徳川園は、尾張徳川家にまつわる文化財を展示する美術館と、回遊式日本庭園(前回紹介)で成り立っています。
美術館の中は、もちろん撮影禁止ですので一枚も写真は撮っていませんが、少し紹介させていただきます。
美術品に関しては、百聞は一見に如かずですから是非足をお運びください。
展示室に入ると直ぐに兜や甲冑、刀剣などが展示されていますが、その保存状態がとても良く、美しいので、それらが戦いの武具であることを忘れてしまいそうです。
刀剣にしても江戸時代から研いでいないので当時の刀の波紋がそのまま残っている・・・なんて説明を読むと、一気に心はタイムスリップしてしまいます。
つくづく思うのは、もともと日本人は美学のセンスが凄い! ということです。死を覚悟して血みどろになる戦いの場にも色とりどり、美しく精密な工芸品のような武具を身に付けていったのですから。
そして武士たちが戦いを離れた時に、たしなんだ茶道の茶道具、考え抜かれた小さな茶室、能舞台の造り、それらにも日本人の美学が溢れています。
美学だけではありません。江戸時代からかなり精密な世界地図を幕府は所有していたのだと、驚きます。鎖国はしていても世界への関心は閉じていませんでした。外国語の筆記体などが、和紙に奇麗な毛筆で印刷のように書かれているのには、武士たちの学問意欲と几帳面さに驚かされます。
さて、江戸時代以前の資料としては、源氏物語絵巻も所蔵されています。源氏物語の誕生150年後に絵巻物が描かれているそうですが、優れた小説が150年後にアニメ化された・・・という感じでしょうか。
そして、館内では源氏物語絵巻の解説の映画が上映されていますので、かなり理解も深まります。少し長編の映画ですが、ぜひご覧になってください。
結果感じたことは、源氏物語は世界最古の長編ロマンス物語と称賛されていますが・・・・・今風に言えば、不倫・スキャンダル長編物語でもあったわけですよね~ (^-^)