思い付きブログ

レッドデータガール、デビルサバイバー感想。何だかなー・・・・・特にデビサバは茶番劇では

 2013年春アニメの感想の続きです。

◎「RDG レッドデータガール」


○ 世界を滅ぼせる力を持つ気弱な女子高生の鈴原和泉子(cv早見沙織)は、あらゆる人が手に入れたいと思う唯一無二の不思議な強い力を持つ絶滅危惧種の少女で、彼女の戸惑い、学園もの、少しラブコメな一方、アニメの雰囲気が和らげてはいますがセカイ系でもあり。

 キャラも話も女子向けの雰囲気ですが、原作ラノベを基にした漫画は「月刊少年エース」ですし、また、1話から11話までのタイトルは「はじめての○○○」で揃えているので男子向けっぽいですし、更に、か弱い和泉子を愛でるかのような内容ですから、男子向けということで良いのでしょうけれど。

 中間を狙ったのかも知れませんが、だとしたら、中途半端な印象を受けるアニメなので、上手くいったと言えるのかどうかには疑問。男女を分けなければいけないということはないので、両方狙うチャレンジは良いことですけれど。

○ それにしても、和泉子が「世界遺産の少女」(最終12話のタイトル。)というのも何だか変な位置づけで、世界遺産とすることで凄いことを表したいのかも知れませんが、世界遺産は約1000もあり、多すぎて世界遺産の価値も下がっていることから、唯一無二であるとアニメ内で説明のある和泉子の価値をおとしめるだけなのですが。

○ これといったヤマ場がなかったので2クール放送して2クール目にバトルとかのヤマ場がくるのかと思っていたら、小さなバトルが数回あった程度で1クールで終わりました。

 角川文庫の65周年記念作品だったので、それなりに期待していたのですが、それを割り引いてもどうということはなく。



◎「DEVIL SURVIVOR2 the ANIMATION」

 (秋葉原にて。)

○ 漫画は月刊Gファンタジー連載なので女子向けのようです。キャラは女子向けっぽいですが、話としては男子でもOKでしょう。その話を楽しめるかどうかは別問題ですが。

 携帯電話やスマホで悪魔を召喚して、人類への試練として与えられたセプテントリオンと闘うのだとか。
 活用の仕方は異なりますが、ここまで携帯を活用するのは「未来日記」以来かなあ、どうかなあ。

 1週間で7体のセプテントリオンがポラリス(アルコルによると、万能なる秩序の管理者、神のようなもので、この世界の秩序を維持するには人間が最も美しくないと考えたので人間にセプテントリオンという試練を与えた。)の試練として送り込まれるので、それに勝たないと世界が消えて無になるのだとか。
 「新世紀エヴァンゲリオン」や「ぼくらの」とほぼ同じ。


 別に、他のアニメと似ていようが、同じところがそこそこあろうが、それ自体は構わないです。そこをあまり気にすると、そもそもアニメも小説もドラマも映画も何もかもがほぼ作れなくなりますから。ただ、それを超える良さとまでは言いませんが、それとは異なる別の良さをいくらか見せてくれれば。そこが、今一つ。

 敵のセプテントリオンもどうということはないデザインですし、戦い方もこれといってどうということもないですし、キャラも普通ですし。
 久世響希(cv神谷浩史)の意志と友情パワーであり得ない強さの悪魔が生まれて峰津院大和(cv諏訪部順一)に勝つとか、主人公だから強いのも普通ですし。ギャグやコメディではないので、御都合主義は程々にしてもらいたいですけれど。

○ 何も知らなかった高校生が急に巻き込まれたり、理想主義的でややヘタレの男子高校生の響希が凄く強い悪魔を召喚できるキーパーソンだったり、同級生の可愛いくて巨乳の女子高校生の新田維緒(cv内田彩)の悪魔も結構強かったり、方向性の違いから人間同士(大和らのジプスVS他のグループ)も召喚した悪魔で互いに戦い合っていたり、偉い政治家とかは自分の身の安全ばかりを考えていたり、そんなありがちなところを描くのは良くあることですが。


○ さて、途中から出てきた伴亜衣梨(cv阿澄佳奈)ですが、他のキャラが比較的普通の話し方で、比較的シリアスっぽい話なのに、萌系の声で少し違和感。

 徐々に慣れましたが、阿澄さんがもう少し普通の声にするか、別の声優の方が良かったのでは。阿澄さんの声は大好きですが、大好きだからって何でもOKなわけではないです。
 いずれにせよ演出の問題であり、阿澄さん自身がどうこうという訳ではありませんけれど。


○ 8話の矛盾が少し面白かったです。
 世界の一部が無になるところを見る響希とアルコル(憂う者)(cv櫻井孝宏)。

 無になるということは最初から無かったことになるとの説明がありましたが、無になるということがそういう意味であれば、無になる途中は認識できるかもしれませんが、無になってしまえば、「無になる途中」も「無になったこと」も「無になる前があったこと」も無になるのですから、そもそも、どこが無なのかということも認識できなくなるはずなのですが。

 しかし、大和らも含めて、無になったこと、つまり、そこが有であったこと、そこに何かが有ったことを認識できているのですよね、何故か。


○ 10話で、6体めの敵を倒す生け贄になった維緒は助からないと言われていて、確かに死んだのに、維緒を助けたいという愛で響希が予想外の力を呼び起こして予想通り助かりましたが、何から何まであまりに予想通り過ぎて何の感慨も無いどころかシラケてしまいました。

 感動したとか感慨をもった人が多いのなら、私はそう感じなかったと言うだけですから、別にいいのですけれど。

○ 毎日やってくる7体のセプテントリオンを11話までに倒しましたが、その後の世界をどうするかで結局、響希と大和の人間同士が戦うことに(その前に、響希に勝って欲しいアルコルが大和に戦いを挑む。)。

 響希は、これまで生きてきた世界を問題はあるけれど肯定し、少しずつ人間が変えていけば良いと考えたわけです。

 一方、大和は、これまで、その少しずつすら変えることが出来なかったからこそ世界の問題が大きくなり、セプテントリオンの来襲という試練を人間は与えられたわけで、響希の言うようにしたとしても、また同じようにセプテントリオンの試練を招くだけだと考えたわけです。


 まあ、民主的な世界が望ましいですが、それだと却って混乱が大きくなって人間同士の争いが絶えない恐れがあるので、大和が言うように、良い君主であれば絶対君主制のような世界の方が安定します(特に混乱期には。)。

 このアニメの世界では、絶対君主制で世界に安定をもたらしてから民主的な世界に移行することが正しいように思えましたが(「リヴァイアサン」(1651年)を著したトマス・ホッブスの考え。)、
大和は民主的な世界に移行することは考えていないようですし、(そのときの絶対君主が平和的に民主制に移行するかどうかも、現実の歴史を見れば簡単ではないことは明らかですし、)
考えが甘い響希にも現在のような世界からどこをどう変えるのかの理念も方法論(政策)もないので、響希の言うようにしても同じようにセプテントリオンが来襲することの繰り返しになりかねないのですけれど。

 まあ、情報不足なので、このアニメではどちらの方がより良い世界になれるのかは判断が付きませんけれど。

○ 最終13話で大和に響希が勝ちましたが、響希は、戦いが始まる少し前の時間にリセットすることをポラリスに依頼したようで、1話のシーンと同じ風景の時間軸から後半が始まりました。

 ところで、9話の晩餐のシーンで、「それをポラリスに有益な選択だって知らしめることが出来れば、だけど。元々、今のこの世界を不要だと思ったから攻撃されてるわけだし。」と菅野史・博士(cv山口立花子)が言っていました。
 だとすると、11話からして響希は現在と同じ世界の継続をポラリスに望んだはずで、それをポラリスが受け入れた理由は謎どころか矛盾ですが。響希の熱い思いにほだされたという、都合の良い理由しか思いつきませんけれど。

○ さて、リセットされたわけですから、響希がそれ以前の記憶を思い出せたのはリセットした本人だからということで説明は付きますが、他の人は維緒のように記憶が無になるはずですが、大和が生きているかを確認しに行った響希の横を車で通り過ぎた大和は、響希との戦いで付けられた左頬のキズを「良き日だな。」と言って触っていたことから、記憶が残っているという描写でした。

 記憶が残っている理屈は不明です。能力の高い大和は特別という都合の良い理屈か、響希が無意識的にそれをポラリスに望んだからとしか思いつきませんけれど。

○ なお、エヴァンゲリオンのシンジのような、響希の成長物語でもあるのでしょうけれど、あまり成長したとも思えませんが。

 (なお、アニメの終わり方の雰囲気からして、響希が望んだように人間は少しずつ変わっていき、セプテントリオンは再来しないという感じに描かれています。しかし、それは都合が良すぎるアニメ制作者か原作者の描き方です。)



 大和のジプスに協力し、しかし、大和のやり方に反対して大和と敵対する人間の他のグループに一時入り、またジプスに協力し、結局はジプスの大和を倒し、ポラリスに望みを叶えてもらうとか。

 それって結局は、力のある大和が、大和が良いと思う世界を自分の力で創ろうとしたように、大和を含めた誰よりも強い力を持つ響希が、響希が良いと思う世界を自分の力で創っただけであり、絶対君主同士が戦って勝った方の世界が実現したに過ぎないわけです(新しい世界で響希は一般の高校生で君主にはなっていませんが、自分の考えたとおりの新しい世界を創った絶対君主ではある。)。

 更に、12話で、好きな維緒と親友の志島大地(cv岡本信彦)を助けずに、2人に強く言われたこともあって、ポラリスのところに向かう大和を追って行った響希ですが、大和がポラリスに会って世界を変えることを止めるためにはそれしかないと思われる状況だったので「正しい選択」なのですが(実際には、大和と響希の決着が付かないとポラリスは会ってくれない状況だったので、2人を助けてから行っても良かったのですが。なお、そもそも2人が助かる状態なのかは別問題です。)、そういう、響希が反発してきた誰かを犠牲にせざるを得ない「正しい選択」は、大和がこれまでしてきた「選択」と同じです。

 最後の最後に響希は自分が反発し嫌っていた大和と同じ「選択」をし、同類になったわけです。




 大和にはほとんどない響希のそんな矛盾は、とても人間らしいと言えるのですが、それだけに、響希がポラリスに望んで出来た新しい世界においても人間同士の争いは減るかも知れませんが治まらず、またセプテントリオンが来襲するのだろうと思います。
 あるいは、ポラリスは、セプテントリオンという試練なしでいきなり世界を無にするかも知れません。

 更に、結局、セプテントリオンが再度来ても、響希の覚悟と指導力では不十分なので、以前と同様に、大和の戦闘能力と指導力なしでは世界は救われないと思いますけれど。

 
 響希の選んだ世界はそんな世界ですが、このままでは前と同じようにセプテントリオンの試練がくることを自覚しているので、そんな世界をどう変えていくのかという響希の覚悟が必要なのです。

 「だから人間は、変わっていかなければならない。誰かの強制ではなく、みんなが、自分の意志で少しずつ。そうすればきっと、希望はある。」と響希。

 アルコルは、自分はもう必要ないらしいとか、「人間は意志を示した。生きるとは、悩み、苦しみ、それでも考え続け、道を選び続けること。」「きっと人間は良い方向へ向かっていける。だって、人はまだ、奇跡を起せるのだから。」と言っています。



 しかしながら、ここで人間が示した「意志」とは何かと考えると、?です。

 響希がポラリスに示した意志だとしたら、1人の意志で良いのか?と思いますし、誰であってもポラリスに会った時点で世界をどうするかの意志を示すに決まっているので、茶番劇になります。

 世界を守るために命がけでセプテントリオンと戦った少数の人々(一般国民はセプテントリオンのことは知らされていない。)の意志だとしたら、ポラリスがセプテントリオンを送った時点で人間はそれらと戦うに決まっているのだから、セプテントリオンを送ったことは茶番劇になります。



 結局、ポラリスが人間を試したのは確かですが、どのような試練なのかは大和らは大昔から知っていたわけですし、ポラリスの試練で死んだ人間もポラリスに望めばリセットされて生き返ったわけですし(しかも、本人に死んだときや戦ったときの記憶は無い。)、ポラリスが茶番劇を仕組み、人間が踊らされていたというだけに思えました。


【shin】

コメント一覧

shin{流れ星}
http://yaplog.jp/shin99shin/
>ざっくさん
 いずれも、どうでも良いアニメでした。
 これだけアニメが多ければ、そんなのもあるでしょうね。
ざっく
http://yaplog.jp/rockgamer/
RDGは、観るの疲れました。
微妙に面白くなかったので。

デビルサバイバーは、最初の方はわりと面白かったです。
後半はかなり微妙で、あすみんの声を聴くためだけに観てた感じでした。
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