70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

さんあいの食育目標

2024-07-26 12:08:42 | 愛すべき子どもたち

さんあいでは、食事を大切にしている。食事は厨房での調理ではなく、栄養士が作ったメニューに従って各ホームで調理をし出している。食事は栄養摂取だけではなく、子どもたちとの関係構築や自立のための欠かせないステップととらえている。個々の職員の育った背景は違うので、スタッフ間、ホーム間の格差を無くすために以下のような食育目標を掲げている。

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「さんあいの食育目標」

*食事だけでなく、すべてのことに感謝する気持ちを育むために、食事前のお祈りは大切にしよう。

*誰でも好き嫌いはあって当たり前。苦手な物を強制的に食べさせることはしない。しかし、栄養バランスを考え、偏食にならないようにペアレ   ント・トレーニングの手法を活かした言葉かけや支援を試みよう。

*キッチンでのお手伝いは年齢相応に合わせて危険のない範囲で支援しよう。

*幼児のお箸練習は関わる職員間で統一して子どもの成長に繋げよう。

*衛生面を考えて、その日の残飯はその日のうちに捨てましょう。

*夜食もコミュニケーションの一つ。塾やテスト勉強を頑張っている子ども達への夕食後の夜食提供は「あなたのことを大切に考えている」というメッセージにもなります。必要に応じて作ってあげましょう。

 (※余り物で対応できるメニュー)

*育ちざかりの子どもにとっては夕食メニューだけでは足りない場合もあります。そんな時は余り物等で補ってあげましょう。

ただし、夕食のメニューが嫌だから違うのを食べるというのは身勝手な言動となります。その日のメニューを食べ終えてからにしましょう。

*楽しい食卓は美味しく感じます。しかし、生活の中で時間のリズムは大切です。さんあいでは下記の時間を目安としましょう。

 朝食  6:40~7:10(平日は登校時間に間に合うようにしましょう)

     7:00~8:00(休日)

 昼食 12:00~13:00

 夕食 18:00~19:00

*子どもは大人の鏡です。まずは職員がマナーを意識して子どもの見本になりましょう。

*「誉める」ことを忘れずに!子どもが望ましい食事マナーを取っている時には必ず誉めましょう。

 

 

行事食も食育の一環です。子どもたちに日本の伝統文化を理解してもらいます。

 

揚げ物は、危険なので子どもたちのお手伝いはありません。

 

一方で子どもたちに積極的に手伝ってもらうためのメニューもあります。

 


猛暑のガーデンパーティー

2024-07-24 11:59:06 | 愛すべき子どもたち

今年、さんあいに来た新兵器(?)、熱中症計。気温、湿度、風の状況を測定して、その場所での注意、警戒情報を子ども達、職員に伝えるために役立てています。

その測定器を横目で見ながら、猛暑の中でしたが恒例のガーデンパーティーを開催しました。

開始当初は、測定器の数値が高止まりで、時間短縮や途中での打ち切りも覚悟をしていたのですが、幸いなことに雲がかかり日が陰ったので事なきを得ました。

暑い中ですが、皆で囲むBBQは格別です。

そうめん流しは、部屋対抗で得点を競ったので、皆、真剣でした。

スイカ割は、張りぼてで。これだと何回も挑戦できます。

最後は花火。暑い暑い夏休みの始まりです。子ども達も職員も、体調を崩すことなく元気に過ごせますように。


みんなで手を洗おう

2024-07-19 18:49:49 | 愛すべき子どもたち

各ユニットで調理をするさんあいでは、食中毒予防のために6月に入るとすぐ、卵は必ずしっかりと加熱調理をするように、食器や調理器具の洗浄と乾燥の徹底などが職員に呼び掛けられます。ただ、どんなに職員が気を付けても、それだけでは食中毒は予防できません。

今日は栄養士が各ユニットを直接回って、子ども達にも協力を呼びかけます。何を協力するかというと・・・手洗いです!

ただ、口頭でメッセージを伝えても、それがすぐ行動につながるとは限りません。

そこで登場、手洗い指導用の専用ローション。子ども達にまずこれを手に塗り込んでもらいます。

次は専用のLEDブラックライトで手を照らすと・・・・

塗りこんだローションがくっきりと浮かび上がってきます。そして、今度はこれを各自、洗面所できれいに洗い落としてきてもらうのです。

再度、LEDブラックライトで照らして洗い残しがないか確認します。

「よく洗えているね」「手のひらはきちんと洗えているけれど、爪の中などに洗い残しがないようにね」

最後は、栄養士からあらためて注意する場所を指導。大人も子どもも協力をして、安全に、美味しい、楽しい夏休みを過ごしたいものです。


手づくり餃子&ピザ

2024-07-17 14:40:42 | 愛すべき子どもたち

さんあいではホームの食事メニューは栄養士が立てているので、基本すべてのホームは同じものを食べている。ただ誕生日会や実習生お別れ会等ホーム単位の特別の日は、ホーム独自のメニューにしている。今回はイチョウホームが独自メニューで手づくり餃子とピザの夕食に挑戦した。因みにこのようなケースは、事前にリクエストして材料の買い物もホームで行う。業務的には大変だが、このような独自メニューがホーム内の絆や人間関係を深めてゆくことに繋がっている。

餃子を包むのは最初は難しかったけれど、コツをつかむとだんだん上手になってゆきます。

 

こちらはピザです。ピザは餃子の皮に具材とチーズをのせます。あとはホットプレートで焼くだけで完成です。

 

デザート系のピザも同時に焼きます。

 

焼いている間も餃子を包みます。


園庭砂場

2024-07-09 19:22:17 | 愛すべき子どもたち

「スタバはないけれどスナバ(砂場=砂丘)はあるよ」とは某県知事のジョークですが、さんあいにもついに砂場ができました。

園庭脇に設けたラビット・ランですが、夏場の暑さが続く中、ウサギたちには環境が過酷すぎで使うことができません。一方、動物小屋ぶどうの木の環境が整備されてウサギさんたちの居場所が確保されたので、ラビットランをやめて、子どもたちが遊べる砂場にしました。もちろん熱中症予防のために日よけのテントや扇風機を付けるなどして、できる限りの対策をとっています。

さっそく子どもたちが集まってきて、何やら作品作りが始まりました。

貝がらが並んで、まさに海辺の様です。

女の子たちはスイーツづくりに余念がありません。

「誕生日は?」「8月〇日!」・・・もうすぐ夏休み。誕生日も待ち遠しいですね。


折り紙ブーム

2024-07-03 17:53:00 | 愛すべき子どもたち

7月に入りました。渋沢栄一の肖像画が入った新札発行で熱気を帯びる(?)深谷市ですが、気温も上昇。今日も熱中症アラートが発令されました。

外遊びができないので、子ども達も子ども達なりに部屋での過ごし方を工夫をしています。その一つが折り紙。

昨今はインターネット上に複雑な折り紙の作り方の動画がアップされており、それを見ながらなかなかの大作ができています。

お部屋の中では、いま折り紙がブームです。どんどん作るので、ストックをしていた折り紙があっという間になくなってしまいます。

読者の皆様、お手元に使わない折り紙があれば、ご寄付ください。

ウルトラマンのように暑さとの戦いはまだまだ続きます。


お誕生会の準備

2024-06-26 11:52:49 | 愛すべき子どもたち

さんあいの職員にとってお誕生日会の準備は大きな仕事の一つです。通常は、食事のメニューと材料は栄養士さんが準備しますが、お誕生会は子ども本人が好きなメニューをリクエストして職員が買い物から調理まで行うからです。この日は、Mくんの誕生会です。基本ホーム職員の担当職員全員で役割を決めながら準備します。食事は子どもたちの健康を維持しマナーを学ぶだけでなく、子どもと職員の関係を構築する上で大切な時です。手作りにこだわり時間と愛情をかけて用意する職員の姿を子どもたちはしっかりと記憶に留めます。

なるべく作り立てを食べてもらいたいので、夕方は料理で大忙しです。

 

今日の主役のMくんのリクエストは、ベタですが、から揚げ、ポテト、ピザでした。

 

ワカメおにぎりはシンプルですが、パーティー感を演出しますね!

 

今日の主役Mくん、プレセントとピザを前に満足そうです。

 

 


熱中症アラート発令

2024-06-14 20:00:15 | 愛すべき子どもたち

熊谷の最高気温は今日も30度を超えました。顔を真っ赤にして子どもたちが学校から帰ってきます。「ねぇ、みてみて」と帰って来た子どもが指さす先にはスイカの実。

男の子のある部屋では部屋の前の空いたスペースを使って食用野菜を植えています。いわゆるキッチン・ガーデンです。子ども達はさんあいの畑でもジャガイモやサツマイモ、キュウリや大根などを植え付け、収穫をしますが、キッチン・ガーデンだとまさに目の前で野菜が成長するさまを見ることができます。そしてそれを収穫して、食卓で味わう、最高の食育体験ともいえます。

まだ収穫にはしばらくかかりそうですが、「食べごろになって鳥たちにつつかれないように、大事に育てようね」とお部屋の職員が話しかけていました。

よく見ると、ブロック塀を越境をして隣の部屋の敷地にも実がなっています。これは「大きくなったら食べても良いよ」と隣りへのおすそ分けだそうです。

そして暑さに乗じてスイカが大きくなる中、ついに出ました・・・・

今年の夏は一段と暑いらしいよ・・・と子ども達の話題にもなっています。どうやって安全に、そして快適に過ごすか、頭を悩ます夏になりそうです。

 


今年の初もの

2024-06-12 08:30:12 | 愛すべき子どもたち

6月もまだ半ばですが夏日を記録するようになりました。

その日差しをたっぷり受けて、周辺の畑でもトウモロコシがたわわに実っています。

そして、さっそく畑から直送でとれたてのトウモロコシをご寄付いただきました。今年の初ものです。

子ども達にも手伝ってもらって、各部屋に配布。おやつに、夕食の添え物に子ども達を喜ばせてくれるでしょう。

誰だ?おひげにして遊んでいるのは! でも味わうだけではなく、目で見て、さわって、そして遊ぶことも自然の恵みですよね。


おかえりなさい、さんあいへ

2024-06-07 18:05:35 | 愛すべき子どもたち

楽しいさんあいまつりの後、今年も卒園生と退職した職員の同窓会を開催しました。

「おかえりなさい!」理事長の挨拶。さんあいまつりに参加し、引き続いてこの集まりにも参加してくれたことへの感謝と歓迎の言葉で開会です。参加人数は昨年ほどではありませんでしたが、その分、落ち着いた雰囲気の中で会が進められます。この春に卒園して、就職をしたばかりの卒園生も、仕事の休みがもらえたと参加してくれました。話してくれた職場での奮闘ぶりには、職員たちも感心することしきりです。

さんあいの創設者、名誉園長の周りには一緒に勤めていた退職職員の輪。昔話は尽きません。

そして今年も全員でのビンゴ大会。

昨年も参加してくれた卒園生。なかなか当たりが出なかったことを思い出して捲土重来を誓うも、今年もなかなか「ビンゴ!」にならず苦戦しました。

そして、ようやく当たった豪華景品(?)。でも、参加していた卒園生の子どもにすぐさま分けてあげるやさしさは、「思いやりのある子」の体現です。

仕事や学業、家庭とそれぞれの生活を抱え、ゲーム同様、うまくいくこともいかないこともあるのが人生。卒園生にはどんな時も、さんあいでの出会いを大切に生きていってほしいと願います。