冬の蛍ー
冬の蛍というと、どこぞの小説のタイトルの様だ。
ただでさえ怪しく淡い蛍の光が、情緒に訴える『冬』を冠してこれだけで気になってしまう。
しかし現実には冬の蛍はこれである。
ゲンジボタルは冬の間でも丸まると太っているのだ。
初夏に産まれたメスはほとんど飛ばずに葉っぱに止まって明滅を繰り返し
飛び回って相手を捜している雄と交尾をする。
つまりよく見る蛍はほとんど雄なのだ。
メスはなんと数千個のたまごを産む。
そしてそれが孵化してカワニナを食べてこの姿だ。
成長の早いものは翌年、遅いものは翌々の羽化となるそうだが、大抵は翌年に羽化すると思う。
しかし、しつこいが、冬の蛍はこれだ…。
古い人はアワフキムシというウンカに似た昆虫のアワアワの巣(?)を
蛍のタマゴと思っている人もいる様だが別物である。