残すことの意義(原爆ドーム)

2017年08月06日 | 写真

広島の街は今活気に満ち溢れている。日本を代表する自動車メーカーは業績も著しく世界ブランドになりつつある。街には街路樹の緑や花々が溢れ、活気に満ちて働く人々に憩いを与えている。72年前に一瞬にして地獄の焦土と化してしまったなんて、今の街の姿からは到底想像することができない。かつて産業奨励館として使用されていた建物が、全てが吹き飛ばされた街の中にポツンと奇跡的に立っていたという。当事者にとっては思い出したくもない悲惨な記憶。しかしまたその一方で、苦しみの記憶を乗り越えて原爆ドームとして残しておいてもらったお陰で、その悲惨さを知らない戦後の私達にもその時の凄惨な様子を想像することができる。72年の歳月を越えて大切に守ってきた人々に感謝すると共に、これからも未来永劫残しておかなければならない人類のモニュメントであろう。