ももクロの百田夏菜子だけではなく、急遽中山雅史と荒川静香も走る事になり、観客殺到の混乱を危惧したのですがそんな事は全く杞憂でした。
有名人が走ったのはスタジアムの中で、一般客は入れませんでしたから。
朝8時半に自宅を出発。
事前にボランティア事務局に駐車場の指定はありますか?と問い合わせたら「ボランティアの駐車場はありません」との回答。
広大な駐車場を誇るエコパでそれはないだろと思い取り合えず車で行ってみると、全く規制なくどこでも止め放題。
ちょっと遠いけど掛川側の駐車場に停める。
9時過ぎにメインスタンド前の受付へ。ユニフォームのTシャツとキャップを貰う。

ユニフォームには「TOKYO2020」のロゴは一切なし。静岡県で勝手にやってるボランティアですよ、って事でしょうか。
その後各スロット(担当区)に分かれて準備に取り掛かる。
基本的には東京マラソンのコース担当と同じ作業内容で、コーンを置いたりテープを張って規制線を作ります。
ほとんどのみなさんボランティア初心者ですし、担当のリーダー的なスポーツディレクターというかその方もイベント会社の社員で、実は旅行会社からの出向だったりして。
毎日違う会場を渡り歩いているので初心者とほぼ同じ。
特に自分が担当したのは公道からエコパ敷地内に入ってきてメインスタンド前に続く所で、コースが複雑でなかなか大変でした。
はっきり言ってコース設定と観客の人流の通路が不適切で、現場は最後までドタバタでした。
ま、一回限りのイベントなのでしかたないと思いますが。
そんな中自分は東京マラソンでそれなりの経験があったので、結構エラソーにあーだこーだ意見を言ったりしてしまい反省しております。きっとみんなのヒンシュク買っただろうなぁ。
聖火リレーの開始が近くなってくると上空にはヘリが3機も飛んできて騒然としてきます。
パレードとあえて言いますが、その行列は警備の車両からスポンサーのコテコテにデコレーションした車両等々、総勢20台以上いたと思います。
聖火ランナーは一人で走っていて、その周りにはSPみたいな関係者が4人程一緒に走ってガードしてました。
小学生の時に見た聖火リレーは聖火ランナーの後ろに数十名の伴走ランナーがぞろぞろ付いて走ってました。車両は数台と白バイだけでした。
昔とは全然違う景色でした。
スポンサー車両の回りには踊っているおねーちゃんがいたり、粗品を配っているので観客が群がっていたり。
言い方は悪いかもしれませんが、現代版チンドン屋という印象でした。
当日はそれなりに観客がいたのでさまになってましたが、これを無観客でやっていた所があったらしいですが、想像するとゾッとする光景です。
テレビで某氏が無観客なのに笑顔で走る聖火ランナーを見て「痛々しい」と表現してましたが、言いえて妙。
本人達はライブストリーミングとかあるので、カメラに向かってやってたとは思いますが。

しかしこれだけのイベントを今日だけではなく日本中の市町村で毎日やってる訳ですから、これはやっぱり国家的なプロジェクトだと実感しました。
たくさんのスポンサー、そこに集まる巨額の金。関係する競技団体、役員関係者、お客さん。雇用だってすごく産んでるし。
結局このプロジェクトを中止にするのは誰にもできなかったんだろうなあと思いました。
イベントは予定どうり午後1時過ぎに終わりまして片付け撤収。
最後ボランティアが集まり担当者がご苦労様でしたとお礼のあいさつ。
そして、「もしよろしければ仮設フェンスの撤去をお手伝い頂ければ助かります」との事。
当然それは主催者がすべき仕事ですが、まあ簡単な仕事に見えたしボランティアはたくさんいたのですぐに終わるだろうと・・・これが間違いでした。
仮設フェンスは簡単に器具で留めてあるだけなのでバラすのは簡単なのですが、その数がハンパなかった。

約300mの区間に1000枚以上のフェンスがあり、下のおもりは2000個以上。
バラして車に積み込んで倉庫に運んで車から下ろして積みなおす。車の入れない所もあり台車で運搬。
おもりは約5kgほどだと思いますが、100個も上げ下ろししてると腰が死にます。
最初は30名ほどいたボランティアの方も次第に一人減りふたり減り・・・最後までいたのは6~7名でした。
結局全て終わったのが午後4時。
途中お茶を一本もらっただけで昼食も出なかったのに、よくもこんな重労働をやったもんだと。
もの好きというかお人よしというか・・・アホですな。
失業保険もらってる身ですからこれくらい貢献しなきゃ。
ま、要するにヒマだから為せる業ってことです。
でもこの仕事を7~8名のスタッフ、バイトだけでやろうとしていて、多分終わるのは深夜になるだろう事は想像できたので、見捨てて帰れなかったのです。
明日からも別の場所で同じように聖火リレーの仕事らしいし。
このままだと小池さんの次に倒れるんじゃないかと思いました。
オリンピックのボランティアは辞退してしまった私ですが、こうして多少なりとも(かなり濃い感じで)関われたので良かったかな。
昨今の情勢を見ていてもオリンピックが無事に終わるとはとても思えませんが、終わってしまえば全てよし。誰も責任取らないんでしょうね。

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