1928年(昭和3年)に、くろがね吟社が創設されて、間もなく100年になろうとしています。八幡製鐵株式会社の中で誕生した吟社は、その後第二次世界大戦中のくろがね誌発行中断を経て、1953年(昭和28年)に再発刊に漕ぎつけ現在通巻974号(2023年1月)となっております。また製鐵所同好会から独立し、市民川柳会として北九州市を中心に活動を展開しております。現在会員は197名です。社風としては、一党一派に偏せずくろがね流を確立して、会員の活動を応援しております。「川柳は砥石であり、目薬でもあります」自分磨きを一緒にやろうではありませんか。
主幹 古谷 龍太郎
【2023年(令和5年)1月】
■復刊から70周年■
今年は、戦後くろがね誌を再発刊に漕ぎつけてから70周年の記念すべき年(古稀)です。会員みなさんで当時の諸先輩に思いをはせ祝いたいと思います。
■温故知今■
*アナログの「川柳くろがね」誌と連携して、今後企 画します。今しばらくお待ちください。
■講演しました■
毎日新聞のはがき随筆や仲畑流万能川柳などの投稿者でつくる「毎日ペンクラブ」の例会で、古谷龍太郎主幹が川柳の歴史や作句について講演しました。
■おめでとうございます■
川柳マガジン葉月賞・・全国の著名川柳作家30名の選による懸賞川柳。令和4年度の8月締め切り分の課題は「声」。応募総数は4311句。大賞1句、準賞3句、秀作7句、佳作50句。
◇秀作◇
☆ 聞きたいなあ地球全部の笑い声 堤野 久男
◇佳作◇
☆ 黒塗りのファイルの下に真の声 菊竹 花梨
☆ ジオラマにひとり芝居の声がする 菊竹 花梨
■選評 火花抄 (11月号から私の好きな句)■
<時津 みつこ 選>
☆ 穴だらけ母性くすぐる夫です 弘
普段はしっかり者なのに、ふいに弱い部分が垣間見える、好奇心旺盛で見ていて心配で放っておけない、身の回りの事が出来ないなどちょっぴりダメ男気質の夫。まさに「穴だらけ」未熟な面を持つ男性の一面を目のあたりにすることで母性本能がくすぐられる妻。一方の夫は無意識なのだから無邪気で屈託がない。十一月二十二日は「いい夫婦の日」ほのぼのとした句に出会いました。
☆ 重箱の隅大局は謎のまま 廣
「重箱の隅をつつく」を調べてみました。
どうでもいいような非常に細かいことばかり取り上げて口うるさく言う事のたとえ、とありました。本質が見えていない、些細なことばかり詮索したがる、人をなじったり揶揄する言葉としても使われています。相次ぐ閣僚の失言には徒労感を覚えるけれど為政者が発する一つ一つの言葉に対し政権は彼らをかばう。そうして、野党が重箱の隅をつついてみても大局は謎のまま。今の政治を浮き彫りにした句だと思います。
<栗田 修一 選>
☆ 名も知らぬままで庭木を太らせる つとむ
つとむさんは90歳を超える方で、数十年にわたって剪定したり、根元の草をとったりして育てた木を縁側から眺めておられます。そして改めてこいつは何という名のかな?数十年前に作庭時に植木屋に聞いたはずだが・・まあいいか・・このスケール感・のんびり感が好きです。
☆ 角出して散歩楽しむかたつむり 睦代
身近な昆虫や生き物を材料にした句は私も作りますが、この句は、こじつけかもしれませんが、角=武器であって、ウクライナを攻めるロシアの戦車が戦闘を終えて鉄砲(角)を上に向けて、ほっとして帰路に向か姿に見えます。拙句は「家出する決心つかぬカタツムリ」です。
■交換柳誌に掲載されました やまびこ抄■
■川柳大会 ➡コロナ感染増のため誌上大会に変更■
くろがね吟社が担当します。3年ぶりのリアルな大会です。主幹以下、役員、編集を中心に10名で当日の運営を計画していますが、手がたりません。多くの会員の参加と、できましらお手伝いをお願いします。
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■選者をしました・します■
■句会だより■
ラ・フランス川柳会(幹事 藤田 游心)
会場:槻田市民センター
文化祭の展示を、ひよこさん、空(くう)さん、実ちゃん(じっちゃん)さんが担当。扇形の展示、自作の黄金の色紙掛けは、まちづくり協議会の役員、センター職員から高い評価を受けました。祭りの当日は、康子さんがスタッフとして川柳の説明をし、くろがね誌を配布しました。終了後、館長の理解を得てショーケースの一角を常設の川柳コーナーとして、南音現(なおみ)さん、康子さんが確保しました。
■今月のくろがね誌■
■くろがね同窓会■
このコーナーは、くろがね吟社を退会された方のスペースです。2句までを受付け掲載します。所属していた句会名および呼名を記載して下記宛、ハガキにて提出してください。