マロンの体重に対して処方された鎮静剤の1回分は1/4錠。
大きさにして2mm四方ほどの、
注意していないと見失ってしまいそうな小ささです。
夜10時頃、寝ぐずりのように動き、
大きな声で鳴くマロンに、
ベビーフードのりんごジュレに包むようにして与えると、
ものの数分でストンとおとなしくなりました。
そしてあんなにひどかった夜鳴きもまったくなく、
朝までぐっすり眠ったのです。
……が、朝になっても全く起きる気配がなく、
抱っこしてもぐにゃりとした様子で、
呼びかけにも反応しません。
おしっこやウンチが出た時はごそごそと身じろぎますが、
ずっと目を閉じて動かないマロンを見ていると、
『このままもう目が覚めないんじゃないか』と心配になって、
ずっと寝顔を見つめていました。
夕方なんとか柔らかくしたフードを口から食べたものの、
しっかり覚醒したのは夜遅くになってからでした。
あんな爪楊枝の先ほどの薬ですが、
使い方を間違えないようにしなくてはと、
恐ろしくなりました。
夜鳴き対策と、トリマーさんに預ける時に落ち着いてくれればいいので、
食事ができないほど意識レベルが落ちないように、
先生と相談して、処方された錠剤を更に半分にすることに。
ネットって本当に便利。
薬包紙は翌日配送で届くし、
包み方も詳しい図解で見つかるのです。
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小分けにしておけば、
トリマーさんにもお守り代わりにお預けすることができる。
体内時計が狂うことを少しでも防げるように、
毎朝の日光浴は日課となりました。
眠っていてもウンチやおしっこを知らせてくれるマロンたん。
認知症かもしれないけど、
何もわからないわけではないのです。
鳴いていても抱っこすると鳴きやむし、
声をかけながら撫でてやると耳をピクピクして聞いているし、
抱っこでお散歩の時はずっと気持ちよさそうにしています。
想いは伝わっていると思いたいのです。
マロンが病気になって最初に言われた、
『一番大事なのはすべて受け入れること』
それを私は、病気が引き起こす様々な障害や、
マロンにふりかかる現実のことだと思っていました。
けれどその意味はもっと深く、重かった。
正解がひとつではない中で、
マロンにとっていいと思える道を選び、
その選択が引き起こす結果や繋がる未来も含め、
すべて受け入れなくてはならないのです。
もっとこうすればよかった。
マロンのために本当にそれが一番いいのか。
違う選択をしたらどうだっただろう。
そんな後悔も既にいくつもありますが、
少しでも穏やかに、マロンらしく、
いのちを生ききることができるよう寄り添っていたいです。
ミカ