二十代前半、後々曲を付けようと思って、たくさんの詩をノートに書き溜めしていた。恋やら、仕事やら、人生やら、いろんなことをそこに書き綴っていた。
それから数年後、この曲を思いついた時に、何かいい詩はないかと何気なくそのノートを見ていたら、目に付いたのがこの詩だった。それから今の詩にまとまるまで、さらに数年かかったため、結局出来たのは三十代前半だった。歌の完成まで、およそ十年かかったわけだ。
結婚式は、この歌が出来てから二ヶ月後にあった。例のごとく、「何か歌って」と頼まれたので、出来たばかりのこの歌にしたのだ。
『遙かな島に』
愛に不慣れな小さな舟で
大きな海をぼくは漕いでいく
君の待ってる遙かな島に
たどり着くために
古い地図は破れてしまい
今どこを漂っているんだろう
君の島に輝くという
星を頼りに進む
嵐が来ても諦めずに
とにかく前を向いて
ぼくは舟を漕いでいくんだ
大きな波が叩きつけても
恐れずに進もう
いろんなことがぼくを迷わせ
行く手を阻むこともあるけど
夢を捨てず進んで行こう
幸せを信じて
ぼくは舟を漕いで行くんだ
数え切れない時間を超えて
ぼくは舟を漕いで行くんだ
君の島を目指して
嵐が来ても諦めずに
とにかく前を向いて
ぼくは舟を漕いでいくんだ
君の待ってる遙かな島に
たどり着くために
→ ♫遙かな島に
さて、結婚式で歌ったのはいいが、酒のせいなのか何なのか、サビの部分で口は動いているけど声が出ない。こんなことは初めてだった。一瞬焦ったけど、『まあいいや』とそのまま続けていった。ところが二度目のサビでも同じことになった。
それから、『この歌は自分に合ってないんだ』と歌うことをやめ、三十年間人前では一度も歌ってない。声が出ないと、また落込むからだ。おそらくこれからも、この歌を歌うことはないだろう。
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