2015年春アニメの感想の続きです。
秋から第2クールが始まりますね。
◎「終わりのセラフ」（第1クール、全12話）
総合評価2.5点（5点満点）
「怯えろ吸血鬼、人間の醜さに」
吸血鬼が攻めてきて、人間は劣勢となったものの、鬼との契約により鬼呪装備（きじゅそうび）を手に入れて吸血鬼と戦えるようになって対抗。更に、人間は世界を滅ぼしかねない「終わりのセラフ」実験により人間を強化したり、柊や一瀬は呪術師の家系だったり、人間同士の権力争いもからめて。
不本意ながら吸血鬼にさせられて吸血鬼の仲間として人間と戦うミカエラと、子供時にミカエラに助けられた優一郎との家族愛のようなものも織り交ぜながら。
基本的にはシリアス系で、萌キャラも少し、コメディも少し、バトル有りだけどバトルでも動かない絵が多い（特に終盤。ギャグになっていればプラス評価しますが、全体的にシリアス系であることもあって、ギャグにはなっていない。）、といったところ。
女子受けしそうな絵柄と男子キャラですが、動かない絵の分だけ少し評価を下げていますし、いくつかのキャラの悩み方にとってつけた感があると感じたことも評価を少し下げた理由です。
秋に第2クールだそうですし、アニメイト池袋では結構長い期間、等身大パネルが展示されていたので、結構な人気なのかもしれません。
百夜優一郎（ひゃくや ゆういちろう）（cv入野自由）、しれっとした笑顔の柊シノア（cv早見沙織）、人間から吸血鬼になった百夜ミカエラ（ひゃくや ミカエラ）（cv小野賢章）、早乙女与一（cv岡本信彦）、君月士方（きみづき しほう）（cv石川界人）、三宮三葉（さんぐう みつば）（cv井口裕香）、中佐の一瀬グレン（cv中村悠一）、吸血鬼の女王のクルル・ツェペシ（cv悠木碧）、吸血鬼のフェリド・バートリー（cv櫻井孝宏）、優一郎の鬼呪装備の阿朱羅丸（あしゅらまる）（cv山村響）など。
アニメイト池袋にて。
新聞の全面広告（紙とデジタル版）。
○ 1話。吸血鬼がやってきて日本の一部を支配。そこの外部は、誰が放ったのか、謎のウイルスがあるものの、13歳以下は感染しないと言われていて。ミカエラが貴族の吸血鬼に血を吸われることによって抜け出す地図と銃を手に入れましたが、それすら罠で優一郎以外は皆殺し。優一郎だけが辛くも外に出たところ、予言により日本帝鬼軍のグレン中佐らが待っていたと。
コメディを少し交えつつのシリアス系でどんどん死んでいき（実は、メインキャラは死にませんでしたが。。。）、展開としては興味をひくものとなっていました。復讐と戦いの物語、萌キャラをからませて。
○ 2話。あっという間に4年後。外ではウイルスにより人間が10分の1になったが全滅ではないということで、いくつかのグループに分かれて吸血鬼に対抗するための訓練をしつつ、普通に生活しているとのこと。
優一郎の監視役としてシノアがクラスメイトとなりました。
優一郎には与一という友達もできましたが、一方的に与一が寄ってくる感じで、「一応」の友達という感じ。協調性がなく早くグレン中佐の吸血鬼殲滅部隊の月鬼ノ組（グレン隊）に入って吸血鬼退治をしたいと焦る優一郎でしたが、吸血鬼が学校に入り込んで何人も殺害しましたが、優一郎も多少は貢献し、月鬼の組に入れたと。
○ 3話。シノアは、仲間と協力して戦わないと吸血鬼は倒せないからと協調性を求めているのに優一郎は無視し、早く殲滅部隊としての訓練をしたいと焦っていて、鬼のいる場所に行って鬼に心を囚われそうになるも、自力で振り払って皆に驚かれると。優一郎の成長がトントン拍子過ぎるのはアレですが、実は人体実験されているので、当然ですかね。
ラスト、死んだと思われていたミカエラが吸血鬼と一緒にいるシーンが。次回予告で4話サブタイトルが「吸血鬼ミカエラ」だったので既にネタバレなわけですが、「生きていたミカエラ」とか「ミカエラ」とか、そこはタイトルを工夫すべきだったのでは。
4話、クルルのお気に入りで吸血鬼にされたと（とは言え、人間の血は飲まず、クルルの血のみなので完全な吸血鬼ではない様子。）。
○ 6話。眠ったような状態で鬼と精神的に戦って、鬼を従えた優一郎と士方、鬼になりかけて奇跡的に戻った与一。
○ 7話。吸血鬼が新宿奪還に来たので、5人が原宿経由で歩いて行くと。城壁内ではディーゼル機関車はあるのに、歩いて行くと。車かバイクではないと・・・
三葉は過去の失敗があるので優一郎に自分を重ねてアレコレうるさく言っていますが、シノアはそれが分かっていて。三葉の真面目な騒々しさとシノアの小悪魔的でお茶らけた感じのにぎやかさのコラボがいい感じ。
それにしても、優一郎が、自分は強いからどんな吸血鬼も倒せるという幼児的万能感、自分勝手さというのは以前からでしたが、そこがまるで改善されていないのに実戦投入とは、誰かが優一郎のせいで死ぬのでしょうね（メインキャラは死にませんでしたが・・・）。
覚醒して凄く強くなるというのでは、、、それはそれであざと過ぎて笑えますかね（そうなりましたね・・・）。
○ 8話。弱い吸血鬼は独断専行でサクサク倒したものの、強い吸血鬼はそうはいかなかった優一郎。チーム戦の必要性をようやく認識したのかなあ。
背が低いので前がよく見えず、車の運転ができないシノア。からかう優一郎らをひこうとし、恐れられるシノア。軽自動車でないと運転できないのでは。
○ 9話。吸血鬼は戦闘ヘリを多数持っているようで。その割には、あまり撃ってこないのは弾が少ないからというよりは、人間側が弓矢で撃ち落とすための時間が必要だからでしょう。
吸血鬼は大型輸送機ごと新宿を守る壁に突っ込んで壁を破りましたが、その割には被害が小さいというのは、燃料が少ないから爆発しなかったからでしょうし、壁を守る人間が全滅しないためでもあり、操縦していた吸血鬼が逃げるための時間でもあるのでしょう、とでも思うしかない。。。
1錠飲むと1.5倍強くなり、2錠飲むと1.8倍強くなるけどショック死しかねない深刻なダメージ、3錠で内臓破裂、効果は15分、効果が出るまで10秒という危ない薬を、シノアがいつもの笑顔でしれっと説明して配布。
○ 10話。グレン中佐がミカエラに心臓のあたりを刺されましたが、生きているのでしょう。それを見て怒った優一郎がミカエラを刺してから相手が誰だか気づきましたが、刺される前に優一郎と気付いたミカエラも生きているのでしょう。
9話もそうでしたが、多人数同士での戦いのときに絵を揺らすだけで動きがないとか、それ以外の戦いも動きが少ないとか、作画が間に合っていない様子。
○ 11話。グレン中佐、生きていました。「家族」だからとミカエラにとどめを刺せず、戸惑うばかりの優一郎。ミカエラは優一郎を連れて逃げようと。
シノアらは吸血鬼に血を吸われましたが、それに怒った優一郎が覚醒して制御できない状態に。グレン中佐は喜び、人間が優一郎を人体実験してこうなることを予想していて怒ったミカエラでしたが、シノアが必死に抱き着いて元に戻った優一郎。ここは出来過ぎでしたが。
ミカエラは、これを知っていたので人間に利用されるだけとして人間を信用していなかったわけですが、優一郎がそのように利用されていることも、生きていることも知っていましたし。
吸血鬼も裏切って優一郎と逃げようとしましたし、それでもクルルのお気に入りなので他の吸血鬼はミカエラには手を出せないし。
イロイロとからんできて、それなりに楽しめはしますが、動かない絵の分だけ少し評価を下げていますし、いくつかのキャラの悩み方にとってつけた感があると感じたことも評価を少し下げた理由です。
○ 最終12話。シノアはグレン中佐から優一郎をはじめとして人体実験したと聞き出しましたが、それがないと人間は吸血鬼に負けていたこともあり、モヤモヤしたまま。
吸血鬼がミカエラを生かしている理由が今一つ分かりませんでしたが、単にクルルに気に入られているからなのか、クルルがミカエラで何かをしようとしているのか。
人間は吸血鬼をもとに人間を実験台にして優一郎のような人工的に強い人間を作っているところなんて（本人の了解は得ていない。）、血を吸ったりして人間を吸血鬼にもする生まれながらの吸血鬼以下じゃないかという気も。
「寄生獣 セイの格率」（2014年秋から2015年冬アニメ。）でも一番悪魔らしいのは人間ではないかという話がありましたが、そんな感じ。
○ アニメジャパン2015のときの国際展示場駅にて。
【shin】
