほりこむと、口をしっかり閉じて、ベランダに出した。へやにもどっても、おそろしくて、震えていたと思う。けれど、そのあと、わたしはワインをガブ飲みして、グウグウ寝てしまった。そっか……、あの腐ったチーズからでも、物語は生まれていたかもしれないんだ。いやいや、梨木さんの物語は、発想もすごければ、化学に関する知識もすごいし、村のことに関しても、かなり深く取材されている。あー、わたしとは人間が違う。とにもかくにも、技術や感性ではかなわないけど、身近な中から不思議を発見して、それを物語につむいでいく丁寧さは磨いていきたいなーと思った。いつかは、梨木香歩さんのような物語が書けますように…。笑いを盛り込みながら、書けますように…。
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