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マッスル北村伝説




今日とある本を探した(写真)。付加価値がついて、どこの店でも4万円だった。買えなかった。

普通のボディビルダーとは違って、ちょっと賢そうな顔をしている。学芸大附高卒。二浪して東大に入り、そのあと東京医科歯科大を受験しなおしている。マッスル北村である。

高校時代、競輪選手を目指した。独自のトレーニング法により、死ぬほど練習したが、やがて限界を感じるようになる。競技を変えて、ボクサーを目指した時期もあったが、これはすぐにやめて、大学進学を機に今度はボディビルダーを目指す。

ボクシングをやっていたこともあり、痩せていた彼は、まず太らねばならなかった。もの凄く食べたが、のみならず食べたものを早く消化するために消化を促す薬も服用した。結果、短期間で40キロの増量に成功。目指していた大会で優勝した。

逆に太りすぎたときは、無理な減量をした。たとえば、電車で山奥に行き、そこから家まで一日かけて走って帰るなどした。

その後幾度も無茶を減量を繰り返してきた彼だが、2000年の夏、とりかえしのつかないこととなった。世界大会出場を目指す彼は、減量のため糖分をかたくなに拒絶した結果、低血糖から心不全を引き起こし死亡したのである。享年39歳。口癖は《僕には時間が無い。》

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