【98ページ】
「晴数様はどうされますか?」
「最近、行きつけの喫茶店で、90歳の老人がその店のマスターと
話をしていたのを聞いたのだが、平和新聞を50年も購読している
老人が嘆いていたのです。
憲法を守る姿勢に共感していたのですが、50年で時代が大きく
変化しているのに、平和新聞は対応できていない。最近国の足を
引っ張る記事ばかりだ言っていたのです。」
3姉妹は、黙って晴数の話を聞いている。
「相手が攻撃や侵略を仕掛けてくるのは、かなり現実味を帯びて
きているのに、それに対してどうするのかということが記事に
書かれていない!」
「喫茶店のマスターは返事をしていたの?」と陽菜が訊いた。
「平和新聞の愛読者として、『読者の声』に投稿したらとアドバイス
していたが、老人は『ダメ、ダメあそこは反対意見は載せないんだ』
と言っていたかな」
「それで、晴数お兄様は?」
月菜と香菜は、じっと晴数を見つめる。
晴数は、机に置いていた紙飛行機を手に取った。
「とりあえず、平和新聞の社主の家にこれを飛ばそうかな?」
そう言うと、晴数は紙飛行機を飛ばしてみせた。
「晴数様はどうされますか?」
「最近、行きつけの喫茶店で、90歳の老人がその店のマスターと
話をしていたのを聞いたのだが、平和新聞を50年も購読している
老人が嘆いていたのです。
憲法を守る姿勢に共感していたのですが、50年で時代が大きく
変化しているのに、平和新聞は対応できていない。最近国の足を
引っ張る記事ばかりだ言っていたのです。」
3姉妹は、黙って晴数の話を聞いている。
「相手が攻撃や侵略を仕掛けてくるのは、かなり現実味を帯びて
きているのに、それに対してどうするのかということが記事に
書かれていない!」
「喫茶店のマスターは返事をしていたの?」と陽菜が訊いた。
「平和新聞の愛読者として、『読者の声』に投稿したらとアドバイス
していたが、老人は『ダメ、ダメあそこは反対意見は載せないんだ』
と言っていたかな」
「それで、晴数お兄様は?」
月菜と香菜は、じっと晴数を見つめる。
晴数は、机に置いていた紙飛行機を手に取った。
「とりあえず、平和新聞の社主の家にこれを飛ばそうかな?」
そう言うと、晴数は紙飛行機を飛ばしてみせた。
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