ココロの欠片 “ LOVE Late SKY & OVER THE SKY ”

普通の日記
とか
なんか詩的なモノを書いていこーかと。

空と二人の Ⅱ

2023年05月28日 | 空と二人の
流歌は今日も詩を書いていた。
同じクラスの友達の仕草だったり、頬を染め上げる誰かの恋人の話しだったり、勉強や部活の事だったり・・・自分の事となるとからっきしなくせに、人の褌で相撲・・・では無いけれど、みんなが今この瞬間を謳歌している姿がとても好きで、そんな二度と来ない普通の日常を、キラキラ光る日常を詩に残していた。
自分一人でも創り出せる。でも、同時にそれはいつも同じ様な感情となって、鈍色となっていく。だからこそ誰かが必要で、友達の何気ない仕草を見ているのがとても好きだった。
「ルカ~♪今日の素敵な言葉はな~に~?はやくいつものお披露目会して~」と親友の夕夏(ゆか)がいつもの様にはしゃいでいる。
(なぜこの子はそんなにはしゃげるのか・・・?)
と、それを考えるのも楽しくて、同じようにはしゃいでいる自分もそこにいる。

―今、恋をしている貴女の瞳は透き通る水のようで、想い人の事を捉えて離さないくせに、その想いでどんな形にも、どんな色にも染まる。束縛したくてされたくて。
そして恋の呪縛に捕らわれて・・・たまには汚れたい、でも、純粋で居たい―

「う~ん。こんな感じかな~」
「で、ルカはいつなのかなぁ?」
夕夏がにやにやしながら覗き込んできた。
「いやいや、そんな人いないよ~。いつか出来たらいいとは想うけど、まだよく分からないんだよね、恋ってヤツが」(笑)
夕夏は、その容姿でならすぐ彼氏できるでしょーが!とツッコミたい衝動を抑え、流歌のそれこそ透き通る水のように静かな水面のココロに、少しも揺らぎがないように瞳を見て髪を撫でた。
「ルカの髪、相変わらず綺麗ね」
少しだけ落ちかけた陽に流歌の髪が優しく陽色に染められていた。ん?と想いながらも優しく撫でてくれる夕夏の手の上に自分の手を重ねながら、
「その時が来たらわたしはどうなっちゃうのかなぁ」
頬をほんの少しだけピンクに染め、それが自分でも分かっているのか外を見るように顔を半分隠した流歌を見て、
「ルカ、キスしてイイ?」
「え?それは大好きになった人とするものなのでしょう?」
「だって今のルカの顔があまりにも可愛すぎて♪」
流歌は恋が近いのか遠いのか・・・冗談が通じるのか通じないのか。
「ま、ルカのココロはルカしか分からないよね。一つだけ言えるのは、恋の定義は自分だけが決めれるんだから、気持ち大事にね。そのココロを一度知ったら戻れないかもよ~?」とにやにやしている。流歌がいつか恋を知ったら、それはとても素敵なココロなんだと教えたくて仕方ないのだ。
「その時が来たら真っ先に夕夏を頼りにいくから・・・恋バナしようね」
「可愛いルカの頼みだから、お泊りしながら語ろーね♪」




コメント
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