5歳頃の実家付近や、昭和40年代の小倉駅など、今となってはもう見ることの出来ない風景がそこにある。また、ぼくの記憶の中には存在しない、ステージで弾き語りをやっている姿や、喜多方ラーメンの旅の記録がある。つい懐かしくなって見入ってしまった。
写真を見ているうちに、一つの疑問がわいてきた。それは、その中にある一番古い写真を見た時だった。どこをどう見ても今の顔に結びつかないのだ。今の顔に当時の面影が残ってないと言ってもいい。まず顔の形が違う。今のぼくの顔は長めの顔であるが、その写真の顔は丸顔に近い。目が違う。その後の写真を見るとどれも目が大きいのだが、その当時はかえって小さく感じる。ぼくを知る人は、おそらく別人だと思うだろう。
それにしても白黒写真の多いこと。20歳ぐらいまでの写真は、もちろんカラーもあるのだが、圧倒的に白黒である。そこにある一番古いカラー写真は6歳の頃のもので、それ以降高校2年までは白黒しか存在しない。
高校2年の時の写真は、夏休みに鹿児島・宮崎に行った時のものだ。その後20歳までの写真は、また白黒ものになっている。
ところで、そのカラー写真だが、意外なことに気がついた。6歳の時の写真のほうが、高校2年つまり17歳の写真よりも質がいいのだ。ぼくが17歳の時といえば、1974年である。紙不足の翌年だから、印画紙にも影響があったのかもしれない。
そう考えると、鹿児島写真は、その時代を反映しているということになる。これは大きな発見だ。ぼくは今まで自分の写っている写真を、白黒でしか残ってないとか、色が悪いなどという理由からあまり見ることはしなかった。しかし、そういう質の悪い写真こそが、確かにあの時代に生きたという証だ。いわば勲章である。
そうやって見ると、ぼくはずいぶん勲章を持っていることになる。
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