朝ワイドショーを観ていると、どこかの市長選挙の立候補者の一人であるおじさんが突撃インタビューされている。授業中の高校の前で演説するなど迷惑行為が目立つとして近隣から苦情を受けているのだという。おじさんは言う。「私の考えや意見に反対する人もそりゃいるでしょう。それはわかってる。でも、憲法改正で徴兵されたら、そんなことも言ってられないでしょう?」だから、私は嫌がられても意見を言い続けるのだと。
これは神話的な発言ですね。結論はわかってるんだ・・・というわけです。今日の新聞の出版広告にも、どこかの宗教家が、旧約聖書で予言されていた異常気象だのなんだのが、ほらごらん今起きているじゃないか、とかなんとか言っている本が紹介されてました。しかし、旧約聖書の時代からいったい何千年経っているというのでしょうか。同様に、このおじさんも、ほらごらんと言えるまで言い続けることでしょう。こうなると、おじさんが死ぬのが早いかほらごらんの事態が来るのが早いかの話でしかありません。
ところで、おじさんの結論は若者よ選挙に行こうです。みんなで憲法改正に反対するぞと。しかし、憲法改正は徴兵される理由であっても、戦争が起こる理由ではありません。戦争が起きれば徴兵されるし、起きなければ徴兵されない。それを左右するのは憲法改正などではありません。起こるものは起きるし、起きれば起こることもまた起こる。ただそれだけのことです。しかし、ただそれだけのことこそ現実なんですね。
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