Local-Liner ~静サツ雑記帳

静岡運転所札幌派出所=静サツへようこそ。
札幌圏の鉄道を軸に、気ままに書き連ねていく日記です。

列島縦断帰省記 ~めくるめく国鉄特急物語 第7回 『つばさ』の見た故郷 新庄→新庄 

2015年11月12日 | 鉄道 ‐ 旅行(2015年)


 国鉄色485系の快速「つばさリレー」は、8分遅れで終点の新庄に到着しました。



 ホーム全てに屋根がかかっているからか、光線状態はあまりよくない模様。



 遅れていたためすぐに回送として発車します。



 一度本線に引き上げる485系。



 さて、到着した新庄駅では駅員総出のお出迎え体制。横断幕で迎えはもとより、そば一杯無料サービスなどもやっていました。
 これらはもちろん、観光キャンペーン列車である「つばさリレー」向けでもありますが――



 ほぼ同時に新庄駅へと辿り着いた「とれいゆつばさ」向けのサービスでもあります。
 新幹線発の足湯列車として知られる「とれいゆ」ですが、前回の記事にも書いたように、こちらも半団体旅行列車です。運転区間は福島~新庄。福島では在来線ホームに発着するため、ある意味在来線特急の「つばさ」の再来ともいえます。



 「とれいゆ」「つばさリレー」にあわせて新庄駅では見学イベントを実施していました。が、列車が遅れた上人垣に阻まれ、受付時間に間に合わず……orz こんなのがあるならさっさと出ればよかった。



 静サツの予定は秋田に戻る「つばさリレー」までからっぽ。とりあえず駅を出ます。



 自動車学校の送迎車。山形はいわゆる免許合宿のメッカです。私は通常通りとったのですが、免許合宿はひそかな憧れでした。3台(別々の学校)にあわせて10人ほど乗り込むのを見かけました。
 ところで、現在時刻は12時20分。到着する列車は、「とれいゆ」(所定12:16着)と「つばさリレー」(所定12:07着)の前は普通列車が11:32着、新幹線に至っては10:54着(つばさ123号)です。つまり、今やってきたということは「とれいゆ」か「つばさリレー」に乗っていたということで――なかなか逞しいですね。



 近くの食堂で昼ごはんを食べたあと、市内をしばしぶらぶら。



 新庄は『昔話の里』として昔話の書かれたポールが並ぶ通りが4箇所あります。その一つが「こぶとり爺さん」なのですが、方言で書かれているため意味を追うのも一苦労。



 15分ほど歩いたところにある最上公園は、かつての新庄藩の屋敷があった場所。その中心にあるのが、戸澤神社です。
 この神社は、元々は新庄を代々収めていた戸澤氏が自分の先祖を祀っていた祠が元になっています。明治時代に領民が現在の形に拡張した、少々異例の寺社です。



 新庄駅に戻ってきました。



 帰りの秋田行き「つばさリレー」は15時53分発……あれ? 15:37発の秋田行き普通と16:26発真室川行き普通はあるけど、つばさリレーが見当たらない……?



 と思ったら、なぜか陸羽東線/陸羽西線のところにいました。緑字のせいで、光の反射で全く読めませんでした。



 列車は既に入線済み。



 発車まで40分以上ありますが、秋田と異なり乗車は10分前とされていました。



 ポーズをするなまはげ。



 5番線で待機する485系。
 新庄駅はホームがH型をしており、南側の櫛型になっているホームが山形方面の1・2番線。北側が秋田方面の3・4番線。一番外側にあるのが陸羽線用の5番線です。1・2番線は新幹線対応のため標準機になっており、3~5番線とは物理的に繋がっていません。485系をここより南に入れることはできないのです。

 山形新幹線は在来線を標準軌に改軌するという、前代未聞の処置がとられました。もちろん、これによって東京へのアクセスが便利になったことは確かです。しかし、その背後では標準軌化で他の在来線と直通できなくなった結果、線路が陸の孤島になってしまったのも事実です。特に、東北の中心を突き抜ける奥羽本線が狭軌でなくなったことは、JRの強みである広域路線ネットワークに影を落とす結果となりました。
 その影響を大きくこうむったのは、他の幹線から距離の遠い新庄~大曲でした。湯沢を例に取ると、東北新幹線・秋田新幹線・山形新幹線・羽越本線のどれからも50km以上離れています。秋田の重心とした仙北地方とは対称に、横手を中心とする仙南地方の衰退は加速度的に進みました。



 今回使用される485系A1・A2編成は6両固定のため、マークは基本的に塗装になっています。マークでないのは指定席/自由席表示ぐらいです。



 帰りは白地に黒字のヘッドマークが先頭になります。イラストつきのものは「ゴーサントウ」こと1978年10月改正から実施されました。「つばさ」が485系になったのが1975年のことなので、白地は3年間しか見られなかった貴重なマークです。



 ここで新庄市のゆるキャラ「かむてん」が登場。神室山に住んでいたという天狗の伝説にちなみ、「かむ」ろやま+「てん」ぐ→「かむてん」となりました。



 新庄でも出発式典が行われました。
 駅員による「聖者の行進」演奏に始まり、かむてんがなまはげと握手。あれ、実は歴史的瞬間に立ち会っているのでは……!?
 ちなみに、前回「つばさリレー」と同じ区間でリバイバル運転されたのは2009年のことです。



 式典の最中、「つばさ137号」が遅れて到着。ここで晴れて新旧「つばさ」が横に並ぶことに!
 ……が、人が多すぎて秋田駅と同じ状況に。「つばさリレー」の券がない人は入れないようにしてほしいところですが、新庄はH型ホームの中央にしか通路がないため封鎖は不可能です。仕方あるまい。



 新色になったE3系。E3系は0番台・1000番台・2000番台の3種類がいますが、山形新幹線にはなんと全て健在(ただし0番台は1000番台改造車のみ)。
 写真は1000番の「つばさ137号」。1000番台と2000番台はヘッドライトの形(1000番台は山型下向き、2000番台は水平に配置)で見分けが付きます。



 最後に駅長さんとかむてんと485系とスリーショット。



 別アングルから。



 列車は間もなく発車時刻となります。



 なまはげも車掌室にステンバーイ……ステンバーイ……



 新しい「つばさ」と駅員その他に見送られ、485系は秋田へ戻り始めました。


 ということで、発車後の様子は次回へ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿