手段と目的の逆転。これは一般には推奨されていません。
追い求める目的の達成に、もっとも有効な手段を選び続けるのがスマートな現代人です。
PDCA!みたいな、なんかこう、そういう効率ファーストの世界に生きる人にとっては。
でも僕はそういう場所からは縁遠くて。なんならPDCAもよくわかっていないです。PはPlan. これは知ってる。でももうDくらいからはさっぱり。ダスティンホフマン? え、なに、違うの?
僕自身はというと、手段の目的化が大好きなんですよね。なにかと軽蔑されがちな行為ですが、僕は「手段の目的化」を本当に大切にしています。いうなれば「手段の目的化マニア」なのです。きょうはそういうお話。
そういえば僕が好きな散歩もある意味では手段の目的化とも言えます。「歩行」という目的地から目的地へ移動する行為から目的をブリーチしているわけですから。
こうやって書くとますます変人を自己演出しているようにも見えてしまいそうですけれど、クルマ好きの人も一緒じゃないですか。目的は移動なのに、手段にこだわってる。
カメラ機材や新しいiPhone とかが好きな人だって多いはず。これって手段の目的化ですよね。フェティッシュの空気がちょっと混じってくるのでちょっと詭弁かもしれませんが、本来の目的とは外れています。
ほうら、こうやって見回してみると世の中は「手段の目的化」に溢れているのです。
「この良さがわかるのは自分だけだ!」という謎の義務感に駆られて、ささいな物事を抱きしめるのです。
ここから逆算すると、自分の好きなことをもっとマニア的に突き詰めたい場合は、手段と目的を明確にして、敢えて手段の方を突き詰めるのもひとつの方法でしょう。
カレー作りが好きなら、スパイスから作りましょう。お皿も自分で焼いちゃいましょう。ガスコンロ? 家の備え付けを使うんですか? まさか。ガスコンロすらも自作してしまえば良いのですよ。
冗談のつもりで書いたけれど、音楽好き・オーディオ好きが高じて自分で配線コードを作ったり、なんならオーディオ専用の電柱を立ててしまうような人だって世の中にはいる。タモリ倶楽部か何かで見た。あながちそういう人は存在するのかもね。ああ、でもほら、いるよね、窯から作る人とかさ。
こんな具合です。手段を目的化すると、新たな世界が開けてくるでしょう。
僕たちに残された短い人生をより豊かに生きる秘訣。それは「手段の目的化」です。
だから僕はこれからも積極的に手段を目的化していきたい。
ん、あれ、ということは、「手段の目的化」が目的になってしまう。つまり、えっと、どういうこと?
「目的化の目的化」?
それって目的?
普通じゃない?
あれ? どういうことだったっけ。
あああ、だめだ。
変な思考の沼に入った。なにこれ。かまいたちの漫才みたいな感じ。
こりゃどっちに転んでも泥仕合。
あした8時に起こしてください。本日は以上です。
川合裕之
ギター、ベース、ドラム、作詞作曲など、全部が出来ない。
映画のwebマガジンも運営している。
川合裕之の散歩/ Twitter
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