ごめんね

母が
「ごめんね」
と言った

いっ！？
生まれてはじめてかもしれん
かあちゃんの　ごめんね　なんて

いきさつは・・・
最近眠ってばかりだった母が今日は起きていたので
あれやこれや話しかけてみるが、応答は、首を縦に振るか横に振るかだけ
そこで、
「口は何のためについとるのかなぁ？」
といったところ、ちょいとご立腹
「もう寝るんじゃけん、話しかけんと静かにしとってん！」
とおっしゃった

あらら、と思って、ちょっとつらくって
口にチャックして、携帯いじってたら、聞こえてきたのだ

「ごめんね」
「え？なにが？」
「えらそうに言うてごめんね」

ひゃぁ　

こんな会話、かあちゃんとするなんて、思ってもみなかった

認知症の傾向あり、と言われているけれど
人の感情の動きに鋭いところは、ちっとも衰えていない
それどころか、逆に研ぎ澄まされてきているくらいかもしれない