世の中には、いつも同じ成功をする人が5%、いつも同じ失敗をする人が95%いる……
と書かれているのは、原田隆史さんの「成功の教科書 熱血!原田塾のすべて」という著書。
この先生、松虫中学校で7年間に13回の陸上日本一を送りだされている。成功は才能や素質で決まるのではなく、技術ですと言い切られて、その技術を事細かに書かれているこの本は、身近に指導者のいないわたしにとっては、ありがたい内容ばかり。
いつも同じ失敗をする人…、まぎれもなく、今までの私はこれに当てはまっている。物語を書くうえで、アイデアが思いつくと、いきなり書き出す。そして途中で詰まる。ふだんダラダラ過ごし、締めきり前に大慌てする。毎回ろくろく推敲もせず出してしまう。
何も考えずに書いていくので、枚数は規定を大幅にオーバー。ことばのはしばしを削っていくので、文章のリズムも悪くなる。
その結果、公募でも入賞できず、落ち込むことの連続。これではだめだと、昨日のアイデアを煮詰めつつ、集中力が落ちてくると、上の本を読み、モチベーションを高めていく。なんとしてでも、「いつも同じ失敗をする人」から抜け出さねば…。
原稿用紙に書き出す前に、パッと浮かんだ台詞やエピソードをどんどん書き込んでいく。まだ切れ切れだけど、書き込むことで、ぼんやりしていた主人公たちの性格や容姿が、どんどんクリアになってきた。一応の道ができた。主人公たちを乗せた車が、この上をまっすぐに走ってくれれば、物語はスケジュール通りにできあがるだろう。爽快で安定したドライブになるだろう。
と思ったのにぃ!! いきなり、思いっきり道からはみだしてしまった。ど、どこに行くのかわからない!! ぜんぜん違う方向に向かって、どんどん走り出す。書いている本人がついていけない。キーボードをたたく指が勝手に動いている。枚数は決まっているのに、話がふくらみすぎる。けれど、今までと同じ過ちではないと信じたい。新しい可能性だと信じたい
まだまだ旅は続く…。