吹く風ネット

勘違い

 高校時代のことだった。
 ある日の休み時間に、後ろから何か視線のようなものを感じる。振り返ってみると、そこに当時ぼくが好意を抱いていた人がいて、ジッとぼくを見つめているではないか。
「えっ、あいつ、まさか、おれのこと・・」
 そのことがきっかけで、ぼくの好意は恋心へと変わり、その後何年間も彼女への想いに縛られることになるのだ。

 しかし考えてみると、あの時彼女は、ぼくのことをジッと見つめていたわけではなく、実はぼくの後ろにあった黒板を、ボーッと見ていただけかもしれないのだ。
 なぜなら当時の彼女は、何よりも部活優先で恋愛にはあまり興味がないようだった。その証拠に、何人かの男子から交際を申し込まれたらしいが、部活を理由にすべて断ったと聞いている。そんな部活女が、周りから変人扱いされていたぼくに、想いを寄せるはずがないじゃないか。

 とはいえ、当時のぼくにそんな冷静さはなく、彼女が交際を断った話を聞いた時も、
「あいつ、やはり、おれのこと・・」なんて思っていたものだった。
 結局ぼくと彼女は、同級生以上の仲にはならなかった。つまり異性としての縁がなかったわけだ。
 今さらどうなる話でもないのだが、今でも時々、あの時の真実を自分の中で追求している。

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コメント一覧

shinta1488
viva様、おはようございます。
若い頃は勘違いがけっこう多かったですね。特に恋愛に関しては。

歌、50代以降歌詞は作っているんですけど、曲は作ってないんです。理由の一つに、マンションなので夜にギターを弾くことが出来ないというのがあります。
あと、録音機材がないというのもあります。昔みたいに手軽に録音できる、音質のいいMDみたいなのがあったらいいんですけどね。

まあ、近々、今日の記事に関連した歌を紹介しますので、聴いてみて下さい。
それでは、また。
viva
しんた様、おはようございます。


実は私にも似た経験があるので
とても面白く感じました。

ところで歌はもう作らないのですか?
40代の頃に歌った声は素敵でしたよ~(^^♪

60代の歌も聞いてみたいです。
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