
「あなたは多くの人を喜ばせる仕事が向いていますね。そういう仕事に就いていると自分も向上できるでしょう」と言われた。
当時ぼくは、家電専門店に勤めていたのだが、
「果たして今の仕事は、人を喜ばせるような仕事なのだろうか?」
と疑問を抱き、その数年後、ぼくはその会社を辞めてしまう。
いつも自分の行動は正しいと信じているから、会社を辞めたことは間違ってなかった。現に辞める時はちゃんと流れに乗っていたし、次の就職もその流れの延長上にあった。おかげで難なく転職が出来たのだった。
転職先は、小学生の頃から働いてみたいと思っていた、地場の大手企業だった。つまり、夢が叶ったということになる。
しかしそこの仕事が、多くの人を喜ばせるものなのかどうなのかは別問題である。仕事の内容は、前の会社と何ら変わらなかった。
就職した当初は、希望の会社に入るという、自分を喜ばせることに気を奪われ、「多くの人を喜ばせる」ことなんて考えなかった。しかし、職場に慣れ、そこの人間関係にも慣れてくると、またあの疑問が蘇ってきた。
「果たして、この会社で仕事をして、多くの人を喜ばせることが出来るのだろうか?」と。
確かに、最初のうちは接客して物を売っていたので、人を喜ばせることは出来た。ところが、途中でセルフの売場に変わってしまったのだ。商品を揃えて、展示するだけの仕事だったから、接客することがほとんどなくなった。つまり、会社が人を喜ばせるような形になり、ぼく個人が人を喜ばせることが出来なくなったわけだ。
15年前にその会社を辞めたのだが、辞める数年前からその部分が引っかかっていた。その頃、たまたまパソコンを手に入れ、ホームページというものがあるのを知った。それで、ぼくは乗ったのだ。
「もしかしたら、これで多くの人を喜ばすことが出来るかもしれない」と、思ったわけだ。
15年後の今、あれからどう変化したのかというと、今も自分を喜ばせるのに精一杯なのだ。
まだまだ先は長いということだ。
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しんた

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