2013年秋にスカパー!のTBSチャンネル2で放送していたので。
○ これは本放送時にも見ましたが、再放送も見ました。
嫦娥町(じょうがまち)に作家である父の仕事の都合で越してきた高1の九澄博士(くずみ ひろし)(cv小林ゆう)とツンデレで車椅子の小6のマナ(cv藤田咲)の兄妹。
博士は転入早々にクラスメイトから質問攻めに合うなど馴染めそうな様子や、他の可愛いキャラとは裏腹に、オープニング曲前もオープニング曲も何やら怪しげな雰囲気と緊張感のある絵や雰囲気なので、何だろうと思って見ていると、博士にベタベタする男女のクラスメイトに櫛名田眠(くしなだ ねむる)(cv伊瀬茉莉也)が一言注意すると皆が去り(1話)。怪しいですね~。
結局、9話、嫦娥町に昔から住む人は神人(かみびと。嫦娥狼がいることにして誤魔化している。)と呼ばれ、この町の名産である特別な八朔(はっさく)を薬にして、本能的に普通の「人」を求めて襲ってしまう気持ちを抑えているけれども、博士のように「蜜」が強い「人」が近くにいると抗しきれなくなって暴走してしまうと(博士は10万人に1人と特に「蜜」の匂いが強い。)。
そうなったりそうなりそうな神人がいると、神人のことがバレないように、「人」に迷惑をかけて結果として神人が住めない世にならないように、神人を殺して回るのが眠の役目だと。
その辺の眠の苦悩、ためらい、変化は順を追って上手く描かれています。
○ 博士、眠、摘花五十鈴(つむはな いすず)(cv加藤英美里)、マナ、朝霧かなめ(あさぎり かなめ)(cv渕上舞)がメイン。(蒼き鋼のアルペジオのライブ(2013年12月1日、Zepp Tokyo)で、淵上さんと藤田さんが以前共演したときのキャラはあまりからみがなかったけれど、アルペジオでは必要以上にからんでいるという話(つまり、アルペジオで藤田さん演じるヒュウガの、淵上さん演じるイオナへの変態っぷりの話)を少ししていましたが、このアニメでしょうね。)
「人」を襲わないように根本的なワクチンを開発しようとする神人の医者だとか、それに協力するふりをして神人に殺された恋人(彼女は神人)の復讐のために神人の情報を集めている「人」の賢木儁一郎(さかき しゅんいちろう)(cv遊佐浩二)だとか、神人の中での意見の対立だとかと、賢木の復讐劇(ダムから一度に放水して嫦娥町を滅ぼす。)がからみあって何人かが死んだり、結構シリアスな終盤です。
この騒動で神人のことが町の「人」にバレ、「人」は全員嫦娥町から逃げ出したようですが、「人」である博士と かなめ は残って共存するところは出来過ぎですが友情の表れでしょうし、神人と「人」との共存の可能性への希望でしょう。
1983(昭和58)年が舞台なので、ネットもないから噂の伝達も遅く、神人のことが広まるまでは平穏に過ごせるのでしょう。
○ 最後の12話は、話としての連続性はありますが「嫦娥町奇譚」と題した番外編のオマケの後日談です。
博士、眠、五十鈴、かなめの4人が会話をしながら少し前の他キャラを含めた日常コメディを振り返るもので、本編の雰囲気で真面目にショートコメディをやっていて、ミスマッチで笑えます。
○ 神人が「人」に口付けをするだけで「人」が神人になるというのは簡単過ぎてどうかと思いましたが、全体として、怪しい雰囲気とシリアスさと切なさと、少しの軽い明るさとの対比も良いですし、OP曲の「時の向こう 幻の空」(詞曲・梶浦由記、歌・FictionJunction)(→歌詞サーチへのリンク)もED曲の「月導-Tsukishirube-」(詞曲・尾澤拓実、歌・南里侑香)(→歌詞サーチへのリンク)も怪しく切ない雰囲気を出していて緊張感をもって、楽しく見ることが出来ました。
なお、アニメ内での八朔のCMソングの「はっさくー、はっさくー、嫦娥のはっさくーー」というフレーズが耳に残って離れません。
○ アニメは基本的にこんな雰囲気。

博士。目立たないタイプなのに、嫦娥町では男女問わずモテモテ。

眠。基本的に無表情。


五十鈴。いつも元気。

マナ。兄を家族として好きなのにツンデレ。抱いているぬいぐるみは眠も大好きなウサエルさん。ウサギとカエルを混ぜたもののようです。

かなめ。博識というか研究熱心で推理力有り。

こういう楽しいシーンはないに等しいですが、最後はみんな仲良くなりました。

【shin】