マロンは歳を重ねるとともに
元来のマイペースさに拍車がかかり、
スキンシップもあまり喜ばないことが増えてきたので、
家族とは一定の距離をもちながら自由気ままに過ごしていました。
ブラッシングも気が向いた時だけ、
歯磨きは専らグリニーズ(歯磨きガム)頼り。
自分の気が向いた時だけ近づいてきて、
もっと気分が乗ったらベッドに潜り込んでくるけれど、
ベタベタ構われるのはあまり好きではなかったのです。
ところが病気になって、
命を繋ぐことも自分だけでは難しくなったせいもあり、
とても甘えん坊な赤ちゃんに戻ったみたいに感じることがあります。
鳴いていても体に触れ、撫でてやると安心したような顔をしたり、
心臓の鼓動を合わせるように胸に抱くといつの間にか眠ってしまったり、
ブラッシングには気持ちよさそうに目を閉じ、
月に一度のトリミングでしかお風呂に入らなかったのが、
週二回は家でお風呂に入れられるようになったお陰で、
いつもふわふわです。
直接触れる機会が増えると
『大好きだよ』『可愛いね』
そんな言葉も自然に出てきます。
日々のお世話は大変になって万年寝不足が続いているし、
正直しんどいなあ、いつまで続くんだろうって思うこともあるし、
医療費やその他もろもろお金もかかるようになったけれど、
マロンとの時間はとても濃くなりました。
小さな体で一生懸命生きる姿に感動し、
綺麗ごとに聞こえるかもしれないけれど、
マロンの存在は神様からの大きな贈り物だと実感するのです。
狭い交友範囲ではありますが、
マロンを取り巻く人の優しさにも
改めて気づくことができました。
病院の先生からは
『こんなにマロンちゃんのあちこちに触れるの何年ぶりかしらね。それはちょっと嬉しい』と言われ、
過去に嚙みついて怖がられていたおばあちゃんからは
『あちこち撫でさせてくれるようになったから可愛さが増すわ』と言われ、
同じように年老いたり病気になったわんこを抱える人の話を聞くこともでき、
お友達はお守りを届けてくれました、ありがとう。