議事録
2005年10月3日、午後9時45分、定刻より15分遅れて、オオノ家の会議が始まった。
<出席者> 1、ヨシヒロ(絵本作家)
2、さみー (主 婦)
3、に こ (保育園児)※夕寝をしたため、異例の出席。
<飲み物> 1、ヨシヒロ(ビール)
2、さみー (サイダー)
※夕方、焼肉屋でビールをジョッキ3杯飲んだ為。
3、に こ (飲み物なし)※おねしょをするので。
<開催場所> オオノ家リビング
■議題1 どうすれば、コンクールに入賞できるかについて。
さみー氏から、「コンクールに入賞できるのは、運も大きいのだろうか?」という質問が出た。
「運だけやないで!実力やで!」と、ヨシヒロ氏が強く否定。波瀾の会議幕開けとなった。まず、絵本の場合を例にあげて、議論がなされた。
「そやけど、いくらデッサンがうまくても、それだけでは通れへんやろ?」というさみー氏の意見に、ヨシヒロ氏はビールを片手に深くうなずく。つまみは、ないんかい…という表情もかいま見れた。
「テアトリオで入選した絵の場合は……」と、ヨシヒロ氏が具体的な例をあげて、理解力のとぼしいさみー氏に説明を始めた。
「あれは、色彩も、人物の顔の書き方も、背景の処理も、それからストーリー展開も、すべてまだ誰もやってない新しいことをやってん。だから、通ってんやと思うわ!!」と熱弁をふるった。
それに対して、さみー氏が「それって、バレーでたとえたら、八木沢三姉妹が出てきたようなもんやんな!」と答えたが、ヨシヒロ氏は難色を示した。場がしらけたので、次の議題に進むことになった。
■議題2 路線について
さみー氏から、路線に関する悩みが、くそ生意気にも提言された。
「今まで、公募に入選しようと思ったら、発想の飛んだものがいいんかなあと思って、やってきたけど、そうじゃないような気がしてきてんなあ。路線変えよかなあ」
(素人のおまえに、路線もくそもあるかい!)という表情で、ヨシヒロ氏が答えた。
「ぼく、今回、クリスマス絵本作って思ってんけど、あれはファンタジーなようで、すべて現実の世界で起こることやねんな。実際の世界をきちんと描く、ファンタジーを書くにしても、実際の世界から飛んで、またもとの世界に戻ってくる、それが大切やと思うで」
熱い答弁だったが、さみー氏は、にこ氏に体をくすぐられ、間抜けな顔をしていた。あきれ顔のヨシヒロ氏が、議会をしめくくった。
「ようするに、発想もだいじやけど、現実をきちんと書けていないと、心にうったえるものはでけへんのんちゃうかな。 たくさんのに人に受け入れられて、愛されるものでないと!!」
さみー氏は、にこ氏に髪の毛をくしゃくしゃにされながら、深くうなずいた。
午後11時5分、ヨシヒロ氏の「うわっ!もうこんな時間や!!」という発言で、会議は閉会した。
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