東京都教育委員会は少子化対策で、都立高校の統廃合をすすめていて、世田谷工業高校は小石川工業高校と統廃合され、2006年4月に総合工科高校が開校した。
第86回全国高等学校野球選手権大会東東京大会は世田谷工業高校野球部にとって最後の大会となった。統廃合を控えて、すでに生徒募集は停止されていて、最後の三年生14人で大会にのぞむことになった。
最後の夏に独自にチームが編成できるか危惧されたのだが、「世田工から甲子園を目指そう」キャンペーンに呼応して中学球児が集まってくれた。
~ベンチ入りメンバー~
世田谷工業野球部は最後の夏、準々決勝でその年甲子園に勝ち進んだ修徳と対戦し、敗れて惜しくもベスト4を逃す。甲子園にニアミスの、文字通り有終の美を飾った。最後の夏となった神宮球場には、練習試合や合同練習で交流のあったチームからの応援がみられて、ブラスバンド編成ができない世田工に代わって正則高校吹奏楽部が力強い応援を披露したことは、メディアでも大きく伝えられた。
このことには後日譚がある。
世田谷工業は試合でピンチを迎えると、足立直人が伝令に走った。長峰監督は最後の夏を極力意識させまいと、楽しんで野球ができるように、細かい指示は出さない。マウンドを取り囲む輪の中で、伝令・足立は歌いだすのだ。「夢をあきらめないで・・・・・」岡村たか子のヒット曲だ。これでリラックスできたナインは都立高で唯一ベスト8まで残った。
さて、映画「逆境ナイン」をご存じだろうか?ある弱小高校野球部が様々な逆境を乗り越えて、ついに甲子園切符を手にするという、同名アニメを実写版で映画化したもので、主演は玉山鉄二、共演者に田中直樹、青木崇高、若き日の堀北真希も・・・・。
そして、ここからが本題。主題歌が岡村たか子のヒット曲だ。そう、86回全国高等学校野球選手権大会東東京大会で、ピンチのたびに伝令足立が歌ったあれ。「夢をあきらめないで・・・・・・」なのだ。
あっ、それだけ?それが何?などどいってはいけない。世田谷工業野球部最後の夏は有終の美を飾っただけではなく、連日報道のメディア情報は多くの報道関係者の脳裏にあって、それは映画「逆境ナイン」製作関係者の耳に入るのに何の不自然もなかったということだ。
ある日、サイト管理人のもとにサンケイスポーツ記者を名乗る方からメールが寄せられた。要約すると・・・・
映画「逆境ナイン」試写会に岡村たか子さんもおみえになって、主題歌「夢をあきらめないで・・・・・・」をご披露されます。世田谷工業高校野球部の皆さんが統廃合、生徒募集停止、わずか14人の弱小野球部で、逆境をはねのけてのベスト8は立派なご活躍で、それを支えた「夢をあきらめないで・・・・・・」を岡村たか子さんと一緒に歌っていただけないか?というものでした。
ある日、サイト管理人のもとにサンケイスポーツ記者を名乗る方からメールが寄せられた。要約すると・・・・
映画「逆境ナイン」試写会に岡村たか子さんもおみえになって、主題歌「夢をあきらめないで・・・・・・」をご披露されます。世田谷工業高校野球部の皆さんが統廃合、生徒募集停止、わずか14人の弱小野球部で、逆境をはねのけてのベスト8は立派なご活躍で、それを支えた「夢をあきらめないで・・・・・・」を岡村たか子さんと一緒に歌っていただけないか?というものでした。
もとより、本件に決定権を持たないサイト管理人は、長峰先生に伝えて、その後、当時の14人が集まって、夢をあきらめないでをご本家・岡村たか子さんと唄ったという、世田工今昔物語ー統廃合でも夢をあきらめない世田工野球部最後の夏、これにて、読み終わりとさせていただきます。
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