ノグチサトキ

名もなきギタリストの物語

キャシャーン

2012-11-18 | 日々徒然

私が子供の頃、“キャシャーン”というアニメがありました。

元は人間が作ったロボットが、自らの意思を持ち、人間を支配してしまう。

新造人間となったキャシャーンが、人間の社会を取り戻す為、ロボット軍と戦うという物語でした。

壮絶な戦いの末、勝利をおさめるのですが、キャシャーンが人間に戻ることはできません。

子供から渡されたりんごをかじるキャシャーン。

味覚を失ったキャシャーンにりんごの味は解らない、

なのに、美味しいと答えたその姿が、とても切なかったのを今でも覚えています。

 

職場では、一日中、パソコンに向かい、

家に帰れば、手持ち無沙汰の慰みから、今夜もまたこうしてBlogを書いています。

ある時は、無為に携帯を触り、送ることもできないメールを書いていたり・・・。

仕事にせよ、私生活にせよ、気がつけば、いつの間にか、携帯やパソコンなしでは、

過ごせない生活になっていました。

いわゆるネット依存というのに陥っているのだろうと思います。

快適で便利であるはずの機械に囚われ振り回され、

どっちが主役であるのか解らないところが、先のアニメとオーバーラップしました。

 

携帯にカメラが付いた時も驚きましたが、今では、指で触れるだけで画面が動く。

最近、危険を察知すると自動的に止まる車があるらしいですし、

テクノロジーは、私には信じられないスピードで進んでいきます。

進歩は素晴らしいものだと思います。経済にとっても必要なことなのは分かりますが、

ただ、人間の感覚がそのスピードについて行ってないように思えてなりません。

それに、科学、とりわけ医学の進歩は、益々、神の領域に近づいてきました・・・。

娘が大人になった頃には、どんな時代になっているのでしょうか。

人間が人間らしく、

本当の意味で、快適な世の中になっていることを望みます。 



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