ノグチサトキ

名もなきギタリストの物語

えんとつ

2013-03-15 | 日々徒然

事務所を出て、駐車場に向かう途中、ふと見たら、川向こうに大きな煙突が立っていた。

前職も同じビルの中にあったから、かれこれ、十年以上、毎日のように通る道。

多分、ずっと視界には入っていたのだと思うが、そこにそれがあった記憶はない。

天気もよかったせいで、夕方とは言え、その景色がすごく綺麗に見えた。

カメラを持ってなかったのが残念に思うくらいに。

 

景色が綺麗に見えたと書くと、気分が晴れやかであったと誤解されそうだが、

むしろ、冴えない毎日が続いている。

 

今まで、気づかずに通り過ぎた景色は、どれほどあったろうか。

気付くべきだったのか。

気付かなくてよかったのか。

気付かずべくして、気付かなかったのか。

いずれにしても、過ぎた日が変わる事はないが、

高くそびえ立つ、今日の煙突の景色は、ひときわ綺麗に見えた。



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