アニメが多すぎて見るのに疲れてきたので、タマにはいいか、と思わなくもないですが、それは春以降に面白いアニメがあればこそです(春アニメは、全体として見ればまあまあかなあ。)。
てなわけで、最終話の放送(3月29日)から1ヶ月以上経ってしまいましたが、冬アニメの感想の一応の最後は「ささみさん@がんばらない」ということで。
◎「ささみさん@がんばらない」
◎ 1話のタイトルは「明日からがんばる」でしたし、高校を不登校中で頑張らない月読鎖々美(つくよみささみ)(cv阿澄佳奈)でも、お兄ちゃんの月読神臣(つくよみかみおみ)(cv大塚芳忠)が出勤後の監視だけは頑張っているので、冬アニメでは、これの感想だけは頑張っちゃおうかと思っていたのですが。
見続けている内に、まあ、いいか、となってきました。最終(12)話のタイトルは「明日もがんばらない」でしたし、鎖々美さんの悪影響ということで、、、、、感想は簡単に。
取り敢えず、阿澄さん、3月の、第7回声優アワードの主演女優賞と、「後ろから這いより隊G」としての歌唱賞の受賞、おめでとうございます。
○ 2013年のACEにて。
鎖々美はシャイなので半分隠れています。つるぎはドヤ顔。
たま、明るく元気で可愛い。
鎖々美はシャイなので遠くに、かがみもシャイなので隠れてしまいました。
たま、明るく元気で可愛い。
鎖々美とお兄ちゃん。
カバンに手を当てていないということは、顔に張り付いているのか?
これは、秋葉原の、どこだったか。
◎ 3話で、実は最高神である鎖々美が思ったことの意を勝手に汲んで、最高神に取り入ろうとする他の八百万(やおよろず)の神々が鎖々美の思ったように世界を「改変」してしまう「能力」という設定が明らかになって、「涼宮ハルヒの憂鬱」の主要設定に似ているので、一時的に目が点になりましたが、全体としては別物でしたし、普通に楽しめました。
(「ハルヒ」の絵は普通な感じで話はコミカルでしたが、こちらの絵はこれと同じシャフト制作の物語シリーズを少し淡くした感じで全体的なコミカルさも控えめ。なので全体の雰囲気は全く異なり、主要設定もとやかく言うほどのことでもないのですが。)
ハルヒ(cv平野綾)は本人に改変能力があることに全く気付いていないので、ハルヒの明るさと対比しつつ、周囲の苦労や葛藤に主たる視点がいきましたが、鎖々美は本人が知っているということで、主として本人の苦労や葛藤が描かれていました。
それにより、大きく大袈裟な舞台を使って描いているだけで、結局のところ描かれていることは、鎖々美の、月読の巫女の役目を果たすことを第一とする母との確執と母親(既に死亡。)離れ、何でもしてくれる奴隷体質の兄からの兄離れ、依存心や甘さの自覚、上手く結べない友人関係や人付き合いの仕方がぎこちないことの改善、自分の意思や夢が持てないことからの改善、他人の決めたレールからはみ出したいけれどはみ出す勇気もはみ出し方も分からないことからの改善といった、思春期に良くあり過ぎるくらいに良くある悩みと成長の物語となりました。
同じ新房監督でシャフト制作の「化物語」も、大袈裟な舞台で青春の心象を描く点は同じような仕組み。全体的な雰囲気は似てますね。
セカイ系の傑作なので趣は違いますが、「最終兵器彼女」も大袈裟な舞台で青春の心象を描く点は同じような仕組み(2013年2月だったか、CSで実写版を放送していましたが、実写版は駄作です。漫画かアニメを見て下さい。)。
こういうのは基本的に好きですが、このアニメは萌え要素が少し多く思われ、それが話のバランスを崩している気が。
好みの問題でしょうけれど。
○ 思春期には、自分を制約する諸々を意識的にせよ無意識的にせよ感じ、そしてその諸々から逃れようとすることが多いわけであり、それは正常な成長過程です。
しかし、その制約から容易に逃れられないとき、あるいは、逃れられないと思い込んでいるとき、その制約を怪物のように大袈裟にイメージし、押しつぶされるような感覚を持つことがあるものです。
そんな内面を現実として映像化した感じ(それ自体は、別に珍しくもないですが。)。
◎ さて、線が細く、やや淡い感じの絵も雰囲気が良い感じ。心象風景を表すときなど、場面によってはやや暗めの絵になったりして、線の細さとやや淡い絵が、暗さ以上に暗さを強調して妙な不安定さを感じさせます。
バトルシーンも多いですが、これといった描き方ではなく。
○ 鎖々美(cv阿澄佳奈)の、髪の遊び具合も良い感じ。
鎖々美の、少ししょぼくれた表情も良い感じ。
○ 最初に最高神の力を持っていた天照大神(アマテラスおおみかみ)だったけれど今は力を手放している、邪神(やがみ)3姉妹の長女の邪神つるぎ(cv斎藤千和)の、ドヤ顔と説明口調が鼻につく感じ。
でも、元最高神だから仕方ないかとも思える感じ。
○ 次女(実は つるぎ の一部から創った娘のようなもの。)でロボットの邪神かがみ(cv花澤香菜)の、アクビをするときなどに「ふにゃぁ~~」と言うのは、
普段のキツく冷たい口調との対比でキャラと中の人を可愛く見せたいのでしょうけれど、狙い過ぎで違和感の方が大きい感じ。
兵器なので体のあちこちから武器を出すところは「最終兵器彼女」の ちせ みたいな感じ(性格は正反対ですが。)。
「絶園のテンペスト」の愛花(cv花澤香菜)のキツく近寄るなと言わんばかりの話し方と違って、嫌みのない話し方は高校生らしい感じでもあり、鎖々美から友達になってと言われてからの少しデレた かがみ を思うと、いつも寝てばかりで友達を作ってこなかった かがみ も実は友達がほしかったという気持ちのスキ間や少しの甘えと期待が表れた口調だったんだなという感じ。
○ 三女(実は つるぎ の一部から創った娘のようなもの。)の邪神たま(cv野中藍)は、話し方は小学3年生なのに体つきは大人というのも狙い過ぎですが、天真爛漫でお馬鹿なキャラなのでそれも有りな感じ。
ただ、つるぎ が最高神の力を与えるために創った次世代の神だから他の神を食べることが出来るとか(戦闘自体には弱い。)、ちょっと御都合主義な感じ。
でも、野中さんだから許してしまう感じ。
そう、野中さんが演じるキャラは、いつでも正義、って感じ。
◎ 11話、鎖々美が鎖々美を殺そうとしている悪徳オカルト結社「アラハバキ」の首領の蝦怒川情雨(cv沼倉愛美)と友達になって、鎖々美を情雨に取られたように感じて嫉妬しつつも自分の気持ちの醜さに気付く かがみ とか、去っていく かがみ を追いかけた鎖々美ですが、今度は情雨が友達を取られたように感じるとか。
阿澄さんと花澤さんのからみということもあって、「ブラック★ロックシューター」のドロドロした思春期らしい幼稚な友達関係を思い出しました(沼倉さんもBRSに出ていたようですが。)。
◎ 日常を舞台にした、SFでシュールな非日常のコメディ。
思春期の心象を大袈裟に描いた話。
好き嫌いがありそうな話ですが、そこは絵の雰囲気と豪華声優で補っている感じ。
普通に楽しかったです。
【shin】
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shin{流れ星}
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