[Day 2 : 2015 / 9 / 12]
2015年9月12日(土)。帰省2日目の朝を秋田で迎えました。
昨日も見た秋田駅の電光掲示。
しかし、この日はいつもとは違う列車が表示されていました。
1本目は「快速つばさリレー号」。秋田から奥羽本線を通り新庄に向かいます。
長すぎてリレー号は別の掲示に。
そして2本目は、快速「奥羽線全線開通記念号」。こちらは湯沢始発の青森行きです。掲示も奥羽線までしか表示できていません。
どちらも9月12日・13日限定の臨時列車です。しかも――両方国鉄特急車両という、レアな列車です。
12日のつばさリレー号と奥羽線全線開通記念号は秋田駅で並ぶようにダイヤが組まれています。『12日の』と書いたのは、奥羽線全線開通記念号が片道の運行になるため。13日は横手駅で並ぶことになります。
9時10分ごろ。まだどちらも秋田駅には着いていません。
ホームの端では出発式が行われていました。
この2列車は、奥羽本線全通110周年を祝う記念列車です。JR東日本も秋田駅長や秋田支社長など、重役が顔を見せていました。
列車がやってくるホーム南側には、隣の2番線も含めおよそ300人近くが今か今かと列車を待ち受けていました。
9時23分。先陣を切って、「奥羽本線全線開通記念号」がタイフォンを鳴らして4番線に入線します。
車両は秋田の583系N1+N2編成。昼行・寝台兼用の特急電車として登場しました。現在日本で唯一現役の583系です。
出発式の司会の人が「みなさん拍手でお迎えください」と言っていましたが、みんなカメラを構えているのでシャッター音だけが鳴り響きます。
遅れること1分、車両基地から出てきた「つばさリレー号」が3番線に入線します。
こちらは仙台の485系A1・A2編成。「はつかり」などで長く活躍してきた車両です。
本来ならば同時入線のはずだったのですが、遅れたおかげで両方入線を撮ることができました。
入線した後は、583系が発車する9時38分までは、2本の国鉄特急による国鉄色まつりです。583系は現在秋田にしかいないので、583系自体が貴重です。それに485系とのツーショットとなれば、レア度は急増します。
当然その結果が生み出すのは人・人・人! 折角のツーショットも人の壁にさえぎられ、写すのは不可能でした。
運の悪いことに、秋田駅でのツーショットは、あまりいい写真が取れませんでした。
5番線に回り込むと、駅舎の影で台無しに。
反対側はといえば701系がスタンバイ。
階段から。人を写さずに写すのは無理があります。
どちらも国鉄特急と言うことで貴重な車両ですが、より注目を集めているのはやはり583系です。
「奥羽本線全線開通記念号」の運転区間は湯沢~青森。方向幕もしっかり準備されていました。
前の所属であった仙台車両センター(仙セン)のマークが書かれていました。
秋田の583系は、県内の中高の修学旅行列車(修臨)や甲子園輸送が主な仕事です。いずれも目的地が関西で、夜行運転になることから、寝台設備を持つ583系が残されているのです。
秋田にはもう1本583系がいたのですが、仙台にいた583系をもってくる形で廃車となりました。
☆編成図(秋アキN-1+N-2)
←青森 クハネ583-17+モハネ583-100+モハネ582-100+モハネ583-106+モハネ582-106+クハネ583-8 湯沢→
もう片方の「つばさリレー号」は2番線から撮影。「つばさ」のヘッドマークを掲げています。
「つばさリレー号」の「つばさ」とは、1961年に上野~山形~秋田に登場し、現在は新幹線にへ進化した特急「つばさ」のこと。1982年の東北新幹線開業で福島までに短縮、1992年の山形新幹線開業で山形発着の上「こまくさ」となり、1997年の新庄延伸まで残りました。
今回運転される秋田~新庄は、新幹線にならなかった区間を忠実に走ります。
オリジナルの乗車表示が掲げられていました。
☆編成図(仙センA-1+A-2)
←秋田 クハ481-1015+モハ485-1032+もは484-1032+モハ485-1077+モハ484-1077+クハ481-1016 新庄→
さて、この貴重な2列車、静サツも両方乗りたかったのですが、「奥羽線全通記念号」は指定券が取ることができませんでした。12日、13日とも指定券確保に臨みましたが、どちらも失敗。
代わりに12日の「つばさリレー号」を往復で乗車することにしました。
秋田→新庄は進行方向右手の席です。
[9436M 奥羽本線 快速つばさリレー 秋田9:48→新庄12:07]
《秋田 9:48発》
駅員他、いろんな方に見送られて、「つばさリレー」は秋田駅を発車しました。
横断幕をもっている人も。
多くのカメラと一緒に。
左側には同時に発車したE6系が。「こまち95号」(秋田9:32着)の回送と思われます。
E6系の後を追う485系。
奥羽本線は秋田~大曲が複線でしたが、秋田新幹線が開業する際に北側の線路を標準軌に改軌して、単線×2(単線並列)となりました。そのため、在来線と新幹線が同時発車するという光景も見られます。
485系が抜き返します。
発車数分で景色は都市から田舎へと変わります。
四ツ小屋を通過すると右手に秋田車両センターが見えてきました。秋田地区の車両を管理する車両基地ですが、新幹線と在来線が同居する珍しい基地でもあります。
和田で運転停車します。
秋田行き433Mと交換。
大張野を通過する列車。ここでもカメラマンの姿を確認。秋田~大曲では、途中全ての駅で撮影している人を見かけました。
車窓には刈り取り前の稲が黄金色のじゅうたんを作り上げていました。途中さしたる坂もなく、485系は高速で駆け抜けていきます。
「つばさリレー号」の停車駅は、大曲・横手・十文字・湯沢・新庄と、特急時代と同じ。末期の「つばさ」も6両モノクラスでしたから、往年とほとんど変わりありません。
違いがあるとすれば、新幹線の開業で複線の『右側』を走ること。左側通行が原則の日本では、右側通行(それも50km近く続く)は新鮮な感覚でした。
刈和野駅手前にある『刈和野の大綱』。町が二つに分かれて綱引きで争う伝統行事です。
ここで乗車記念のグッズ配布。記念乗車証と特製カード、つばさリレー記念の文字が入ったシャープペンシルです。指定券(+運賃)だけで乗れる割には、なかなかの大盤振る舞いです。
《大曲 10:28着》
そうこうしているうちに、最初の停車駅・大曲に到着しました。
大曲で新庄からはるばるやってきた2435Mと交換。この後、1時間20分後の釜淵まで列車交換はありません。それもそのはずで、山形~秋田の県境地帯は1日10本。およそ2~3時間に1本しかないのです。「つばさ」なき後の本数の少なさがうかがい知れます。
ということで、続きは次回へ。
2015年9月12日(土)。帰省2日目の朝を秋田で迎えました。
昨日も見た秋田駅の電光掲示。
しかし、この日はいつもとは違う列車が表示されていました。
1本目は「快速つばさリレー号」。秋田から奥羽本線を通り新庄に向かいます。
長すぎてリレー号は別の掲示に。
そして2本目は、快速「奥羽線全線開通記念号」。こちらは湯沢始発の青森行きです。掲示も奥羽線までしか表示できていません。
どちらも9月12日・13日限定の臨時列車です。しかも――両方国鉄特急車両という、レアな列車です。
12日のつばさリレー号と奥羽線全線開通記念号は秋田駅で並ぶようにダイヤが組まれています。『12日の』と書いたのは、奥羽線全線開通記念号が片道の運行になるため。13日は横手駅で並ぶことになります。
9時10分ごろ。まだどちらも秋田駅には着いていません。
ホームの端では出発式が行われていました。
この2列車は、奥羽本線全通110周年を祝う記念列車です。JR東日本も秋田駅長や秋田支社長など、重役が顔を見せていました。
列車がやってくるホーム南側には、隣の2番線も含めおよそ300人近くが今か今かと列車を待ち受けていました。
9時23分。先陣を切って、「奥羽本線全線開通記念号」がタイフォンを鳴らして4番線に入線します。
車両は秋田の583系N1+N2編成。昼行・寝台兼用の特急電車として登場しました。現在日本で唯一現役の583系です。
出発式の司会の人が「みなさん拍手でお迎えください」と言っていましたが、みんなカメラを構えているのでシャッター音だけが鳴り響きます。
遅れること1分、車両基地から出てきた「つばさリレー号」が3番線に入線します。
こちらは仙台の485系A1・A2編成。「はつかり」などで長く活躍してきた車両です。
本来ならば同時入線のはずだったのですが、遅れたおかげで両方入線を撮ることができました。
入線した後は、583系が発車する9時38分までは、2本の国鉄特急による国鉄色まつりです。583系は現在秋田にしかいないので、583系自体が貴重です。それに485系とのツーショットとなれば、レア度は急増します。
当然その結果が生み出すのは人・人・人! 折角のツーショットも人の壁にさえぎられ、写すのは不可能でした。
運の悪いことに、秋田駅でのツーショットは、あまりいい写真が取れませんでした。
5番線に回り込むと、駅舎の影で台無しに。
反対側はといえば701系がスタンバイ。
階段から。人を写さずに写すのは無理があります。
どちらも国鉄特急と言うことで貴重な車両ですが、より注目を集めているのはやはり583系です。
「奥羽本線全線開通記念号」の運転区間は湯沢~青森。方向幕もしっかり準備されていました。
前の所属であった仙台車両センター(仙セン)のマークが書かれていました。
秋田の583系は、県内の中高の修学旅行列車(修臨)や甲子園輸送が主な仕事です。いずれも目的地が関西で、夜行運転になることから、寝台設備を持つ583系が残されているのです。
秋田にはもう1本583系がいたのですが、仙台にいた583系をもってくる形で廃車となりました。
☆編成図(秋アキN-1+N-2)
←青森 クハネ583-17+モハネ583-100+モハネ582-100+モハネ583-106+モハネ582-106+クハネ583-8 湯沢→
もう片方の「つばさリレー号」は2番線から撮影。「つばさ」のヘッドマークを掲げています。
「つばさリレー号」の「つばさ」とは、1961年に上野~山形~秋田に登場し、現在は新幹線にへ進化した特急「つばさ」のこと。1982年の東北新幹線開業で福島までに短縮、1992年の山形新幹線開業で山形発着の上「こまくさ」となり、1997年の新庄延伸まで残りました。
今回運転される秋田~新庄は、新幹線にならなかった区間を忠実に走ります。
オリジナルの乗車表示が掲げられていました。
☆編成図(仙センA-1+A-2)
←秋田 クハ481-1015+モハ485-1032+もは484-1032+モハ485-1077+モハ484-1077+クハ481-1016 新庄→
さて、この貴重な2列車、静サツも両方乗りたかったのですが、「奥羽線全通記念号」は指定券が取ることができませんでした。12日、13日とも指定券確保に臨みましたが、どちらも失敗。
代わりに12日の「つばさリレー号」を往復で乗車することにしました。
秋田→新庄は進行方向右手の席です。
[9436M 奥羽本線 快速つばさリレー 秋田9:48→新庄12:07]
《秋田 9:48発》
駅員他、いろんな方に見送られて、「つばさリレー」は秋田駅を発車しました。
横断幕をもっている人も。
多くのカメラと一緒に。
左側には同時に発車したE6系が。「こまち95号」(秋田9:32着)の回送と思われます。
E6系の後を追う485系。
奥羽本線は秋田~大曲が複線でしたが、秋田新幹線が開業する際に北側の線路を標準軌に改軌して、単線×2(単線並列)となりました。そのため、在来線と新幹線が同時発車するという光景も見られます。
485系が抜き返します。
発車数分で景色は都市から田舎へと変わります。
四ツ小屋を通過すると右手に秋田車両センターが見えてきました。秋田地区の車両を管理する車両基地ですが、新幹線と在来線が同居する珍しい基地でもあります。
和田で運転停車します。
秋田行き433Mと交換。
大張野を通過する列車。ここでもカメラマンの姿を確認。秋田~大曲では、途中全ての駅で撮影している人を見かけました。
車窓には刈り取り前の稲が黄金色のじゅうたんを作り上げていました。途中さしたる坂もなく、485系は高速で駆け抜けていきます。
「つばさリレー号」の停車駅は、大曲・横手・十文字・湯沢・新庄と、特急時代と同じ。末期の「つばさ」も6両モノクラスでしたから、往年とほとんど変わりありません。
違いがあるとすれば、新幹線の開業で複線の『右側』を走ること。左側通行が原則の日本では、右側通行(それも50km近く続く)は新鮮な感覚でした。
刈和野駅手前にある『刈和野の大綱』。町が二つに分かれて綱引きで争う伝統行事です。
ここで乗車記念のグッズ配布。記念乗車証と特製カード、つばさリレー記念の文字が入ったシャープペンシルです。指定券(+運賃)だけで乗れる割には、なかなかの大盤振る舞いです。
《大曲 10:28着》
そうこうしているうちに、最初の停車駅・大曲に到着しました。
大曲で新庄からはるばるやってきた2435Mと交換。この後、1時間20分後の釜淵まで列車交換はありません。それもそのはずで、山形~秋田の県境地帯は1日10本。およそ2~3時間に1本しかないのです。「つばさ」なき後の本数の少なさがうかがい知れます。
ということで、続きは次回へ。
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