9月1日
行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ浮かびて、久しくとどまりたる例なし・・・
■ある精神科医が、患者としゃべっていると、患者は医師をじっと見つめながら、こう言った。「あなたはまだしゃべっている。」
■このとき医師は自分が崩れ落ちる音を聞いたという。
■鴨長明はあらゆることに執着することをやめ、自分が世捨て人になったことをこれもまた執着ではないかと自問自答した。
■が。これもまた執着であった。彼は自らの問いに答える代わりに「阿弥陀様」を三回唱えて考えることをやめたのである。