3月11日の地震の恐怖

あまりに突然に来た地震。
私は東京の職場でちょうど少し仕事のペースを上げてやっていこうと思っていた矢先だった。
その日の前日に人事異動が発令され、私は4月から新しい部署に行くことが決まり、
まだそのことに納得できず、動揺していた。
そんな時に起こった巨大な地震。
あれ？地震かな？と思いながらゆっくりした震動、それが段々激しくなり、更には
座ってもいられず、立ってもいられないくらい、机につかまり、机の下にもぐらないと
いられない状態になった。この東京でも。

その時の職員は私を含めて2名体制。
所長は非番、チーフも非番、それもよりによって二人とも4月に異動するメンバーだった。

お客様を誘導しないといけないと思いながら、全く他からの指示がなく、どうしていいか
わからず、そのまま動かないでいて欲しいと、また誘導する時は必ず来ますからと伝えて
指示を待った。

結局、外に出るのは危険ということで、建物内に留まるよう指示が出たのである。
数時間おきに指示がでる人員数の確認と、エレベーターの使用を控えるよう指示を出した。

この地震は東北や関東で起きたことがわかってきた。東京ではないと私は思った。

家族への連絡は一切できなくなった。安否不明、弟にも連絡がつかず、全くと言っていいほどマヒした。

私はこの時、帰宅は不可だろうと直ぐに察した。
腹をくくってこの職場に留まることを早いうちに決断していた。歩いて帰宅できる距離では
なかったからだ。

以前から本当に地震になったら、私は仕事場所に留まることを家族に話していたからだ。